松本清張のレビュー一覧

  • けものみち(上)

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    ネタバレ

    脳軟化症の夫を放火で葬った旅館の女中である主人公は、ふとしたきっかけで政財界の黒幕の愛人としての第二の人生を始めることになる。夫殺しの疑いで執拗に付きまとう刑事、黒幕の二の腕、ホテルの支配人など、登場人物が次々と不幸な目に遭う展開。「黒革の手帖」や「わるいやつら」のようにあまり救いようのないストーリーなので、気分の落ち込んでいる時に読まない方がいいかも。

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    2011年09月04日
  • わるいやつら(上)

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    ネタバレ

    医師・戸谷信一は、院長である社会的な地位を利用して女を騙して金を巻き上げることで生計を立てている。金銭的な魅力がある女に近づいては金を巻き上げ、挙句の果てには夫殺しに加担するようなまねまでする。確かに戸谷は悪い奴ではあるが、表題の複数形が示すように登場人物は一様に悪い。
    特に戸谷が熱をあげ結婚を迫ることになる槇村隆子は悪い奴だ。槇村は戸谷に気のあるふりをしながら、戸谷の親友である弁護士・下見沢との結託で病院の土地・建物、貯金を巻き上げ、戸谷の悪事をさらけ出すことで社会から抹殺してしまう。
    坂道を転げ落ちるような戸谷の破滅を描くラストに至るまでの過程は、「黒革の手帖」を彷彿させる。やっぱり悪いこ

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    2011年09月11日
  • Dの複合

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    紀行文ミステリーの王道、とでも言えば良いのでしょうか、個人的には、ミステリーそのものよりも、舞台となった各地の情景描写に心惹かれたのは事実。そもそも読んだきっかけも、旅で行った丹後半島と浦島伝説が絡んでいると勧められたので。

    ミステリーそのものは、多少垢のついた、平板な内容かな、と思わないでもありませんが、これはきっと逆で、最近のものがこういった時代のものを模している(部分もある)のだろうと思います。

    どうにも、ミステリーというと「謎解き」をしたくなりますが、本書は、それよりはドラマそのものを追う方がメインになってしまいました。逆に、謎解き、という感じの内容では無かったような気がします。結

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    2011年08月27日
  • 蒼い描点

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    以前古本屋で購入し、そのまま積んであった本です。
    旅行に行くので持っていき読まずに帰ってきて家で読みました。なんだかな(笑)。

    箱根のケーブルに乗る旅館って前行ったところかな?とちょっとドキドキしながら読みました。個人的に被害者側にあっと驚く秘密のどんでん返しがあるかと思ってたらそうではなく、自分の読みもまだまだだなあと苦笑しました。それにしてもあの男は許せん男だなあ、ムカムカ、と読みながら腹を立てておりました。
    それにしても電話をつなぐのに時間がかかる、とか同伴で動くのに戸惑いを感じるとか時代だよなあ…とそんな所にしみじみ致しました

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    2011年08月23日
  • 霧の旗

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    えん罪の兄を救うために東京の有名な弁護士大塚だけを頼りにしていた桐子。弁護士費用が払えないがために弁護を断られ、兄は死刑判決を受けたまま、獄中で病死する。
    桐子は、無念の死を遂げた兄に汚名を着せた真犯人ではなく、兄弟を見捨てた弁護士への憎しみを募らせ、弁護士の大切なものを奪うことでその復讐を果たす。
    弁護士にも仕事を選ぶ自由はあるはずだが、弁護士費用が払えないという理由だけで、汚名をきせられたまま死んでも何も言えない現代社会における無情さが、桐子の歪んだ執念を通じて描かれている。

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    2011年08月17日
  • 駅路

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    人を運ぶ多くのトリックや「アマ」と「プロ」の対比、強烈なクライマックスと悲哀感漂うエンド。寛大な社長と専務がうらやましい。

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    2011年08月06日
  • 小説帝銀事件 新装版

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    「帝銀事件は旧訴訟法による最後の事件であった。旧訴訟法によると、自白重点主義である。」清張が一番言いたかったのは、この点であると感じた。 時を同じくして、東電OL殺人事件の真実も怪しくなってきた。事件のあらましを確認するために、佐野眞一氏の著書を読み返してみようかしら。

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    2011年07月27日
  • けものみち(上)

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     割烹旅館で働く31歳の民子は、病気で回復の寝たきりの夫に縛られた暮らしから逃れるべく、知り合ったホテル支配人・小滝と共謀し夫を焼殺した。民子は小滝に思いを寄せつつも、政財界の大物・鬼頭の女になっていた。
     一方、火事に不信を抱き民子を疑う刑事・久恒。物語は政財界を巻き込みどろどろに・・・。

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    2011年07月26日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    松本清張の推理小説は安心して読める。
    推理小説というかミステリ?

    表題作はあっさり終わって微妙…
    「顔」はやっぱり良い。
    「声」と「地方紙を買う女」も設定がよくできてて好き。

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    2011年07月18日
  • 塗られた本

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    ネタバレ

    過去に映像化された作品だったので期待して読みましたが、結果「うーん」という感じ。やっぱり松本清張作品は事件が起こらないと面白くないかな?

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    2011年06月29日
  • 眼の壁

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    気が付けば半世紀以上前の作品。餓死で思い出して久しぶりに読み返す。時代が下ると古臭くなる作品は多いが、この作品においてはあまり感じなかった。清張の特徴だろう。使われているトリックは今でも面白い。エンディングの「溶けている」というセリフが忘れられない。ひとつだけ古臭かったのは手形詐欺。最近手形自体をあまり見かけない。

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    2011年06月26日
  • 波の塔(上)

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    ネタバレ

    松本清張だけどサスペンスではない。
    旅先で出会った男女が家族や不倫相手などと絡まりあい、最終的には報われない。

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    2011年05月28日
  • 眼の気流

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    いやー、時代を感じさせまくりながらもなぜこんなに面白いのか。「たづたづし」なんて、なんで首に手のあとがついていなかったかの説明がついになかったし、流れはひどいもんなのに(ダンナが刑務所に入っている、というくだりあたりから、かなり行き当たりばったり感が)最後まで読むのをやめられない。
    「影」がいちばん面白かった。後書きにも書かれているが、当時の鬼編集部の姿が生き生きと描かれ、読んでいてほくそ笑んでしまう。
    トリックや事件そのものがというのではなく、そこに致るまでの人間の葛藤、喜怒哀楽、ペーソスが、読んだあとも忘れられないものになっている。かっけぇなあ、昭和の文豪。

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    2011年04月02日
  • 神と野獣の日

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    ネタバレ

    松本 清張には珍しいSFもの。
    隠れた名品ということで復刊の声高かったとのことで、復刊本です。
    アメリカの同盟某国の水爆ミサイルが誤発射され、あと数十分のうちに東京に着弾する・・・。
    珍しく戯画タッチで、手塚治虫のSF短編を彷彿とさせる。
    この手のものだと、新井素子「ひとめあなたに・・・」のが好きかも。

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    2011年02月13日
  • 天才画の女

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    私は絵画に詳しくないので、それを題材にしているという点でまず興味が30%ほどそがれたが、絵画の世界を知ることができ、また清張らしい内容文体が非常に引き込まれた。

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    2012年03月16日
  • 顔・白い闇

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    ちょっと会っただけの人の顔を覚えているだろうか?でもふとした瞬間に思い出すことはないだろうか?
    松本清張の小説は極めて現実的な中に事件性を盛り込むことが多い。それが絶妙で、色々な作品を読む度に、感心してしまう。

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    2011年02月10日
  • 黒い手帖

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    あくなき真実の追求、執念ともいえる知識への欲求。
    松本清張が自らの作品を例に「推理小説の発想」を語り、創作ノートを公開する。
    戦後最大の「社会派」推理作家が執筆の舞台裏を明かした、推理小説よりもおもしろい「推理随筆」。

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    2011年02月08日
  • Dの複合

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    羽衣伝説には興味があったので色んな情報が得られて得した気分。それにしても調査力というか取材力?がすごいなーと関心。

    でも読む勢いがつくまで結構時間がかかったなー。

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    2011年02月05日
  • わるいやつら(下)

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    ほんと面白かった。色と欲の為、犯罪者となった戸谷。追い詰められ破滅していく。他のわるいやつらによって。もちろん自業自得でもあるのだが。

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    2011年01月19日
  • わるいやつら(上)

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    戸谷信一、酷い男だ。医者でありながら、色と欲の為邪魔な人間は消す。こんな酷い男が破滅する姿が見たい。

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    2011年01月19日