宮沢賢治のレビュー一覧

  • 注文の多い料理店

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    某所読書会課題図書.二人の若い紳士が、 で始まる「注文の多い料理店」以外は初めて読んだが、動物や植物との語りが独特で、賢治の発想の意外性を堪能できた.ただ、一連の文章が物語として楽しめるかというと、あまり及第点はつけられない.明治、大正、昭和と生きてきた賢治が目にした事象が、このような形で文章に残っているとすれば、ある意味で立派な歴史だとも言えよう.

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    2020年08月25日
  • 〔雨ニモマケズ〕

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    ただ強くなりたいと願っているだけじゃない。
    誰に何を言われようと,どう思われようと,ひたすらに自分の信じた道を進もうとする心。
    見返りなんて一切求めてない。
    ただ守るべきものを守り続ける。
    それこそが真の強さ。
    それこそが,母というもの。
    なのかもしれない。

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    2020年08月19日
  • 注文の多い料理店

    ネタバレ 購入済み

    教訓

    教訓めいた童話にしては,タイトルが秀逸である。
    人間は,捕食されるという感覚を忘れてしまっているから。
    欲望のあまり,みずから進んで飛び込んでしまう,そんな生きもの。

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    2020年08月12日
  • 【語注付】銀河鉄道の夜

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    「宮沢賢治の彼方へ」を読むため、予習あるいは復習として読んだ。妹から贈られた図書カードで購入した。
    宮沢賢治の童話で代表的なものはおそらく一読しているはずだが、内容をあまりよく覚えていないものもあり、その中の一つが「風の又三郎」だった。
    同作は、記憶や印象の中にあるよりもかなり現実的な内容だった。解説にもある通り、例えば「銀河鉄道の夜」などと違い、一見すると現実に起こり得るような出来事しか語られていない、あるいは、子どもの思い込みや想像の一部でしかないようにも思える。しかしそのことがかえって、まったくのファンタジーよりも、大人たちからするとなんの変わり映えもないような日常の中に、子どもたちの世

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    2020年07月23日
  • 【語注付】銀河鉄道の夜

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    集英社文庫の「ナツイチ2020」でフェアの対象書籍を購入するとよまにゃブックバンドを貰えるということで折角なので買ってみた。名作である「銀河鉄道の夜」を含む六編が収録されている。「銀河鉄道の夜」と「よだかの星」は随分昔にちゃんと読んだ覚えはあるが他の四編はタイトルや概略を知っているだけだったのでこの機会に読めてよかったと思う。「銀河鉄道の夜」の最後の何とも言えない終わり方は今でもどんな感慨を胸に抱けばいいのかよくわからない。それでもそのわからなさこそが後世にずっと残り続けていく所以なのだと思った。

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    2020年07月01日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    ステイホームということで、本棚の奥から引っ張り出してきた。小さい頃読んだきりだったが、こんなにキラキラしていたっけか。

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    2020年05月26日
  • 注文の多い料理店 イーハトーヴ童話集

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    以前読んだシートン動物記と同様に、たくさんの短い話で構成されています。一番好きだったのは、注文の多い料理店です。宮沢賢治の本には、幻想的場面が多いと思います。

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    2020年03月16日
  • 銀河鉄道の夜

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    深い

    やはり言い回しが古いものであるから、内容がスッと入ってこなかった。だが、宮沢賢治の強い信念が感じられた。

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    2020年03月06日
  • 銀河鉄道の夜 1

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    宮沢賢治の銀河鉄道の夜を、平易な文章に書き直したもの。かなり読みやすい。原文のまま読むべきだ、と思う人もいるかもしれないけど、原文は大人でもなかなか読みにくいと思うので、これはアリだと思う。漫画は反対。イメージができすぎてしまう。

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    2020年02月02日
  • 注文の多い料理店

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    30数年ぶり

    子供の頃に当日毎朝放送していた某人気テレビ番組で本書の実写版的なワンコーナーを見て怖い思いをして以来、初めてしっかりと読んでみました。
    子供の頃に感じたあの時の記憶を思い出しながら楽しく読めました。

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    2019年12月20日
  • 注文の多い料理店

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    小学校で

    小学校の頃に国語の教科書で読んだ記憶をたどりつつ読みました。普段、読まないようなジャンルではありますが、十分楽しめる名作です。

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    2019年11月20日
  • 【語注付】銀河鉄道の夜

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    ネタバレ

    『カムパネルラ』 (創元SF文庫) 著:山田正紀
    を読んで、子供のころに読み終えることができなかった
    『風の又三郎』と『銀河鉄道の夜』が収録されている
    本書を購入。

    『風の又三郎』は当時なぜ読み終えることができなかったのだろうと疑問に思うほど、自然の中の子供の世界の幻想的な世界が詰まっている。
    一方、『銀河鉄道の夜』は、二人の少年の星座をめぐる鉄道旅の幻想の世界に、この歳(表紙イラストの作者名で『BADだねヨシオくん!』を即思い出す年代)になって理解できる味わい、死の世界。

    『ひかりの素足』なんて兄弟愛の話かとおもいきや、自然の驚異と死後の苦しみ、一方で信仰、現世の苦しみからの解放、そして

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    2019年10月30日
  • イーハトーボ農学校の春

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    「読者が選んだ名作復刊」シリーズの中に本書があったので、手にとった。総て、農学校教師時代の26歳から30歳の間に書かれた短編12篇が載っている。賢治ファンの私も見落としていた珠玉のアンソロジーだった。

    特に、最初の4篇は、まるで教師の日記のように具体的だ。「或る農学生の日誌」はまるで自分の生徒の日誌を盗み見たような迫真性を持つが、文章は紛うことなき賢治のものである。「イギリス海岸」は、ほとんど教師としての日誌である。「第三紀偶蹄類の足跡標本の採取」は、想像かと思いきや、解説によるとホントのことらしい。授業中の発見なんて、正に僥倖と言っていいだろう。そのあと、未完成原稿もふくみながら、小中学

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    2019年02月26日
  • 宮沢賢治童話集 銀河鉄道の夜

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    作品と同等あるいはそれ以上に宮沢賢治という人が好きです。いつかゆかりの地を訪ねてみたい。夢想では、いつだってどこまでも行ける鉄道に乗れるのですが。

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    2018年11月24日
  • 可愛い黒い幽霊

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    個人的に、何だか知らないけど『とっこべとら子』は小さいころから、怖くて読めなかった。リテレートがスケプティカルに描いたものなのでではなく、怖かった。
     『座敷ぼっこの話』と後何かを読んで、作者はさういふ人なのだと思ってゐた為、宮沢賢治はお父さんから
    「怪力乱神を語ってくれるなよ」
    と言はれたと言ふと違和感がある。さういふをっさん的に、この短編集はちゃんと都合がいいチョイスである。
     「おおヨハンネス」とか「ダルゲを名乗るものと」とか込で怖い。うんうん。

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    2020年10月15日
  • 可愛い黒い幽霊

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    怪異小品集。宮沢賢治って児童文学の人だと思っていたので、こんないろいろな作品があったとは、と感嘆しました。でもたしかに、昔読んだ児童文学の数々にも、さまざまな意味での「怪異」は描かれていたのかもなあ。
    「幽霊の章」に気に入ったものが多かったです。やはり一番好きなのは、「河原坊(山脚の黎明)」。静かで心地よいとさえ思える恐怖感が、じわじわと染み入ってくる印象でした。「ながれたり」もまさしく流れるような言葉が心地よくって、浸れる一作です。
    後半の作品は怪異といえども、怖いというよりはなんだか愉快に思えるものが多い印象でした。「月夜のでんしんばしら」なんてものすごく楽しい気がするのだけれど。それでも

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    2018年02月28日
  • グスコーブドリの伝記

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    宮沢賢治さんの談話室で『グスコーブドリの伝記』を知り
    青色が好きでこちらの絵本をセレクトして読みました
    厳しい時代に生き、自己犠牲でたくさんの人たちを救ったグスコーブドリ
    胸にグッとくるお話しでした
    司修さんの絵もとても幻想的(青色好きにはたまりません笑)

    30p
    25/9/14 再読

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    2017年12月22日
  • 宮沢賢治/中島敦

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    ネタバレ

    「山月記」が好きなんだが、ほかの中島敦の作品も読みたくて手にとる。
    表紙の色が大変綺麗。
    南島エッセイ的なのと中国ものと。
    内地、というのが日本のことだというのを理解するのにワンテンポ必要とした。
    ある巡査の~は関東大震災での風評による朝鮮人虐殺の件が当事者の悲しみと怒りともに描かれている部分があり、しかもそれが言論統制により封じられていくという
    結構日本に批判的だと思うのだがまだ昭和一桁代は発表が可能だったのだなあ。
    悟浄さんのはとてもおもしろく読んだ。
    万城目さんので悟浄出立ってのがあったと思うんだが、
    そして大変おもしろかった覚えがあるんだが、
    こっからか?
    孔子のもおもしろかった。

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    2017年08月17日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    以前、映画化されたオムニバス作品の原作。玉石混交の短編集。

    『BUNGO 文豪短編傑作選』角川文庫

     鈴木梅太郎が脚気の原因がビタミンB1の不足だと特定し、年間死者数万人と言われた国民病を劇的に改善したのに、陸軍軍医総監の森鴎外はエリート根性から百姓学者が何を言うかと馬鹿にしてそれを取り入れなかったため、陸軍兵士はバタバタ死んだ。というエピソードをかつて知ったばかりに鴎外は読まず嫌いだったので、この中に所収の『高瀬舟』が初鴎外だった。生き方は共感できないが、作品は実に面白かった。

    弟殺しの罪で島流しになる罪人を護送中の同心は、どうしてもその男が肉親を手にかけるような罪人に見えなかった。男

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    2017年08月17日
  • 注文の多い料理店

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    ネタバレ

    動物と人間との関係や、教訓としての話が多く、その意味を考えてみたいと思える本だった。その時々で捉え方が変わり違った感想が出てきそう。
    「二人の役人」「谷」「さいかち淵」は子供目線の話で、どこか懐かしく感じる部分があり入り込んで読んだ。自然の中で夢中で遊んでいて、唐突に周囲が寂しくなっていた空気感とか、現実に引き戻される感じ、思いもよらぬ所まで来てしまっていた時の感じ。一度怖くなったらなかなか妄想は振りほどけない。日記のように語られ、自分でも忘れていたこの感覚がよみがえってとても面白かった。

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    2017年06月30日