【感想・ネタバレ】【語注付】銀河鉄道の夜のレビュー

あらすじ

【語注付】青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか? 列車はどこへ向かおうとするのか? 孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を6編収録する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

私は宮沢賢治を優しくて綺麗で空想的な世界観だと想像していたのが、実際に読んでみると貧困、虐め、理不尽な死など現実の非情な一面ががっつり描かれていて面食らった。特によだかの星、ひかりの素足、銀河鉄道の夜が顕著で、優しい心をもった主人公が報われずに深い悲しみを背負いっていくのが辛かった。宮沢賢治は優しい人間が報われず、誰も彼もが苦痛を伴う現実世界を苦にして、全ての生物が向かう先の死後の世界を絢爛に描いたのではないかと思った。
そして作中で度々口にされる自己犠牲だが、私は宮沢賢治は自己犠牲を絶対的な善とする事に懐疑的に思っていたのではないかと思った。
銀河鉄道ではカムパネルラが、ひかりの素足では一郎が、よだかの星ではよだかが、何かを守らんと自己犠牲をして躍起になっているが、作中で報われる結果は訪れない。
自己犠牲は特定の者が必死に行なっているのに、世界の不条理や他の利己的な者のせいで献身が身を結ばない。そこから鑑みて、宮沢賢治は自己犠牲に対して懐疑的に思っていたのだと解釈した。自己犠牲を絶対的な善として受理したいのに、世界は自己犠牲で変わるほど優しくない、そんな認識のズレの葛藤を感じた。
世界は自身が思うほど優しくもないし人間も皆優しい人ばかりじゃない。それでもどうにか衆生が救われるような世界があって欲しい。そんな思いから生まれたのが死後の美しい世界線なのかなと思った。

本当に良かった。暗部に沈んだ私の心を掬いあげてくれた傑作。大好きだ。

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2025年08月17日

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銀河鉄道の夜を集めているので購入。出版社ごとに銀河鉄道の夜を出してくれるのは、大変ありがたい。表紙や中の収録作品が違うだけで買ってしまう。宮沢賢治の銀河鉄道の夜が一等好き。これからも集めていくので、いつか本棚が銀河鉄道の夜だけで埋まればいいな。

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2024年10月22日

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何人かの私の本棚のフォロワーの方には話したことですが、今年は宮沢賢治生誕120年、また銀河鉄道の夜を書いてから100年の節目の年に当たります。
私も盛岡の大学で、啄木と賢治を学び、そのまま12年も盛岡に居ずいてしまいました。
私はどちらかと言えば、啄木に重きを置いて、研究の端くれをしていましたが、今年は上記の理由で、どうしても賢治先生(岩手県民は、尊敬の念を込めて、宮沢賢治をこう呼びます)を読みたかったのです。
賢治先生は万能型の天才と今では言われておりますが、文学においては「擬音使いの天才」と言われております。
ドキドキとか、バンバンではなく、突拍子もない言葉で擬音を表現するのです。こちらもぜひご堪能あれ!
今年も残り少なくなってしまいましたが、賢治先生のアニバーサリーイヤーを祝福するようにやってきた彗星を動画で見ながら、賢治先生の作品に触れていただけたら、幸いに思います。

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2024年10月22日

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ネタバレ

大人になって銀河鉄道の夜を見返したが、ジョバンニの夢の情景が非常に見事で、宮沢賢治の描く綺麗な透明感のある世界に引き込まれていきました。
様々な解釈がある小説であり、色んな所に伏線があるので、読むたびに違った一面を見せてくれるのではないかと思います。
また、『やまなし』の独特な世界も面白く、この歳になって宮沢賢治ワールドに魅了されました。

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2022年08月14日

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久しぶりに再読。以前は「銀河鉄道の夜」しか読まなかったが、今回は通して読んだ。
「ひかりの素足」が怖い。
地獄のような足に棘が刺さるつらい道を、子供達が泣きながら歩き続ける様子は、発想力が化け物。
風の又三郎が弟にだけ見える死神のように描かれるので、その次の章の「風の又三郎」の話も不気味さが残ってしまったね。
父親も送りを頼まれた人も、子供たちだけで雪山を先に行かせたら駄目でしょう、と思う。

「銀河鉄道の夜」は大人になって読むと、夜の電車の暗い中、外の風景の輝きが流れていく雰囲気が思い出される作品だと感じた。

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2021年09月08日

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「よまにゃ」の限定ブックカバーで購入♪久しぶりの賢治先生(^^)懐かしいな~(*´∇`*)と本編をサラッと読んだけれど、解説や鑑賞の方は時間をかけて読んだ(^^;)次に読むときにはまた文庫本を買っていそうな予感(-_-;)

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2021年07月01日

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ネタバレ

宮沢賢治の有名どころを集めた物語集。

-やまなし-
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
 国語の教科書でも出てくるお話。キラキラする水の光が浮かびます。

-いちょうの実-
 いちょうの子どもたちがお母さん木から旅立つお話。

-よだかの星-
 「いったい僕は、なぜこうみんなにいやがられるのだろう。」
 鷹からは名前が似ているのが不愉快だから市蔵にしないと殺してしまうぞと言われたよだかは、遠くの向こうの向こうの空を目指して高く高く飛び立ちました。

-ひかりの素足-
「お父さんおりゃさ新しきもの着せるっていったか。」
「それからお母さん、おりゃのごと湯さ入れで洗うていったか。」
 仲の良い兄弟の物語。

-風の又三郎-
どっどど どどうど どどうど
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんもふきとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう
 風とともに転校生がやってきました。あれは風の又三郎だ、子どもたちはそう思ったのでした。

-銀河鉄道の夜-
 天の川、銀河、キラキラ光る星の川。ジョバンニとカムパネルラは銀河ステーションから列車に乗って、銀河へと飛び立つ。

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 有名なのにきちんと読んだことがなかった「銀河鉄道の夜」を読もうと思って購入しました。「やまなし」で懐かしい気持ちになり、いちょうであたたかい気持ちになった後は切なかったです。よ、よだかぁぁ…!青空文庫で小学生の頃に読んだ時以来の再読でしたが、心優しいのに見た目で理不尽な扱いを受けているよだかが健気でした。「光の素足」は初見だったのですが、風の又三郎の声を弟が泣きながら繰り返す時にまさか…と思ったらまさかでした。あーうーうー。「銀河鉄道の夜」は大筋は知っていたものの、改めてしっかり読むと、途中のきょうだいが切なかったです。キラキラキラキラした星の情景がいっそう切なく浮かんでくるようでした。キラキラ、キラキラとした幻想の物語集でした。

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2012年03月05日

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この小説を読んでると、たくさんの青色が浮かぶ。

私の中での銀河鉄道は、いつでも夜の世界で星が瞬いて、カムパネルラとジョバンニは無表情で寂しそう、不安そうにしてる。

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2012年06月28日

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ネタバレ

私は宮沢賢治が書くものがたりがとてもこわくて大変好きだ。ひかりの素足はもちろんのこと、銀河鉄道の夜に蔓延るひかりに溢れたおどろおどろしさと言ったら他に無い。あんまりまぶしいひかりの中にひたひたひたひた闇があるのだ。地を這うように漠然とした不安があるのだ。その不安はいつのまにかにそこにあり、いつまでたってもここにあるのだ。だから私は宮沢さんの描くせかいがいつもいつもいつまでだってこわいのだ。

同時収録の「よだかの星」
宮沢さんの作品で何よりも好きな作品です。

※表紙のイラストが登録時と変わってしまっているのが非常に残念です。
文庫でありながら絵本のようなやさしいイラストの表紙がすてきですきだった。

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2013年03月15日

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再読。っても何度目かわからないほどの再読。
雨の日には賢治さんを読み返したくなります。
せりふの語尾に胸がきゅっとなる。
「けれどもほんとうのさいわいはいったい何だろう。」
…なんだろうね。ほんとうに、ずっと課題ですね。うん。

でも実は、賢治さんの作品では「よだかの星」が一番好きです。
「灼けて死んでもかまいません」に涙が出る。いつも。

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2013年03月01日

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初めて、宮沢賢治の作品を読みました。
銀河鉄道の夜や風の又三郎等、代表作が入っていて、様々な物語が読めて、初めてだけど宮沢賢治のファンタジーの中に生と死が込められているのが伝わってきました。

この小説の中で、1番印象に残っているのが、ひかりの素足です。
山小屋に住んでいる父親から、街に住んでいる母の元に吹雪の中下山していく2人の兄弟のストーリーで、吹雪の中、目の前が見えなくなって迷い、賽の河原に行きつき、子供の2人が酷い仕打ちを受けて、ラストにはそこから抜け出すが、最後に2人が別れるのは凄く辛かったです。

この物語は、賢治と妹のトシとの兄妹愛が伝わる物語だなーと思いました。

ひかりの素足では、主人公の弟が仏に助けられて天国に旅立つので、賢治もトシが亡くなった時は、トシが天国に渡って幸せになって欲しいと願っているんだと思いました。

宮沢賢治の他の作品も読んでみたいと思いました。

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2025年12月06日

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宮沢賢治さんの物語は何度も読んでいて大好きです。なんとなく現実と離れていてファンタジー感のある宮沢賢治さんの本は沼です。
やっぱり有名な銀貨鉄道の夜がいちばんすきです。初めて読んだ時ははてな、、、?って感じだったけど読む事に理解が深まってきて今では定期的に見直したい一編です。

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2025年08月16日

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ちゃんと読みたいと思って。
読んでたマンガ(演劇のマンガ)にでてたから。

同じ作者さんでは、注文の多い料理店が気になるとのこと。読んでみたい。

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2025年04月18日

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宮沢賢治の作品は、小学校の国語の教科書に載っている『雪わたり』『やまなし』や『雨ニモマケズ』くらいしか知りませんでした。

本書には、著者の代表的作品が6編収録されています。たまには文学を読んでみようと手に取ったものの…難解でした。

読むのは速い方だと思っていましたが、読み慣れない言葉や漢字が多く、巻末の語注を頼りに読んだので、とても時間がかかりました。

生と死について描かれている作品が多いのは、実の妹の死が関わっていると、解説で述べられていました。文字を追うのに精一杯だったので、解説がありがたかったです。宮沢賢治が人間としても魅力的な人物であったことがよくわかりました。

宮沢賢治の世界観を捉えきれたわけではないですが、自分なりに情景をイメージするのはとても新鮮でした。
他の文学にもふれてみようと思います。

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2024年02月28日

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映画『怪物』に感動したので、関連があると噂の『銀河鉄道の夜』を読んだ。「よだかの星」が一番好きだった。理解しきれていない部分があるので、時間をおいて再読したい。

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2023年09月04日

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高校の時に電子辞書の青空文庫で夢中になって読んだが、他の話も読みたかったのもあり再読。

「銀河鉄道の夜」は丁寧に読むと心の中で「綺麗」が容量オーバーしてしまう。宝石や金属の名前を1つ1つ画像検索すると美しすぎて卒倒しそうになる。とくに「この砂はみんな水晶だ。中で小さな火が燃えている。」は好き。
んだら銀河鉄道に乗っていきたい。「どちらへ?」と聞かれたら「どこまでも」と答えたい。でも(ああほんとうにどこまでもどこまでも僕といっしょに行くひとはいないだろうか。)って孤独に思い続けるのはこわい。
「みんなの幸いのためならば僕のからだなんて百ぺん灼いてもかまわない。」は中村明日美子『薫りの継承』に引用されてたのが印象的で覚えてる。私にはまだ辿り着けない境地。ジョバンニとカンパネルラみたいな純粋無垢な子供の方がわかるんだとしたら、もう手遅れだ。

クラムボンこと「やまなし」は私の国語の教科書にはなかったから初めて読んだ。童話の雰囲気なのに最後の文が「私の幻灯はこれでおしまいであります。」なのが不思議だった。私って誰だろ。

「よだかの星」は銀河鉄道の蠍の火と同じテーマ。解説で賢治がベジタリアンだったのを知って腑に落ちた。生命のサイクルは残酷だけど温かい繋がりで、だからこそ生きていける。よだかは誰とも繋がれなくなったから死んだ。銀河鉄道の要素が多い『輪るピングドラム』の主人公二人もよだかだった。私は『さらざんまい』の「自己犠牲なんてダセェことすんな!」側だな。それるけど、よだかが鷹に「市蔵に改名しろ」って詰められるシーンは笑ってしまった。なんでちゃんとマシな命名してるんだよ。

「ひかりの素足」は恐かった。宗教色が強い。足の裏を切りながらもずっと歩かされ続けるシーンはシーシュポスの神話を思い出した。でも仏教って不条理じゃなくて因果応報だからやさしいのかもな。

「風の又三郎」は冒頭の「どっどど どどうど どどうど どどう」が耳に残る。ちょうど9月の同じ日付の頃に読んでたけどまだ風は出てなかった。

巻末に武田鉄矢の鑑賞がのってたが、冒頭の「賢治が好きだなぁ。なんか、いい人だなぁ。」で鳥肌がたって読まなかった。教師役をした人が演じ終えても本当の教師のように振舞ってるってやっぱサイコパスだよ。

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2020年09月30日

Posted by ブクログ

「宮沢賢治の彼方へ」を読むため、予習あるいは復習として読んだ。妹から贈られた図書カードで購入した。
宮沢賢治の童話で代表的なものはおそらく一読しているはずだが、内容をあまりよく覚えていないものもあり、その中の一つが「風の又三郎」だった。
同作は、記憶や印象の中にあるよりもかなり現実的な内容だった。解説にもある通り、例えば「銀河鉄道の夜」などと違い、一見すると現実に起こり得るような出来事しか語られていない、あるいは、子どもの思い込みや想像の一部でしかないようにも思える。しかしそのことがかえって、まったくのファンタジーよりも、大人たちからするとなんの変わり映えもないような日常の中に、子どもたちの世界で、実は不思議なことが隠れていると言ったような雰囲気をうまく作り出していたと思う。
また「銀河鉄道の夜」については、もう何度も読んでいるはずだが、やはりまず第一の感想として、描写が美しい。宮沢賢治はやはり童話においても、詩人であり、かつやはり農学や天文学など、理系的学問の広範な知識を持つ科学者でもあるのだなと改めて感じた。銀河鉄道のどの景色や風物も、登場のたびにその美しさが強調される。想像上のそれらがどんなに美しいかを、現実の植物や鉱物を引き合いに出したりして表現しているのだが、なんとなくだが、作者賢治がそれら植物や鉱物のどれにも深い関心や愛着を持っているように思われる。そしてこの作品は、銀河の風景の光り輝く美しさと、「死」を重要なテーマにしている。死を美化しているとまでは思わないが、妹のそれを乗り越えるためには、物語が必要だったのだろうか。
宮沢賢治の童話集は他の出版社からも出ているが、本書は、特に有名なものを数を絞って収録していて、手軽に読めるので、見つけることができてよかった。

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2020年07月23日

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集英社文庫の「ナツイチ2020」でフェアの対象書籍を購入するとよまにゃブックバンドを貰えるということで折角なので買ってみた。名作である「銀河鉄道の夜」を含む六編が収録されている。「銀河鉄道の夜」と「よだかの星」は随分昔にちゃんと読んだ覚えはあるが他の四編はタイトルや概略を知っているだけだったのでこの機会に読めてよかったと思う。「銀河鉄道の夜」の最後の何とも言えない終わり方は今でもどんな感慨を胸に抱けばいいのかよくわからない。それでもそのわからなさこそが後世にずっと残り続けていく所以なのだと思った。

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2020年07月01日

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ネタバレ

『カムパネルラ』 (創元SF文庫) 著:山田正紀
を読んで、子供のころに読み終えることができなかった
『風の又三郎』と『銀河鉄道の夜』が収録されている
本書を購入。

『風の又三郎』は当時なぜ読み終えることができなかったのだろうと疑問に思うほど、自然の中の子供の世界の幻想的な世界が詰まっている。
方、『銀河鉄道の夜』は、二人の少年の星座をめぐる鉄道旅の幻想の世界に、この歳(表紙イラストの作者名で『BADだねヨシオくん!』を即思い出す年代)になって理解できる味わい、死の世界。

『ひかりの素足』なんて兄弟愛の話かとおもいきや、自然の驚異と死後の苦しみ、一方で信仰、現世の苦しみからの解放、そしてそれを深い悲しみのなか受け入れる、死後の世界に救いがあるはず、という姿勢。

で、現在子供たちが悲しい思いをしないよう、希望に満ち溢れ能天気にみんなハッピー、なありもしない理想の世界を描くよう物語に期待されている部分があるように聞くこともあるけど、現実を見て、生きて、苦しみ、自ら、世界の幸せを求めて、もがく、人間としての弱さと強さを、幻想的な世界とともに突き付けて、自ら考え、苦しみ、乗り越える強さを与える物語も、芯のある大人になるために、子供・少年少女には必要なのではないかと思わされる。

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2019年10月30日

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「銀河鉄道の夜」が読みたくて購入。
すごく綺麗な作品でした。宇宙の描写がすごく好きでした。
(2012/12/25)

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2016年08月20日

Posted by ブクログ

前々から読もう!と思っていて、ついに表紙に惹かれて購入。
今更になって初めて通しで読みました。

文章表現がすごく独特だと思います。ライトノベルボケだった私にはなかなか読むのに苦労してしまいました。
文章表現が独特で難しい感じがして、完全に読みとくことはできないのに、何故か思い浮かぶ情景。感覚的というのでしょうか。

これは時間をかけて、繰り返し読んでいきたい作品です。

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2012年12月12日

Posted by ブクログ

素晴らしい想像力&創造力!
その時代、その何にもない(と思われる)時代、
しかも岩手のど田舎で、
こんなこと、よく考えられるな~。

その当時の手塚治虫か藤子不二雄って感じかも…
宮沢賢治、素敵過ぎです。

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2012年09月10日

Posted by ブクログ

「銀河鉄道の夜」
以下の短編を収録。


・やまなし
・いちょうの実
・よだかの星
・ひかりの素足
・風の又三郎
・銀河鉄道の夜


「やまなし」と「風の又三郎」は別の本「風の又三郎」で読みました、多分。なので、一番お気に入りは「よだかの星」です。もしかしたら読んだ気もするけど、それでも一番良いです


よだかの哲学的な考えとそれを具現化する姿に悲しめばいいのか、同情すればいいのか、それとも「良かったな」とよだかに声を掛けるべきなのか、とても悩む作品です。鑑賞での武田氏も「よだかの星」を好きだと仰っていますが、その気持ちがとてもよく分かります。


また、表題の「銀河鉄道の夜」は「よだかの星」とはほぼ対極に当たりそうな作品で、私はやっぱり「よだか」よりですが、光を探しにいく物語です。銀河と鉄道が成す物語には光が詰まっているかのような印象を受けますし、これが宮沢賢治の代表作となっている理由も今も読み受け継がれている理由もなんとなく分かる気がします。


しかし、「闇を恐れず、さあひかりを探しにいきましょう」という賢治の声が聞こえてきそうなそんな感じとはよく言ったものです。

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2012年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「銀河鉄道の夜」をちゃんと読むのは初めて。まずは「やまなし」、今読んでも不思議で分からないなぁ、という感想。小学校の授業で読んだのが懐かしい。「よだかの星」も高校でプリントで配られて読んだことがあった。「いちょうの実」、「ひかりの素足」、「風の又三郎」は初めて。さて「銀河鉄道の夜」に限らず宮沢賢治の話は読む人それぞれの思い浮かべる風景は違うんだろうなと感じた。それに時代が違うからニュアンスとかが分かりにくいと感じる部分もあった。注釈も多いし。しかしそういう部分は飛ばしてもいいから作品全体の雰囲気を味わえればそれで充分。「銀河鉄道の夜」はジョバンニに自分の子供時代を重ねて感じるものがあり、なにより銀河鉄道の風景を想像力を総動員して思い描くのが楽しい。
また後ろが解説はありがたい。作品をざっくり振り返ることができるし、解釈にもなるほどと感心。

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2013年04月15日

Posted by ブクログ

ちょっと難しかった…
銀河鉄道の夜は面白かったと言っていいのか分からないけどそういう話なんだなと、多分…理解出来たと思う。

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2025年08月31日

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とても久しぶりに宮沢賢治の作品を読みました。自然の描写が独特で繊細な印象。この本を通して命の儚さというのを改めて感じました。

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2024年08月25日

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宮沢賢治の童話って初めてしっかり読んだ気がする。子供の頃、少し読んだがあまり好きになれなかったのは、エンディングがどことなく物悲しいからなんだろうな。

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2021年08月21日

Posted by ブクログ

夏フェア本。新潮文庫、角川文庫、集英社文庫と三社の銀河鉄道の夜を読んで、集英社は宮沢賢治の人となりの解説が充実していた。あと馴染みのある作品が詰まっている。やまなしとか。一番とっつきやすい「銀河鉄道の夜」なのかもしれない。個人的には新潮文庫がお値段と作品の収録数と作品の選び方が一番好きだなと。「ほんとうのさいわい」というのは一体なんだろうか。考えても答えはでるわけもなく、きっと一生かけて考えていくのだろうなとうすらぼんやりと考える。賢治から出された宿題はなかなかしぶといっす。

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2020年12月23日

Posted by ブクログ

やまなし、いちょうの実、よだかの星、ひかりの素足、風の又三郎、銀河鉄道の夜を収録。自然を背景にした幻想的な世界が広がります。幻想的と言っても甘いものではない面もあります。作者の死生観が出ているところはあります。はじめて読みましたが、不思議な感じがしました。

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2019年09月05日

Posted by ブクログ

表紙裏
青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。

目次
やまなし
いちょうの実
よだかの星
ひかりの素足
風の又三郎
銀河鉄道の夜

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2012年09月30日

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