感情タグBEST3
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序文に感じいりました。
「これらの
わたくしのおはなしは、
みんな林や野はらや
鉄道線路やらで、
虹や月あかりから
もらってきたのです。」
更に、なんのことだか
わけのわからん箇所は、
著者自身にもまたわけ
がわからないのである、
と続きます。
わけがわからなくても、
なにかを感じとったり
雰囲気をあじわったり
することが、
読書の楽しみのひとつ
なんですよね。
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岩手出身の私にとって、この表紙の絵
「月夜のでんしんばしら」は小学校二年生の
ころからの友です!
シュールなでんしんばしらに負けてゲット。
宮沢賢治は文章が大好きなので、疲れたら
お風呂に入って何度も読んでおります。
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「生徒諸君に寄せる」がよかった。
茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」を思い出す。
豆本の題材を探して。「序」もいいな。つくろう。届けよう。
「あなたのすきとおったほんとうのたべものになること」を願って。
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以前読んだシートン動物記と同様に、たくさんの短い話で構成されています。一番好きだったのは、注文の多い料理店です。宮沢賢治の本には、幻想的場面が多いと思います。
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宮沢賢治の代表作とも言えるタイトルの作品が
収録されている文庫本。
これを読むといつも不思議な感じに
とらわれます。
何回も読み返していて本もボロボロになって
きているのですが、何回読んでも読後感が
変化する興味深い童話です。
宮沢賢治と言う大作家の自然観、宗教観が
凝縮されている本ですし、彼の優しさと言うものを
感じさせてくれる珠玉の一冊だと思ってます
Posted by ブクログ
海外で育ってしまった中学生の娘に日本語をもう少し知ってもらうために読ませたものです。また、新型コロナウイルスの影響で外出できず、少し時間ができたことから親として自身も読んでみました。表題作の『注文の多い料理店』は小学生の時に教科書に出たものを読んで以来ですが、大人になって読み返すと受ける印象が大分異なります。今回は特に宮沢賢治が描く自然との一体感や美しさに感銘を受けました。
以下、私がいいなあと思った順に所収されている作品について簡単に寸評させて頂きます。
『狼森と笊森、盗森』私にとって本書では最も印象的でした。開拓民の開拓生活が、彼らを取り囲む森々との会話をベースに描かれている。言葉の温かみと自然との一体感を感じる作品。
『山男の四月』ナイーヴで頭弱めな山男が中国人商人に騙されて六神丸という丸薬になってしまう。籠に収められた山男は他にも多くの仲間がそこにおり、元に戻る方法を聞くが。。。
『からすの北斗七星』からすの義勇艦隊たちの敵との対峙や対戦の様子を描く。フォーカスは軍人としての行為ではなく、からす(人間)として相手を殺すことへの罪悪感や平和への願い。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦を経ていた当時の日本の状況がしのばれます。
『注文の多い料理店』都会の成金趣味の猟人の様子をシニカルに描く。小学生には不思議な昔話程度にしか思えないかもしれないが、大人が読めばその展開はちょっとしたホラー。またアンチ経済至上主義的な風合いも強い。
『月夜のでんしんばしら』電信柱は行軍の途中である。設定はごくシュールであるが、戦争の続く世情を背景にすると理解しやすい。軍隊という強面の側面と電気総長の優しさが対照的に表現されている。軍人も戦う人である前に人間である。
『鹿踊りのはじまり』嘉十が鹿のために残した団子と置き忘れた手ぬぐいを巡り、好奇心旺盛な鹿たちが東北弁でああでもないこうでもないと”不審物”(手ぬぐい)に対してちょっかいを出す。動物の様子をコミカルに描くほっこりとした作品。
『どんぐりと山ねこ』どんぐりの裁判を僅かな時間で解決してしまった一郎青年。実際には人からの評判を追い求めることに意味はないというメッセージであると解しました。
『かしわばやしの夜』森の木々の歌謡大会をコミカルに表現。繰り返しの多用によりリズム感のある作品となる。自然に手を入れざるを得ない人間として清作を描くが、個人的には自然からの搾取に罪の意識を宮沢賢治が感じていたように思えてしまう一作。
『水仙月の四日』架空の月である水仙月の四日に大雪を降らせる雪童子の仕事と、人間への子どもへのちょっとした思いやり。自然の厳しさと優しさが擬人的に描かれている。
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改めて本作品は、先ずは大人に読むことをおすすめしたいと思います。童話ではありますが、100年近く前に書かれており、子供が素直に読むにはちょっと難しいと思いました。ただリズムが良いこともあり小学生の朗読や音読練習には良いかもしれません。やはり私としては、宮沢賢治の優しさや温かさ、自然への思いなどを味わうという意味で大人にこそ読んでほしいと思いました。
Posted by ブクログ
ふと、無性に「注文の多い料理店」が読みたくなったので購入。
子どもの頃に読んだときは「不思議で、怖い話だな」という感想だった。大人になって改めて読んでみても、怖さの度合いこそ違えど、その感想は変わらない。文章の構成やタイトルの付け方が、実に秀逸な作品だと思う。
その他に収録されている話に既読のものもあったが、忘れがちな部分が多かったこともあり、どれも楽しく読めた。昔は感性のままに読んでいたと思うが、今は「これはどういう意味なんだろう」と頭で考えて読んでいると思う。そうすると、奇抜な展開や描写が難解に思えるが、それを自分なりに読み解いてしていくのもまた楽しい。
風景の色彩、特にお日様の表現がとてもユニークですてきだなぁと思う。「ビールいろ」「赤と黄金でぶちぶちのやまなしのよう」などなど。読み返すたびに、まだまだ面白い発見ができそうだ。