オードリー・タンのレビュー一覧
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・エマニュエル・トッド、オードリー・タン、モニカ・トフトら複数の論者が、2030年に向けた国際秩序と日本の進路を多角的に論じる構成となっている。
・出発点は「西洋の敗北」が現実となった今、世界はどこへ向かうのかという問いである。
・トッドはアメリカをニヒリズムに陥ったプロテスタンティズムの危機として位置づけ、対米同盟への過度な依存に警鐘を鳴らす。
・その上でトッドは、平和主義的中立ではなく武装した上での非同盟という選択肢を示し、日本の核武装も一つの案として提起する。
・ウクライナ戦争やガザ侵攻、AI技術の台頭を背景に、戦争への欲望とテクノロジーの暴走を人類共通の課題として扱う。
・オードリー・タンはデジタル民主主義の経験を通じ、テクノロジーと社会の意思決定の関係を論じる。
・他の論者は地域紛争や安全保障、移民・教育・コミュニティ形成といった先進国共通の課題にも言及し、単一の結論よりも多面的な視点の提示に重きを置いている。 -
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ウクライナ戦争から予想される、西洋(欧米)の敗北という書籍の流れを踏襲し、今後の世界の見通しが書かれている。
興味深いのは日本の出版社から刊行されているので、論点が「日本はどうするのか?(どうなるのか?)」が描かれている点。
当然ながら朝日新聞が刊行しているので左派的な見方が多く、当然ながらアメリカファーストなトランプが大統領の非難は多い。
もちろん共助という考え自体は悪いとは思わない。
経済的合理性、効率が進展し、自由主義が蔓延している現代社会では、格差が開き、断絶が起きていると感じることが多い。
こういった権力の集中や民族の分断が加速している世界で、どのような切り口があり、そういった対応が求められるかが語られている気がする。
しかしながら、先の選挙にしてもそうだが、世界の潮流に影響され日本でも右的な思想がぶり返してきていると感じる。
これは代表的な左派の衰退と腐敗も原因としてあるように思えるが、世界で助け合うことが理想であっても、毎日もやしばかり食べている家庭が、よその家庭に焼肉をごちそうするということはなかなかできないなぁとも感じる。
また左派的な考えも多様化してきていて、派閥内でも分断が起きているような気もする。
興味深かったのはオードリー氏の「プルラリティー」という考え方
デジタル技術を用いて新たな合意形成の仕組みを作るという流れには希望を感じる。
アンコモン・グラウンド(まれな一致点)を見つけることが、今後の世界には必要なのかと思う。 -
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エマニュエル・トッドとオードリー・タンまでの章はメッセージが明確で面白い。
それ以降については、とにかく自分の発言に責任を持ちたくないのか、どっちつかずなよく見る中庸な意見しかなく、つまらない(そういうのは社説や記事で読んでるからわざわざ本で読む必要がないと思っている)。
勿論、学者やインテリの態度としてそんな簡単にスタンスを踏めないのはわかるし、
この世の全てのことはグレーなわけでそんな簡単に白黒つけられないのも重々承知だが、
周知の事実として、グレーなことしかないこの世の中を語る時に「この問題は、(この世の常ですが、)グレーなのです!!」と言われてもねぇ…と思ってしまう(笑)
そんなこと一定の教育を受けた者なら誰でも言えることなわけで、そんな中身のない当然のことをシンポジウムに登壇して言う必要あるのかな?
という訳でトッドとタン以外の後半の章に関しては、大学院生レベルの中身のない、悪い意味で批判のしようがない論の羅列だった。
シンポジウムに登壇するなら、批判を恐れずにスタンスを踏んでほしい…
その覚悟がないなら辞退してほしい。意味がない
というわけで後半は紙面の無駄。
トッドとタンの章は読む価値あり(そこだけなら★5つ)。
オードリータンの本、『プルラリティ』も買ったから読んでみる。 -
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オードリータンの来歴と思考の一端を紹介する内容
突き抜けている人ならではの、その人の視野や世界の広さを感じることができて、心地よかった。
そして、自分が天才ということが彼女の人生を駆動していく、疎外されるが、そこから自分の生き方を作っていき、知や能力でつながるコミュニティや連帯に幸せを見出しているというところが興味深かった。
読む中で、オードリータンが、注目を集めるのはなぜだろうとおもった。文章では彼女の天才性が非常に強調されていたように思う。ユニークなキャリアをもった天才を、我々はヒーローとして興味を惹かれているのかなと思った。
一方で、彼女のように知や能力でつながるコミュニティで生きることができるのは、天才である彼女のような現代のヒーローだからなんじゃないかなとおもった。
現代は個人は知能が最も価値が置かれる社会だと思う。
ただ、Aiの知能が人を超えるときに、歴史において個人の武力が価値だった時代があったように過去のものになるかもしれない。
Aiの知能が人を超えて、知能や能力でのヒーローがいなくなった世界では、知や能力でつながるコミュニティや共創が、より多くの人に開かれるようにならないだろうか。そんな未来は、天才のヒーローにあこがれる世界より、魅力的だなと思う。 -
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本は分厚いが、要約は鈴木健氏の解説にのっている。
PlURALITYとは
人間は平等でありながら異なるを前提に社会的差異を超えたコラボレーションのための技術
集団による制限より個人の自由に重きを置くリバタリアン(ピーターティール達)ではなく、技術オリエンテッドで世界を変えようとするテクノクラート(サムアルトマン)でもなく、混沌とトップダウンの間の狭い回廊を広げる方法としてPLURALITYを提言する。一人一票の民主主義による混乱ではなく、超人(独裁王)の支配でもなく、多元的な価値観を尊重しつつ、少数にも優しいアウフヘーベンされた合意形成手法を指すものと理解した。新たな方策による合意だけではなく、新たな発見、新たな発明にもつながる。個人や同じ価値観だけの考えよりも多種多様な人や考えをもとに未来を造っていこうという主張である。
成功例:Wickipedia、台湾のCofacts(誤情報や偽情報の拡散に迅速に対応し、パンデミックの際、ソーシャルメディアのトレンドとSNSの私的チャンネルの両方に効果的に応答)
主著者;
オードリータン:台湾の元デジタル大臣(女性だったのですね)
政府と市民が共同して法案を提案するvTaiwanやjoinを導入
コロナを混乱なく乗り切ることに成功
グレンワイル ラディカルマーケット(個人主義の著書)から方向転換
クアドラティック投票を提案。複数表を投票できるが、集中させるほど費用が2乗で増加することで、意思の強さを反映できるとともに、多様な利害のバランスもとれるとする。
以下 備忘録
インターネット創成期の歴史:ARPAでリックライダーが時分割の大型計算機相互利用システムを立ち上げ、コンピュータを介した共同開発を推進。鍵はパケット交換、ハイパーテキスト、オープン標準設定プロセス
1979年にコンピュータと政府で悪いシナリオを予見
(政府による個人の監視、政府が民間技術に後れをとり規制能力が麻痺、独占企業の搾取、デジタル誤情報の拡散、情報のタコつぼ化、基本的なプラットフォームが民間企業に支配される)
→ 公的機関が社会技術的課題に公的投資を怠ったため、悪いシナリオが現実化
解決策: 公的デジタルインフラは 公的機関が主導すべき(電力、水道、道路等と同じ)
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こういう考え方ステキだなぁって部分といやそれは違うよって部分があって、そもそも国が違うんだから全肯定はできないよなぁ。そうだよなぁ、ってところ。
台湾はみんな国の政治をよくしようとする姿勢があって、それらを拾い上げようと工夫を凝らすところはとてもステキ。我が国に一番足りないところだと思う。田舎から5Gを導入して、教育格差を埋めるというのもとても革新的である。
AIに仕事を奪われる云々の騒ぎに関しても、そんなこたぁないよと優しく解説してくれる。
総括で「日本の地方創生は素晴らしい」と語ってくれたが、それだけは否定させてくれ(›´ω`‹ )
日本で地方創生はムリだ。地方創生をするには、台湾のような「みんなで考える」という素地があってこそなんだ。日本は「まぁ偉い人らがなんとかやってくれるだろ〜」であって、計画立てたところでダメなんよ…
内容としてはうんうん頷けるけど、どうにも翻訳本も実用書も苦手ジャンルでなかなか進まなかったし頭にも入りにくかった。 -
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エマニュエル・トッドをはじめとする対談集をまとめた一冊。一見、表紙の方々が一堂に会して対談したものと勘違いして購入してしまったが、それぞれ別々に開催されたイベントであった。『西洋の敗北』を出版した後の反響や、不安定な国際情勢において日本の良さをどのように生かしていくか、示唆を与えてくれるもの。親日家であるエマニュエル・トッドが広島の原爆資料館を視察してもなお、日本の核武装を推奨していることについて、いろんな対談者が質問しており、興味深い内容であった。東アジアにおいて日本が極めて微妙なパワーバランスの中に位置していることを痛感させられた。
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読み解くと現代社会の「OS書き換えマニュアル」のような一冊だ。思想のポイントを3つに凝縮して紹介する。
1つめは、「個人」から「つながり」へのシフト。これまでの民主主義は「バラバラの個人」を単位にしていたが、本書は「人は関係性の中で生きるもの」という視点を大切にしている。台湾のデジタル民主主義がベースにあり、孤立するのではなく、どう繋がるかに知恵を絞るスタンスだ。
2つめは、「橋渡し」としての多様性。ただ「みんな違っていい」で終わらせず、バラバラなコミュニティの間にどう橋を架けるかという技術(ブリッジング)に踏み込んでいる。SNSの分断を壊すのではなく、違う島同士をポジティブに繋ぎ直すのが、本書の言う「複数性(Plurality)」の本質だ。
3つめは、みんなで公共財を育てる仕組み。お金持ちが力を持つ市場原理に頼りすぎず、より多くの人の意思が反映される「二次型ファンディング(QF)」などの数学的な仕掛けを提案している。AIも「人間の代わり」ではなく、「人間同士の協力をパワーアップさせる道具」として捉え直しているのが面白い。
まとめると、独裁でもバラバラな無政府状態でもない、「協力しながら多様であり続ける」という第3の道。まさに未来への招待状だ。
次は、この考え方を支える具体的な仕組み、例えば「二次投票(QV)」がどんなふうに私たちの意見を形にするのか、もっと詳しく解説しようか? -
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多数派に偏らず、他者との違いを認めて、多様性、多元性をテクノロジーを用いて協調させ、より良い社会を作っていこう。
テクノロジーは、とっても役に立つよってことだと思う。
全く自信ない。
頑張って読んだ自分偉い。
長かった。
この3連休、デジタルに振り回されたので、もうデジタルはしばらく触れたくない(スマホは手放せないけど)(古いパソコンを処分するのに手こずって、まだ終わらない)。
台湾のデジタル政策の素晴らしさはオードリータンの貢献が大きいのだろう。もし、日本にオードリータンがいたとしたら、その能力は潰される運命でしかないのだろうなと勝手な想像をして、残念な気持ちになった。日本には“オードリー・タンを生かす空間”がない。
日本はデジタル後進国で、他国からはデジタルコンテンツ消費国として重宝されているんだろうな。
日本発のグローバルプラットフォームを誰か作ってくれないかな。元Microsoftの伝説的エンジニアの中島聡さんでも、きっと日本じゃ活躍できなかったから、海外行っちゃったんだよね。
日本は、これからどう変わっていかないといけないんだろう。
先日、道端で超高齢のおばあさんが倒れてたのを救助したのだけれど、読んでいる間、そのおばあさんがずっと頭をチラついた。おばあさんは、身寄りがないって言っていた。連絡して欲しい知り合いもいないって言っていた。「私は1人なんよ」って言っていた。
『プルラリティ』読みながら、テクノロジーでおばあさんが取り残されない社会って、どうやって作るんだろうと考えていた。どこのコミュニティにも所属しないおばあさんの意見はどうやって反映する?
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社会に対しての技術の方向性
・テクノクラシー:AIの可能性を重視し、それに社会を適応させる
・リバタリアニズム:暗号とネットワークコミュニティが政治・組織に替わり、
規制から解放され自由市場に個人が参加できる
全要素生産性の停滞要因
・テクノクラシーに起因
→技術進歩が自動化に向かい、労働力を補う方向になっていない
・リバタリアニズムに起因
→政策が積極的な産業発展の構築を止め、自由市場任せにしてしまっている
デジタル民主主義のプロジェクト
・零時政府/g0v(ガブゼロ):オープンソース・自ら実施・公共性
政府のデジタルサービスの品質・データの透明性に不満
→市民ハッカーが政府Webサイトのデータ表示・インタラクションを変革
→オリジナルよりも人気になり政府でもサービスに取入れ
→技術に明るくない市民団体を活発な市民ハッカーと交流させる