荒木あかねのレビュー一覧
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約3ヶ月後に確定で死ぬとされた世の中において、死刑囚でなく、自由な身の健常者の心理状況はどんなものなのか?そしてどんな行動を取るのか?
・3ヶ月待たずに自殺する人
・生き残りたいがために出国を試みる人
・自国に残り生活する人
・殺人を行う人
公的機関は機能不全、死体は野ざらし、スマホ通話は限定的、お金の価値は紙切れ同然、限られた食料…
そんな中、自動車学校で講習を受ける主人公と教官が警察組織に代わって事件の調査を行う物語
すごい引力のある本です♫
2人のバディに引き込まれます♫
個人的には真夜中のテンション描写が印象的、絶望的な状況のはずなのに、ふと心の余裕が感じられる会話、お互いの秘 -
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周囲三キロ弱の小さな無人島、徒島。旅行に訪れた七人は友人同士だが、その中のひとり樋藤はこの旅行中、友人たち全員を殺す、という殺害計画を練っていた。復讐のために。しかし樋藤が計画を実行する前に友人のひとりが殺されてしまう。舌を切り取られた状態で。それは彼らの過去にとって重要な意味を持つものだった。やがてひとり、またひとり、と……。
ということで本作は、『そして誰もいなくなった』や『十角館の殺人』のオマージュ的にはじまり、途中で大きく色を変えていく作品です。ちょっと変わる程度ではなく、まったく別の作品を読んでいるのではと思うほど変わります。前作の『此の世の果ての殺人』の時も感じたのですが、ど -
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直径七・七キロメートルを超える小惑星が熊本県阿蘇郡に衝突する。それはこの世界では確定事項となっています。衝突によって三十億人が死ぬとされ、仮に生き残ったとしても気象・環境への多大な影響により、結局、人類は滅亡するという予測が立てられていて、留まるも地獄、逃げるも地獄、という状態です。暴動、逃亡、悲観……混沌とした世界の中で、小春は自動車教習所に通っている。ある時、小春は車のトランクの中から他殺体を発見する。自殺するひとはめずらしくない。だけどどうせもうすぐみんな死ぬのに、どうして今殺したのだろう。
ということで本書は間もなく死ぬことが分かっている状況で、なぜ殺人が起こったのか、という魅力 -
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久し振りに読み応えある作品が読めて、満足度高いゴールデンウィークを過ごせました!
■勝手に予告編
無人島へ向かう船に揺られた男女7人の仲間たち、そのうちの1人は殺意を抱えている。
島に着いた彼らは、次々と何者かの手によって命を落としていく。殺意を抱えた者の手ではなく…。
唯一のヒントは『第一発見者である』繋がり。
その意味を知った時、それは偶然か必然か、あなたの目にはどう映るのか?
小さな切れ端をかき集め、数年にわたる謎に光を差すのは誰なのか?
■読後の感想
面白かったの一言に尽きますが、どう面白かったのかと問われたら、太田愛さんの『犯罪者』、乃南アサさんの『音道貴子シリーズ』、そし -
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面白かった!!!!!
どうしても『地球滅亡目前』というバッドエンドが常につきまとってるので、重い気持ちになってしまう(そのため一気読みできず…)が、そんな逃げられない運命の中での事件解決がとてつもなく魅力的だった。
どうせいずれ死んでしまうのに、
でも奔走する。
主人公の背景、出会う仲間の背景とキャラクターもじんわりくるものがあり、読後長い長い夢を見たような気持ちになった。
地球滅亡って聞くと、チープな気がするが、読んでいるとあながちあり得ないとも言えず、絶望に満ちた世界の様子を読んでいるとまるでそこに立っているようだった。
読もうか悩んでる方に一点だけ。
ちょっと痛々しい描写や死体表 -
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荒木さんあかね『此の世の果ての殺人』講談社文庫。
奇抜な設定のミステリー小説である。第68回江戸川乱歩賞に史上最年少で、満場一致で選ばれた作品ということらしい。
小惑星が地球に衝突するまで残り2ヶ月という時期に僅かに福岡県に留まる人びとを殺害する連続殺人鬼というSFとサイコミステリーとが融合したような面白い設定とストーリー。さらには恐るべき連続殺人鬼の正体と全てが完璧というくらいに1つの作品に様々なエッセンスが詰まっている。
惜しむらくは、文章の粗さと登場人物の軽さだ。それでも十二分に面白い作品だった。
小惑星テロスのが地球に衝突するまで残り2ヶ月。テロスは日本の熊本に衝突することが -
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25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。 -
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ネタバレ爽やかな読後感でした。
隕石衝突で地球が消滅するのに起きた殺人。
終末世界にミステリーという要素が斬新で、即買ってしまいました。
ロードトリップムービーのような、青春感あるお話でした。読み味はさっぱりとしていて、テンポよくさくさく読めます。
お子さんでも読めるんじゃないかな。
ミステリー部分は正直おまけみたいなものだと思います。推理小説として読むものではないです。
犯人の動機はさっぱり共感できず、キャラとしても薄いし…。ミスリードみたいなのも少し大味というか…。
でも、途中に出てくる残留者達のその地に息づいている生活感を書くのがお上手でした。発狂する人、利用する人、真面目に働き続ける人 -
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ネタバレ二部制ですが、一部が非常に面白かったです。面白いというか好みすぎて、気が狂いそうになりました。なんですか、このスピード感。無人島に着いてすぐジュースにヒ素を混ぜ殺人の準備をするヒトウ、あまりに良いな。良すぎ。ほんでそれを追い越して発生する連続殺人。この設定だけで三杯飯食える。まじで。
助けを呼んでくるとか言うて後先考えず海に飛び込み結局溺れて全員の足を引っ張るヒトウ。やっと目を覚ました思うたら橋本を殺した奴を見つけたいだけなんだ邪魔しないでくれ、とか言い出すヒトウ。なんだこの身勝手でかわいい不様な生き物は。殺したいのか殺したくないのか、死にたいのか生きたいのかどっちなんだよ。ヒトウ、あまりにも