天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード
著:オードリー・タン
著:黄亜琪
訳:牧髙光里
紙版
良かった
文中に引用がありましたが、これは現代の墨子かもしれません。
兼愛 ⇒ 一人も見殺しにしない
すべての人の側に立って対話するという姿勢、考え方がいいと思い
...続きを読むました
気になったのは、以下です。
■問題と向き合う
・対話とエンパシーがなければ、共感は起きないし、共通認識やシェアも生まれない
・向き合い、受け入れ、対処して、手放す
・思考を発展させるときには、できるだけ自己矛盾が起きないように心がける
・各当事者の側に立って、たくさんの当事者からひたすら話を聴くこと。
これが問題を一番手っ取り早く見つける方法です
・いろいろな解決策が集まったら一歩引いて、みんなに共通する価値観が集まっている場所に立ち返ることです
・一人でなく、みんなで価値を創り上げる
・真剣に話し、真剣に聴く、というシンプルな原則
・傾聴は、問題解決の基本
相手の話を理解する唯一の方法は、相手の話に真摯に耳を傾けること
・常に相手の側に立って行動する
・「エンパシー」は、自分の経験から生まれるものであって、単純な同情心ではありません
・相手の心の声に耳を傾け、それから自分の経験に基づいて相手の状況を想像し、理解することです
・社会の中のコミュニティ全体を複数の視点から眺めることで、地方の健全化をより促進できる
・たくさんの視点を自分の中に蓄積する
・複数の選択肢の中からよい部分を選び、組み合わせて活用するという概念である
■問題を受け入れる
・防疫対策 「Fast,Fair,Fun(素早く、公平に、たのしく)」
・墨家の思想では、どこでも同じという概念。墨家の理念は、公理化システムであり、幾何学の原理とほぼ同じです。
・つまり、普遍性を備えた真理はどこでも適用できる
・AI時代が到来しても恐れることはない。ロボットはクリエティブな仕事を担うことができないため、むしろ人が仕事を選べるようになる
・手間のかかることを1つのグループに任せると、やり終えるまでの間にすべてのメンバーが学び、貢献し合い、さらに達成感を味わうこともできる
・集合知は、衆知を収集する、と、有益な意見を幅広く吸収する という2つの部分に分けることができる
・最終的な目標は、誰もが学びを継続し、生涯学習の道を歩んでいけるように導くことです
・ヴィトゲンシュタインは、世に2つの著書をのこした。「論理哲学論考」は、ウィーン学派の経典となり、「哲学探究」は日常言語学派の起源となった。
・自分は、不完全な存在ですから、すべての人の側に立ってそれぞれの話を聴くことを抜きにしては、人々の共通認識が結晶に変わることはない
・平凡とは、和光同塵。つまり本来もっている自分の才能や徳を隠して、俗世に溶け込むことです。
・レナード・コーエンの「裂け目は光の入口」
これは、ある瞬間にどれだけ完璧化という話ではなく、すべては常に変化しているため、今は完璧に見えていたとしても次の瞬間もそうだとは限らないという意味です。
■問題に対処する
・情報の公開と透明性が重視された理由は、正確な情報を広く伝える必要があったからだ
・情報の透明性という概念が広まることで自由が表現され、政府と国民の間にあった境界線を消すことができる
・飲水思源:受けた恩は忘れてはいけない
・オープンガバメントの最初の仕事は、情報とデータの公開、つまり透明性の確保です。
・ソーシャル・イノベーションの定義:みんなのことにみんが協力する
・イノベーションの特徴は、誰でも元の意義に別の意義を載せられることがあります。
新しい意義が加わったあと、誰かが別の意義を創り出し、またそれが使用される。
そうやって拡張可能性や、拡散性がさらに高まり、ますます強くなるからです
・人を先端技術に合わせるのではなく、先端技術のほうを人に合わせるのです
・市民協力と対話の新たな形が求められています。
それは「人々が自主的に参加し、政府がいつでも対応する」というスタイルです
・市民協力においては、常に明確な完成予想図を描いておく必要があります。
・重要なのは変化する時代における価値観の核となるものをはっきりさせることなのです
・自分にとって最も大切なものは時間です
・読書するときは、性急な判断は控えて、まず読んでみる
・最も重要なのは、すぐに判断を下さずひたすら耳を傾けること
■問題を手放す
・今重視されているOKRという概念では作業者が自分で目標を立てるのですが、
昔のKPIでは、自分以外の人が目標を立てていました。
・自分で目標を立てると、人から目標を与えらえるよりも自主性が高まります。この点が両者の違いです
・一人になって、自分と向き合う
・孤独に向き合うと想像力が養われるだけでなく、大脳の統合が進み、天賦の才能や洗剤能力が開花すると述べている。
・自分との向き合い方を理解すれば、思考の道筋が少しずつ輪郭を帯び、自分に安らぎを与えられるようになり、孤独から生まれる恐怖感に飲まれることもなくなる
・満足感とは外側から肯定されることで生まれるものではなく、内在するものだからです。
他人から、承認してもらわなくても、目標の実現や協働関係を促す心理状態を私は維持しています。
・道法自然:人は地にのっとり、地は天にのっとり、天は道にのっとり、道は自然にのっとるとす
CONTENTS
はじめに
STEP 1 問題と向き合う
Keyword01:解決思考
Keyword02:傾聴によるエンパシー
Keyword03:多重視点
Keyword04:取捨折衷
STEP 2 問題を受け入れる
Keyword05:持続可能な開発
Keyword06:集合知
keyword07:不完全主義
STEP 3 問題に対処する
Keyword08:透明性
Keyword09:ソーシャル・イノベーション
Keyword10:市民協力
Keyword11:読書(熟読・精読)
STEP 4 問題を手放す
Keyword12:競争からの脱却
Keyword13:自分と向き合う(孤独の確保 自己整合)
Keyword14:至高の喜び
Keyword15:死を見つめる
巻末
教えてオードリー! 人生相談室に寄せられた10の質問
ISBN:9784866514543
出版社:文響社
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:1580円(本体)
発売日:2021年12月14日第1刷