池波正太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ“「気に入った‼︎」
「なんとね?」
「いや。気に入りましたよ、平蔵さん」
「なにが?」
「その、いのちがけというやつがね」
「ほほう、そうか」
「その、いのちがけというやつを、私は、もう二十年もさがしつづけて来たのですよ」ーーー「乞食坊主」より”
池波正太郎の『鬼平犯科帳』を
ぽつぽつと読み続けている。
シリーズ物は長続きしない自分だが
なんとも珍しい。
どの作品も味があって面白いが
とりわけ『乞食坊主』がよかった。
小さな社の裏手で、怪しい二人の男の
会話を立ち聞きしてしまった乞食坊主。
身なりこそ見すぼらしいが、
乞食坊主の正体、井関録之助は元剣士。
怪しい男たちの足取りを追ううちに
昔の旧友菅野伊介が、今は悪党の
手先のようなことをしていると知る。
録之助は平蔵のもとを訪れ
なんとか菅野を救い出そうとするという話。
人殺しなどなんとも思わず
盗みを働く悪いやつらがいる。
一方で、身を持ち崩してしまい
止むに止まれぬ事情で
悪事を繰り返す者もいる。
悪者だって時には被害者だ。
平蔵の判断は公明正大だが
時として正しさだけでは
測りきれないことを
自らの物差しで裁くこともある。
“「この御役目はな、善と悪との境目にあるのだ。
それでなくてはつとまらぬのだ。」”
悪党も正義も、
筋が通っていなければ
なんの美学もない。
確固たる意志を、生き様を、
こんなにも貫けるだろうか。 -
Posted by ブクログ
シリーズ半分の折り返し地点、12巻です。読む本がなくなったら兄の蔵書から少しずつ読んでいるんですが、折り返しか…と少し寂しくなる。
鬼平さんの信頼する密偵たちが昔取ったナントヤラで盗みを企てる「密偵たちの宴」が面白かった。思えば最強クラスの元盗人たちが集っているわけで、本気でやれば簡単にできてしまいそうだけど、それを実行してしまうと鬼平さんを裏切ることにならないかい…?とヒヤヒヤした。しかし、鬼平さんにはすべてお見通しなのであった。さすがです!最後、馬鹿な企てをした男たちにくだまいてるおまささんが可愛い(笑)
フリー・ランサーの盗人という時代小説にはなかなか登場しないワードが出てくるのがまた面白い。