宮沢賢治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
賢治作品を読むにつけ「すきとおった風」という表現がとても好きだということに気づく。
鏡と輝き飴をこさえる太陽や、鋼や宝石になる空、凶事を予告する象のような雪の丘や、アルコオルを吹き水車をまわす星座。
丁寧で繊細な風景描写のようであり、また舞台装置のようであり、どこまでの幻想のような、世界の描きかたは、ふと遊びに行くには最適の世界。
もっとも美しいだけでなく、うっかりすると、取り返しのつかない事態を招く…。
だから、この世界が恐ろしくも好きなのだろう。
それとはまた別な次元で個人的に好きなのは、
「烏の北斗七星」。
銀河をゆく鉄道と並んで、この世界設定は独特で本当に良い。ミリタリー物は今の時代、童話には不適当だろうけれど。
戦闘員にして艦艇。今風に描き直せば戦闘機のパイロットにでもしそうだが、「艦」としているのがやはり良い。
できたら、銀河鉄道を描いた某漫画家先生に挿し絵を描いてもらいたかったと夢想する。 -
Posted by ブクログ
宮沢賢治の作品は、小学校の国語の教科書に載っている『雪わたり』『やまなし』や『雨ニモマケズ』くらいしか知りませんでした。
本書には、著者の代表的作品が6編収録されています。たまには文学を読んでみようと手に取ったものの…難解でした。
読むのは速い方だと思っていましたが、読み慣れない言葉や漢字が多く、巻末の語注を頼りに読んだので、とても時間がかかりました。
生と死について描かれている作品が多いのは、実の妹の死が関わっていると、解説で述べられていました。文字を追うのに精一杯だったので、解説がありがたかったです。宮沢賢治が人間としても魅力的な人物であったことがよくわかりました。
宮沢賢治の世界観を捉えきれたわけではないですが、自分なりに情景をイメージするのはとても新鮮でした。
他の文学にもふれてみようと思います。 -
Posted by ブクログ
「セロ弾きのゴーシュ」はアニメが大好きで何回も見たけど、本はまだ読んだことがなかったので読んだ。
やっぱりカッコウが好き。「お願いします、もう一度だけ」と何度も何度もセロと一緒に鳴き、途中でゴーシュがやめてしまうと「なぜやめたんですか。ぼくらならどんな意気地がないやつでものどから血が出るまでは叫ぶんですよ。」と叱る。
そりゃこんなに毎日練習すれば上手くなる、とも思うし、諦めそうになる時にこの叱咤激励は効く。カッコウのひたむきさに胸をうたれた。
「グスコーブドリの伝記」と「ペンネンネンネン・ネネムの伝記」が本来同じネタだとは知らなかった。ネネムは幻想的過ぎて読みにくいから、グスコーブドリの方が現実味があってわかりやすいけど、ラストシーンのスイッチを押すために死ぬ決断をするのはヒロイックな自己犠牲が鼻につくな。