宮沢賢治のレビュー一覧
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「雪渡り」
人間はなにかってえとすぐ自分の失敗をきつねのせいにする
きつねたちは屈辱を強いられているんだ
だから「ああいう大人になってはいかんよ」という趣旨の教育的イベントを
開催し、人間の子供たちも何人か誘い出したりする
団子も出るのだ
「氷河鼠の毛皮」
毛皮を身にまとっていい気になってる人間たちに
どうぶつの秘密警察が魔の手をのばす
「オツベルと象」
象を労働者として使い、大儲けするオツベル氏
両者の関係ははじめのうち良好だった、しかし
やがてなぜか低賃金・重労働が強いられるようになる
まあなんだ
下の人間(象だけど)が「楽しく」仕事をやっているのを見ると、
バカにされたような気分にな -
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「銀河鉄道の夜」
以下の短編を収録。
・やまなし
・いちょうの実
・よだかの星
・ひかりの素足
・風の又三郎
・銀河鉄道の夜
「やまなし」と「風の又三郎」は別の本「風の又三郎」で読みました、多分。なので、一番お気に入りは「よだかの星」です。もしかしたら読んだ気もするけど、それでも一番良いです。
よだかの哲学的な考えとそれを具現化する姿に悲しめばいいのか、同情すればいいのか、それとも「良かったな」とよだかに声を掛けるべきなのか、とても悩む作品です。鑑賞での武田氏も「よだかの星」を好きだと仰っていますが、その気持ちがとてもよく分かります。
また、表題の「銀河鉄道の夜」は「よだかの星 -
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ネタバレ「銀河鉄道の夜」をちゃんと読むのは初めて。まずは「やまなし」、今読んでも不思議で分からないなぁ、という感想。小学校の授業で読んだのが懐かしい。「よだかの星」も高校でプリントで配られて読んだことがあった。「いちょうの実」、「ひかりの素足」、「風の又三郎」は初めて。さて「銀河鉄道の夜」に限らず宮沢賢治の話は読む人それぞれの思い浮かべる風景は違うんだろうなと感じた。それに時代が違うからニュアンスとかが分かりにくいと感じる部分もあった。注釈も多いし。しかしそういう部分は飛ばしてもいいから作品全体の雰囲気を味わえればそれで充分。「銀河鉄道の夜」はジョバンニに自分の子供時代を重ねて感じるものがあり、なによ
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ネタバレ谷川の岸にある小さな小学校に、ひとりの少年が転校してきた。小学校の子供たちは落ち着かない気持ちに襲われながらも、少年にひかれていく。少年の周りには、いつも不思議な風が巻き起こっていた・・・。表題作のほかに、賢治世界の多彩な顔を楽しむことのできる作品集。
ひとつひとつの物語は、読み終わったあとにどこか物悲しい気持ちにさせられる。出会いがあれば別れもあり、それは時として悲痛をともなうものになる。生きとし生けるものすべてが持つその感情を、作者は繊細なまでに、しかしはっきりと描いているように思う。
「童話」という括りにはもったいないと感じるほど、彼の作品には深い情愛が刻まれている。 -
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ネタバレ谷川の岸にある小さな小学校に、ひとりの少年が転校してきた。小学校の子供たちは落ち着かない気持ちに襲われながらも、少年にひかれていく。少年の周りには、いつも不思議な風が巻き起こっていた・・・。表題作のほかに、賢治世界の多彩な顔を楽しむことのできる作品集。
ひとつひとつの物語は、読み終わったあとにどこか物悲しい気持ちにさせられる。出会いがあれば別れもあり、それは時として悲痛をともなうものになる。生きとし生けるものすべてが持つその感情を、作者は繊細なまでに、しかしはっきりと描いているように思う。
「童話」という括りにはもったいないと感じるほど、彼の作品には深い情愛が刻まれている。