松本清張のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中編が二本。どちらも舞台はヨーロッパ。表題作はオランダとベルギー、「セント・アンドリュースの事件」はスコットランドで物語が展開する。「物語」と言っても、表題作の方は実話を基にしているようだ。そういえば松本清張は、実際に起こった事件を取材して犯人を勝手に想定してしまうという類の作品が結構あった事をこの本を読みながら思い出した。二十年以上前の歴史の謎を解くテレビ番組「歴史への招待」にも出ていた記憶があるし、五年くらい前に読んだ『日本の黒い霧』では、戦後立て続けに起きた怪事件(三鷹事件、下山事件、帝銀事件…)を清張先生、全部GHQの陰謀と推理しておられた(結構説得力があって面白かったと記憶している)
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生けるパスカル 新装版
1編目は、画家の矢沢辰生とそのマネージャーである妻の鈴恵の物語。矢沢は妻のヒステリーに日々悩まされている。彼はイタリアの作家の小説「死せるパスカル」のパスカルへ羨望を覚える。
2編目の「六畳の生涯」は、元医者の老人、志井田博作とお手伝いの倉吉トミの物語。博作はトミに好意を寄せるが。
清張といえば社会派推理小説作家といわれるが、本小説は主人公の日常心理や日常の振る舞いが、滑稽さを交えて永遠と語られていく。
最後の最後で事件は起きる。