池波正太郎のレビュー一覧
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秀頼誕生から関ヶ原前夜までというところ。
話が急展開している感があるが、実際、秀吉の死から2年後に関ヶ原が起きていることから、それを反映しているともいえるだろう。
豊臣政権に大きな影響を与えたであろう秀次事件も出てくるが、当事者視点ではなく真田の忍び同士の会話に語らせている。真田がこの事件の当事者でないことは事実なので、それを強調するために、大事件であるにも関わらず忍びの会話を通じて語らせた池波の描写は見事だと思う。
秀吉が加藤清正へ謹慎を命じた一連のくだりは、情報を鵜呑みにしてはいけないという著者のメッセージでもあろう。情報過多の現在では一層顕著である。
有力政治家の死が政局に大きく -
Posted by ブクログ
前半は第一次上田合戦、中盤から後半は秀吉の小田原攻め、終盤は朝鮮出兵前夜まで。
特に印象に残ったのは、千利休の事件について真田信幸が思いを巡らせている終盤のところ。
天下人となった秀吉は全てを思いのままにできるはずが、利休だけは秀吉の意のままにならなかった。そのためあのような事件が起きた(もっとも諸説あって直接の原因は定かではない)。
この事件について真田信幸があれこれ思い巡らせているわけだが、これは信幸の口を通した著者からのメッセージだろう。
つまり、成功を掴んだからといって決して思い上がってはいけない。謙虚たるべきだということだ。
事実、秀吉はその後の朝鮮出兵や英次事件などがきっ