松本清張のレビュー一覧

  • 眼の壁

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    松本清張を読むと、いつも思うことがある。
    物語を強引に、都合のいい方に持っていくということである。
    本作でも、いくつも見受けられる。
    しかし、それを感じさせない松本清張の筆力は凄いものがある。

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    2019年09月26日
  • わるいやつら(上)

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    秋の夜長に松本清張。
    とにかく戸谷がドクズのクソ野郎なので、こいつがどのようなしっぺ返しを食らうのか、ワクワクが止まらない!
    それにしても、ど直球なタイトル「わるいやつら」
    今後どんなわるいやつらが出てくるんだろうか。下見沢作雄も何だか怪しい感じだし、槙村隆子も腹に一物抱えてそう。
    下巻に続く。

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    2019年09月20日
  • 状況曲線(上)

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    途中まではとても面白いが、途中からは三流トレンディドラマみたいで面白くなかった
    ただ、それぞれの登場人物の感情の変化の描写は流石。
    今のところ、清張の作品で全てがしっくりきた作品がないのが気がかり。。。

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    2019年06月30日
  • わるいやつら(上)

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    “どのように美しくても、経済力のない女は虫のように無価値だ医学界の重鎮だった亡父の後を継ぎ、病院長となった32歳の戸谷信一は、熱心に患者を診療することもなく、経営に専心するでもない。病院の経営は苦しく、赤字は増えるばかりだが、彼は苦にしない。穴埋めの金は、女から絞り取ればいい……。色と欲のため、厚い病院の壁の中で計画される恐るべき完全犯罪。 "

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    2019年06月26日
  • 時間の習俗

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    神奈川県の相模湖畔で交通関係の業界紙の社長が殺された。関係者の一人だが容疑者としては一番無色なタクシー会社の専務は、殺害の数時間後、遠く九州の和布刈(めかり)神社で行われた新年の神事を見物し、カメラに収めていたという完璧すぎるアリバイに不審を持たれる――『点と線』の名コンビ三原警部補と鳥飼老刑事が試行錯誤を繰返しながら巧妙なトリックを解明してゆく本格推理長編。

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    2019年06月26日
  • わるいやつら(下)

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    愛人関係にある横武たつ子の病夫を殺したあげく、邪魔になった彼女をも殺害し、その上、共犯者の婦長寺島トヨを手に掛けた戸谷信一は、さらに、自分の欲望を満たすため、次の犯行を決意する。社会的地位をもちながら、その裏で、次々に女をだまし、関係しては金を取りあげ、殺していく戸谷。やがて、彼に訪れる意外な破局は……。冷酷非情な現代人の欲望を描く推理長編。

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    2019年06月26日
  • 渦

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    テレビ局を一喜一憂させ、その全てを支配する視聴率。だが、正体も定かならぬ調査による集計は信用に価するか。視聴率の怪に挑む。

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    2019年06月26日
  • 塗られた本

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    ネタバレ

    主人公の美貌の出版社社長はなんて厭な女なんだろう。

    黒革の手帳のように、喝采を送りたくなるような悪女ではない。

     三人の男が出てくる。

     女好きの流行作家。愛人の銀行頭取。無名の詩人である純粋な夫。

    背表紙の ”二人の男の間で苦悩する” というのは、綺麗ごとで本当に嫌な女だった。

     厭な女ぶりを、じっくり味わえる作品。

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    2019年06月09日
  • 霧の旗

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    偶然と執拗な女性の執念が絡み合って…の結末。
    高名な弁護士でもひとりの若い女性に翻弄されてしまうのか…。
    恐ろしい。
    描かれている時代が古く、今の事件捜査から見ればずさんなんだろうとは思うけど、それでも楽しめる。

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    2019年06月01日
  • 強き蟻

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    ネタバレ

    *遺産目当てに三十歳も年上の会社重役と結婚した沢田伊佐子。女盛りの肉体を武器に、奔放に生きる彼女のまわりにはまた、欲望に身を焼かれて蟻のようにうごめきまわる人々が群がってくる。一方、そんな人々を冷やかに、密かに眺める者もいる―欲まみれの男女が入り乱れ、犯罪が犯罪を呼ぶ異色のサスペンス*

    さすがは松本清張氏!と言う重厚さ。何と言っても、登場人物一人一人に肉感があります。伊佐子の清々しいまでの厚かましさと悪女っぷりもさることながら、最後の章のどんでん返しの鮮やかなこと!速記担当の女の聴取書からの、伊佐子の愛人の供述…!! 今までと同じペースでさくさく読み進んでいたものの、急にその展開来るか?!と

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    2019年05月09日
  • 小説東京帝国大学(上)

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    明治終盤、私立大学哲学館に文部省の立ち入りが入り、倫理学のテストでの一学生の解答をもとに、師範の免許剥奪が行われた、いわゆる「哲学館事件」をもとに、その解答をした学生、工藤の激動の人生を追う。

    上下巻に分かれているようだけど、元々は1巻だったらしい長編のため、また忘れかけた頃に下巻に手を付けることとする。

    もともと哲学館事件を知らないで読み始めたのと、舞台は東京帝国大学と思いきや、全く別のところで始まり、別のところでストーリーが進行するため、やや拍子抜けと言う感じ。まあ、上巻はこの程度なのであろう。

    Wikipediaによると、かなり実史に近いようで、教官などの名前も同じである。

    なお

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    2019年03月25日
  • 象徴の設計 新装版

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    西南戦争が終わり未だ世の中が治まったとは言えない状況の中、維新の元勲の1人である山県有朋が苦心しながら、軍隊や国家に秩序の礎となる“象徴”を築いていこうとする様子を描いた歴史小説。
    軍政に内政に愚直に励む姿、また椿山荘など庭園造りの意外な才能、伊藤博文へのコンプレックスなど、剛直にして神経質な“一介の武辺”山県有朋の姿が浮き彫りにされていて読み応えがありました。

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    2019年03月04日
  • 疑惑

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    ネタバレ

    『疑惑』と『不運な名前』の二つの短編。両方とも名前が原因で冤罪をかけられたことで共通している。
    『疑惑』に関しては短編だから仕方ないかもしれないが物足りなく感じた。秋谷が佐原を殺したあと球磨子はどうなるかなど先の展開が気になった。
    『不運な名前』はゴールデンカムイを読んだおかげで樺戸監獄や熊坂長庵などは親しみがあったがそれでも内容が若干難しかった。その内容も面白いというよりは歴史の勉強になったという感じで期待していたものとは違った。

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    2019年02月16日
  • 黒い福音

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    ☆☆☆2019年2月レビュー☆☆☆


    松本清張の小説からは「昭和」を感じる。この作品は実際に昭和34年に起きたスチュワーデス殺人事件を題材に描かれた小説である。
    グリエルモ教会は「布教」の名のもとに、密輸、支援物資の横流しで大きな金銭的利益を得ていた。「密輸」を生業とするランチャスター氏と深い関係を持ち、それがスチュワーデス殺人事件に繋がる。
    直接の実行犯はトルベック神父であるが、彼もまた追い込まれて罪を犯したという意味では「被害者」ともいえる。殺人を犯すまでに追い込まれたトルベック神父があまりにも憐れだ。恋人である生田世津子を自ら手にかけるその精神的苦痛が、読んでいた痛いほど伝わってきた。

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    2019年02月12日
  • 熱い絹(下)

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    Jim Thompson 縺ョ繝阪け繧ソ繧、繧偵b繧峨▲縺溘%縺ィ縲∵怙霑代?√?繝ャ繝シ繧キ繧「縺ォ蜃コ蠑オ縺励◆縺薙→縲∫ュ峨′縺阪▲縺九¢縺ァ縲√%縺ョ譛ャ繧定ェュ縺ソ縺セ縺励◆縲
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    2018年12月31日
  • 半生の記

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    ネタバレ

    松本清張の数少ない私小説。
    生い立ちから、作家になるまでの道のりを綴ってある。
    困窮に極まっていた松本清張が、どのような仕事し、転職し、家族を支えたか・・時代背景を垣間見ながら、”貧乏”という感情を味わって頂きたい。

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    2018年12月30日
  • 黒革の手帖(上)

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    【文庫上・下巻の感想】
    夜の銀座を舞台に政財界から裏社会にまで至る強欲な人間像が精緻に描かれている。
    銀座の高級クラブ(作中ではバァと表記)の開店資金やランニングコストなどの費用考証やママとしての従業員への人心掌握術など、いわゆる夜の世界の関係者への取材が入念に行われたと思われ、それがこの作品にリアリティを与えている。

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    2018年12月27日
  • 鬼火の町 新装版

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    松本清張の時代物の推理小説。

    隅田川に上がった2人の水死体は、柔道に長けた者であろう下手人によって、みぞおちを打たれていた。その現場から上がった細工物の煙管をつてに犯人を追う岡っ引き藤兵衛であったが、同心(岡っ引きの上司)川島に、捜査から手を引くよう指示される。その後、参考人たちが次々と謎の死を遂げていくが…。

    なかなか凝ったストーリーで楽しめる時代・推理ものであるが、時代小説が苦手なんだよね。理由はまたいずれどこかに書こうとおもうが、やはり苦手なものにとっては、なかなかとっつきにくいものである。

    とはいえ、そこは松本清張、同心とは何であるか、奉行所との関連はどうでという説明もかなり丁寧

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    2018年12月27日
  • 黒革の手帖(上)

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    見映えの悪いお局銀行員が横領したお金で銀座のママになる。その転身だけでも面白い。しかし元子はそれだけに留まらず、昔掴んだネタでゆすってライバルを蹴落としたり、次なる策を労したりと抜け目なく意欲的に動いていく。
    だが、いい事はそうそう続かない。下巻でどうなるのか楽しみだ。

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    2018年10月11日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    時代が古く違和感がある場面もあったが、ひとつひとつは面白かった。ただし、編集に難有り。清張の現代物の短編を集めた本だが、同系列の話が続いて食傷気味になった。
    それが、読むのに時間がかかった所以。

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    2018年09月20日