松本清張のレビュー一覧

  • 強き蟻

    Posted by ブクログ

    読み始めた時は「うまくやれ」と言うちょっと応援にも似た気持ちでいたが、途中からおぞましくなり、後半の建前日記の頃にはどう落ちてくれるか期待し始めた。どのタイミングで応援する気がなくなったかというと、男を乗り換えたとき。ただ、男性の恨みというか嫉妬も相当なのだなと最後は男性に対しての恐怖も感じた。

    0
    2014年08月25日
  • 強き蟻

    Posted by ブクログ

    絶対どこかで転落するとは読めていたが、では誰がどんなふうに、と本を開くたび考えるのが面白かった。
    脂の乗った中年女の描き方は毎回秀逸だなーと思う。
    清朝の主人公は悪者でも憎めなくなってしまう。

    0
    2014年08月16日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    松本清張の短編集.

    森鴎外の小倉日記を読んでいるので,芥川賞受賞作の『或る「小倉日記」伝』が読みたくなった.小倉日記は森鴎外が小倉に赴任していたときの日記だが,長く紛失して行方がわからなかった.まだ小倉日記が発見される前に,小倉での鷗外の足跡を明らかにしようとした田上耕作の奮闘と,その母親の献身を描いた小説.田上は生まれつき体に障害を持ち,自分の意志を通じることも時として難しかったようだ.断片的な事実をつなげていく様は推理小説の謎解きの趣もある.日記の発見で一見無駄になったようにみえる田上の報われない努力を読者の目の前に提示することが松本清張の意図であろう.

    他に「笛壺」「石の骨」を読んだ

    0
    2014年08月11日
  • 時間の習俗

    Posted by ブクログ

    時代が違うので、カメラフィルムのアリバイが、今一つピンとこなかったが、ストーリーも面白く、ハラハラしながら読めました。

    門司の和布刈(めかり)神社は、一回行ってみたいですね。

    0
    2014年08月10日
  • 強き蟻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    馬が合うと云うのか?清張って何を読んでも面白い。あのタラコ顔、似合わない長髪、女には無縁なぶ男。ヒッチコックをまねて失敗した男。ところで伊沙子のような女性ってホントに居るのでしょうか。できる事ならお会いして私の男ぶりを味わって戴きたいものだ。

    0
    2014年07月19日
  • 強き蟻

    Posted by ブクログ

    もっとうまくやれば、良かったのにーーーと思いつつそうできないあたりが小悪党というか、だらしないゆえんか・・・。と自分のありしさまを振り返り、反省。www

    0
    2014年07月09日
  • 水の肌

    Posted by ブクログ

    書面を手に持って空想を膨らませる図式が浮かぶ短編集 水の肌

    短編集の中に「小説 3億円事件」が入っていることから読みました。
    水の肌、はて、何か見覚えのあるような・・・と思って読み始めると、
    そう思った理由がわかりました。
    冒頭に掲載されている短編が「指」。
    この作品がドラマ化された際に、この短編だけ読みました。
    調べてみると2006年2月ということで、8年前ですか。
    今回もドラマを見て、この本を選んでいるので
    自分の単純さを笑いながら、
    次は先日ドラマが放送されていた「死の発送」を読むのだと思います。

    前回は、指しか読まなかったのですが、今回は全作品を読みました。
    興信所の「調査報告書」

    0
    2014年07月07日
  • 或る「小倉日記」伝

    Posted by ブクログ

    まだ狭い世界の、松本清張。 「或る「小倉日記」伝」
    松本清張さんの本を読む際に、プロフィール欄に必ず書いてある本。
    この作品で、芥川賞を受賞されたからですね。

    読んでみると、文章に関しては、もう松本清張さんだな、と
    思うのですが、世界観が今まで読んできた作品に比べて狭いですね。
    登場人物の数だけでなく、独善的な主人公の意識がメインになって
    短編が終わっていくからでしょうか。

    自分の信念にまっすぐに、夢中になって、でも認められない、
    報われないといった人の話が5つ6つ続くのですが、
    そんな主人公の独善に、周囲の嘲笑に同調する際に
    「はっ」とすることはありました。
    自分の言動、行動に主人公と等

    0
    2014年06月24日
  • 時間の習俗

    Posted by ブクログ

    時代を感じる。
    カメラの機能や性能、飛行機搭乗システム、電話電報手紙などの通信、、

    でも、刑事が足を使って(都合がいいなぁ!という流れもあるけど)ひとつひとつ調査をしていくのを同じ視点で追えるのは、やっぱり王道の面白さなのかなー。

    0
    2014年05月27日
  • 延命の負債

    Posted by ブクログ

    落ちのない作品が多いのだけれど、どれもじっとりと
    後味が悪いというか、楽しい気分にならない(^^;)
    収録されているどの作品も古いもので、今とは異なる昭和の時代的な風俗が描かれている。
    文体そのものは読みやすく、あまり古さを感じないかな。

    0
    2014年04月17日
  • 十万分の一の偶然

    Posted by ブクログ

    最初の冒頭、新聞により写真年間賞という募集で最高賞の作品「激突」というトラック事故により自動車が巻き込まれた写真が発表された。作品の中にある自動車の1台には主人公:中野の一人娘が乗っており帰らぬ人となる。何故、娘が事故に巻き込まれてしまったのか、原因を探るため事故現場に行く。事故の原因が人が誰かの仕業で起こったものだと推理した中野は、「激突」を撮った山鹿に近寄り、事故現場そっくりな行動をさせ、山鹿本人が犯人にたどり着くことがきた。

    0
    2014年03月21日
  • 球形の荒野 新装版(上)

    Posted by ブクログ

    大戦中に現地で亡くなった外交官に絡んだストーリー。設定が古いが、のめり込んでいく。デッサンのモデルを頼んだ画家が変死。突然見知らぬ女性からデッサンを返すと京都に呼び出されるが肩すかしを食う。外務省役人には不穏な動きが。14.3.8

    0
    2014年03月08日
  • 軍師の境遇 新装版

    Posted by ブクログ

    タイトルの短編は、大河ドラマの主人公、黒田官兵衛の半生のドラマ。
    司馬遼太郎の播磨灘物語、吉川英治の黒田如水をいずれも読みかけて、松本清張にたどり着いた。
    時代物だけど、メインの登場人物が絞り込まれていて人間関係がわかりやすく、読みやすかった。
    黒田官兵衛の概略を理解できたと思うので、難しそうだった司馬遼太郎の播磨灘物語も、やっぱりもう一度挑戦してみたくなった。

    0
    2014年03月04日
  • 水の肌

    Posted by ブクログ

    ドラマで三億円事件を見て久しぶりに清張作品が読みたくなったので読んでみた。どの作品も人間の醜い感情をリアルに書いてあり、読んでいてゾッとする。三億円事件はすごい力作だと思う。

    0
    2014年03月04日
  • 黒い空

    Posted by ブクログ

    うーん。。清張さんの初めて「うーん」を読んだ気がす。。
    面白くないわけではないんだけど・・・・。
    なぜかいまいち感が・・・。
    誰にも感情移入がしにくいからなのか・・・。

    0
    2014年01月03日
  • 渦

    Posted by ブクログ

    久しぶりに松本清張が読みたくなって、読み始めたはいいけど、なんだか忙しくって中々すすまなかった。

    視聴率の裏を探っていくうちに殺人事件が起こる。という話。

    そうそう。
    私も視聴率のことでは、この本に書かれてることと全く同じ疑問を持ったことがある。だから、結構、興味津々で読んだけど、結局はその真相というものは闇の中で終わってる。
    のが、歯切れの悪い感じだったけど、でも、この本で「裏工作はあった」と書いてしまうと、実際に波紋を呼んでしまうから書けないのは分かってるけど。。。
    でも、こうやって読むと、実際には何もなくても、そう勘繰る人が多くなるんじゃないか。と思う。私もそんな一人だろう。

    「視

    0
    2013年11月03日
  • 花実(かじつ)のない森~松本清張プレミアム・ミステリー~

    Posted by ブクログ

    ドライブの途中、ある夫婦を自分の車に乗せることとなった主人公・梅木隆介。
    冴えない亭主には不釣り合いなほど若く美しく上品な妻は、万葉の歌が刻まれたペンダントトップを車内に落としていった。
    ネット検索もできず個人情報保護の感覚も低いご時世ならではの追跡劇にいつ主人公が危険な目に遭うのではとひやひやしながら読み進め、なんともいえない結末を迎えた。

    0
    2013年10月20日
  • 状況曲線(下)

    Posted by ブクログ

    ねっとりと3つの殺人事件とその解明が進んでいくが、結末は偶然とも言うべき、ちょっとしたいざこざが全てを解決させてしまった。この作品の価値は、建設業界と官庁との談合という黒い関係を取り上げ、大きな社会問題に発展した端緒となったことだろう。我々の就職の時も話題になって、「談合を会社から指示されたら、あなたはどうするか。」といった問題が就職試験に出されたことを、懐かしく思い出した。13.10.10

    0
    2013年10月10日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    この中の『声』は、随分前にテレビで見たこともあったが、改めて読むと思い出す。国電というの懐かしいなとか、電話交換手は若い人わかるのかしらなど、昭和の好きな時を思い出した。
    清張は、本当短編も素晴らしいからいつ読んでも楽しい。

    0
    2013年10月08日
  • 状況曲線(上)

    Posted by ブクログ

    建設会社の専務味岡が談合団体「南苑会」との関わりの中で殺人事件に巻き込まれる。しかも自分を犯人に仕立てる罠として。味岡は混乱する。13.10.6

    0
    2013年10月06日