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楽団のお荷物だったセロ弾きの少年・ゴーシュが、夜ごと訪れる動物たちとのふれあいを通じて、心の陰を癒しセロの名手となっていく表題作。また「やまなし」「シグナルとシグナレス」「氷河鼠の毛皮」「猫の事務所」「雪渡り」「グスコーブドリの伝記」など、賢治が生前に新聞・雑誌に発表した名作・代表作の数々を収める。
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Posted by ブクログ
漢字 大人レベル フリガナ あり(部分的に) 文字の大きさ 小 長さ 長い(324ページ) 出版年 1996年(改訂新版) 内容 童話集「注文の多い料理店」に収録されていない、生前の発表作を年代順に収録。また「ペンネンネンネンネン・ネネムの日記」が付録されている。 感想 二つ目の解説が大変よい。宮沢...続きを読む賢治の作品は知性や論理ではなく、「身体で読む」べきもの、という。個人的には、子どものころは賢治作品を全く理解できなかったが、大人になった今、とても深く感じ入っている。年齢関係なく、読める「時」があるように思う。その「時」をつかめば、さほど説明のされない奇妙な展開やウィットの効いた風刺、また絵画的な風景描写を自然に楽しめる。「ペンネンネンネンネン・ネネム」の独創的な世界といったらない。 なお、この本をはじめ「文豪ストレイドッグス」の表紙のシリーズが、若い人を近代文学作品に引き付ける効果はけっこう大きかっただろうと思う。
個人的に好きな話が一番入ってる。 ●雪渡り ●やまなし ●氷河鼠の毛皮 ●シグナルとシグナレス ●オッペルと象 ●ざしき童子のはなし ●猫の事務所 ●北斗将軍と三人兄弟の医者 ●グスコープドリの伝記 ●ありときのこ ●セロ弾きのゴーシュ
とても不思議な世界観。 『グスコーブドリの伝記』がお気に入りです。 ブドリの最後の決意にはこみ上げるものがあります。 付録?としてついていた、『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』と『ペンネンノルデは今はいないよ……』は『グスコーブドリの伝記』の元?になったお話だそうですが、あのお話からグスコー...続きを読むブドリになるまでの過程を是非知りたいですね…どんなことがあって、どんな心境で改変していったのかとても気になります。
音楽は多くの動物で技で作られている。そう考えると、いろいろなジャンルはそれぞれの国独特の動物の技であり、これこそが文化の多様性なのだろう。
「グスコーブドリの伝記」が映画公開ということで再読。 「セロ弾きのゴーシュ」のようなスカッとする物語もいいけども、やはり、「グスコーブドリの伝記」のように、つらく切なくなる、けども希望の持てる物語も好きだ。 「銀河鉄道の夜」にあるように、みんなの幸い(さいわい)を願うこと、そして犠牲が存在するこ...続きを読むと、そして、その願いが個から抜け出しているところに感動。 映画「グスコーブドリの伝記」は、1985年の映画「銀河鉄道の夜」作成スタッフと同じらしい。今回も登場人物がネコという同じ設定なので非常に楽しみだ。
楽団のお荷物だったセロ弾きの若者・ゴーシュが、夜ごと訪れる動物達とのふれあいを通じて、心の陰を癒しセロの名手となっていく表題作をはじめ、賢治が生前に新聞・雑誌に発表した名作、代表作の数々を収める。 ここに収録されている童話はとてもおもしろかった。『やまなし』は小学校のときに国語の教科書でやった記憶...続きを読むがある。 賢治作品はタイトルを聞いたことがあっても、ちゃんと読んだことのないものが多かったので、今回初めて読んでみて、その良さが少しはわかったような気がする。 『セロ弾きのゴーシュ』は、とてもあたたかい気持ちになれた。
ブックトークテーマ「音」「音楽」 みんなは音楽が好きですか? ワタシは小学校の時、大嫌いでした。 出ない声を出させようとして、できないと 「なんだ、その声は。」というような顔をされて嫌いになりました。 それは音楽専門の先生だったんだけれど、 とても贔屓をしているように感じたんだよね。 でも、そう...続きを読むじゃない音楽の先生に会う度に 少しずつ好きになっていきました。 それでも、やっぱり唄うことよりも楽器を弾いたりすることが好きですね。 この本を読んだときに、何か1つ楽器ができると 「素敵な世界に入っていけたり、不思議な出会いがあるんじゃないか」って そう思ったりするようになったんだ。 さぁ、先生は音楽があまり好きではなかった人ですが、 ゴーシュは音楽のことをどう思っていて、どんな風に音楽を楽しんでいるのか よく読み取りながら聞いてみて下さい。 →読み聞かせ
この作品の中で一番好きなのは 『セロ弾きのゴーシュ』と『猫の事務所』 どちらの作品にも動物が出てきて、 その動物たちが作品の鍵を握っています。 町外れの水車小屋で、ゴーシュは 動物たちとのユーモラスなコミュニケーションを毎晩続け、 ゴーシュは人間として、そして音楽家として成長していきます。 ま...続きを読むた、猫の事務所では、 猫の世界での種類による差別から 地位や仕事の内容が変ってくるという 人間の世界でもあるという汚い部分を描いています。 森や動物を通して 宮沢賢治の世界が描かれ その世界は、かならず人間の世界につながっている・・・。 私は宮沢賢治のこのような 独特な空間に誘われ、その世界に浸るのが大好きです。
わざわざ小説のカテゴリーから外してしまうくらい、ただの読み物じゃないです。 特に「グスコーブドリの伝記」は何度読んでも目が潤んできます。
高校の時吹奏楽をやっていた私にとって、ゴーシュには共感する部分が多かったです。とっても大好きなお話です。
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