荒木あかねのレビュー一覧
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わぁい、王道のクローズド・サークル!
でも、切り口は手を変えて。
第一部では、復讐のために
同行する全員を孤島で殺そうとしている
青年の視点で物語が進むのだが
なんと、彼が手を下す前に
ひとり…またひとり…殺されていく。
しかも、殺人の第一発見者が
次に殺されるという謎のループ!
青年は最後に真犯人と対峙する。
第二部は視点が変わって、それから3年後。
意識不明で救出された青年が
孤島の大量殺人犯として知れ渡っている。
ところが、ここにきて第一発見者が
数珠繋ぎのように殺される事件が発生。
模倣犯なのか? 真犯人が動き出しのか?
贅沢に、ふたつの事件のトリックが違う。
一部は本格っぽく、二部はサスペンス強め。
読み返して伏線回収したくなりますよ〜。 -
Posted by ブクログ
お目当ては米澤穂信さん!
また、『火のないところに煙は』が面白かった芦沢央さんも期待大でした。
他の御三方はお初でしたが……まあ、さもありなんですねぇ(^^;
さて、はじめましての方丈貴恵さん「メゾン・イニシェの怪」は、白衣の専門官が主人公かと思いきや、「エレベーターで異界に行く方法」を試すオカルトマニアも出てきて、何だか面白かったです。笑
そして先日『可燃物』を読んだばかりの私にとって、穂信先生の「お見通し」はなんとも嬉しい一編。
「葛さん、カフェオレと菓子パンだけじゃ体壊しますよ!」と感想に書きましたが、なんと本作では雰囲気のいい小料理屋(その名も〈りん常〉!)で、信頼する同僚と過ごす一幕が見られます。
たった30ページと収録作品の中で最も短いのですが、安定のクオリティでした。
芦沢央さんの「コールバック」はなんというか、バズ動画に影響されやすく想像力の足りない子どもたちにぜひ読ませたいと感じましたね……。
よくあるいじめ話かと思いきや、そこから繋がっていく真相の切なさ、胸の苦しさ。
面白いと評してよい内容ではないのですが、読ませる筆力を感じました。芦沢央さん、他の作品も読んでみたいですね。
まあただ、収録作品から感じるのは、泥臭いおじさんの警察小説は最近の流行りじゃないんだろうなぁ、と……。
警察官も当然スマホを駆使し、SNSアカウントも特定するし、流行りのVTuberも出てくる。
警察小説はほとんど通ってきませんでしたが、私はやはり旧来のイメージ通りの、地味な聞き込みや煙モクモクな昭和の警察官の方がすきだなぁと感じた次第です。特殊能力のあるタイプでなく、ただただ地味〜な。
文春文庫からは他にも警察小説アンソロジーが出ているようなので、もう少しいろいろ「お試し」してみたいですね(^^) -
Posted by ブクログ
ネタバレ2026.01.22 (木)
短編で手に取りやすく読んだことのない作家さんも多い中、読みやすかった。
金子玲介目当てで購入したけど、いくつか気に入った作品があって嬉しかった。
岡崎隼人 「パルス、またたき、脳挫傷」
砥上裕將 「母の箪笥」
五十嵐律人 「累犯家族」
荒木あかね 「重政の電池」
金子玲介 「恋文」
背筋 「こわくてキモくてかわいい、それ」
多崎礼 「海に還る」
柾木政宗 「切れたミサンガ」
夕木春央 「擲たれた手紙」
麻耶雄嵩 「探偵ですから」
この作品たちが好きだった。なかでも 「重政の電池」が1番良かったかも。余韻も好きだった。 -
Posted by ブクログ
1編15分、世界がくるりと裏返る。
ミステリのプロが厳選した、2024年を代表する本格アンソロジー。
本格ミステリ作家クラブ選・編の、2023年発表の作品から厳選された本格ミステリアンソロジー。
倒叙からダイイングメッセージ、日常の謎まで内容もバラエティに富んでいて面白いです。
個人的によく読む、という作家さんも少なかったため、新鮮に楽しめました。
以下、個別の感想を少しだけ。
東川篤哉『じゃあ、これは殺人ってことで』……ドタバタした倒叙ミステリ。どんどん話がややこしくなっていく様に思わずくすっとしてしまいます。以前読んだときも思ったのですが、コメディ強めのノリについていけるかは好みが分かれそう。
荒木あかね『答え合わせ』……ダイイングメッセージの解読ミステリ。語り手が国語教師なのが活きていて独創的で好きです。家族小説としても愛情が見えて良い。