荒木あかねのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった〜!まさかこの手の作品で感動させられるとは思ってませんでした。犯人も意外だったし、展開も良かった。時系列はちょっと分かりにくかったなぁ…数日のうちにいろんなことが起きてるとは思えない情報量でした。
もし数ヶ月後に人類が滅びるとしたら、私はそれを受け入れるだろうけど、変わり果てた世界で人間らしさを保つことはできないだろうなぁ…警察がまだ少し機能してるとか、信じられないし。この作品は、自分だったら諦めちゃうなぁという状況に抗う人達を教訓とか啓蒙っぽく推してくるんじゃなくてナチュラルに抗ってる様を見せてくれて、それがすごく良かった。 -
Posted by ブクログ
短編なのでサクサク読めた。
今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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↓読んだ中で印象に残ったもの。
●良い話
砥上裕將『母の箪笥』
金子玲介『恋文』
●じわじわ来る系
潮谷験『無理解』
五十嵐律人『累犯家族』
背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』
●設定の世界観が独特
黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
舞城王太郎『食パンと右肘』
多崎礼『海に還 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ“あと数ヶ月で世界が終わるのに連続殺人が起きた”というあらすじが面白くないわけがない。
案の定、一気読み。
いくつかのレビューで犯人はすぐわかると書かれていて、たしかに「あ〜この人っぽいかも」と感じてたが、それ以上に事件を追うごとに深まる謎や主人公・小春の弟のこと、捜査する中で出会う人たちとのいざこざから目が離せないので、すぐにわかったとしても最後まで充分に楽しめるミステリーだと思う。
ただ、最後、真犯人の市村と対峙して光が死んでしまったのはかなりショックだった。
とても良い人だったし、亡くなる前に暁人とはちゃんと仲直りせずにままだったから…泣
全てが解決した後、暁人と七菜子は中国に渡る -
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Posted by ブクログ
ネタバレ第一部
無人島である徒島の海上コテージに遊びに来た7人の男女と管理人。
そこで起こる連続殺人事件。しかも、殺されるのは、前の殺人の第一発見者。そして被害者は舌を切り取られていた。
第二部
徒島での連続殺人事件から数年後、大阪で連続殺人事件が起こる。しかも、また前の殺人の第一発見者が次の被害者に。
第一部で次々と起こる殺人の不可解さとスピードにハラハラし、ラストの展開に驚く。その余韻を残したまま、また二部の不可解な連続殺人の謎にのめり込んでいく。
どんどんページをめくりたくなります。
二部での登場人物達の切ない心情を知るほどに一部での謎も解けていく感じでした。
思いの届かなさが特に切ない。
そ -
Posted by ブクログ
「だから捨ててといったのに」から全ての物語が始まる短編集。作者によって「何を捨ててと言ったのか」を読むのが楽しいですね。昔星新一の「ノックの音が」を読んだときのようなワクワク感があります。普段あまり本を読んでいないので、この手のタイプの短編アンソロジーはいろんな作者さんの作品を一冊でたくさん読めるのが本当にありがたいです。多分読書家の方なら、作者を伏せても「この話はこの人が書いたのかな」と分かるのかもしれないなと思いました。そういう楽しみ方をしても良いのかも。
真下みこと「お守り代わり」
五十嵐律人「累犯家族」
芦沢央「久闊を叙す」
多崎礼「海に還る」
谷絹茉優「猟妻」
こちらの5編が特に好き