宮沢賢治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宮沢賢治さんの世界が自分に理解できるだろうかと不安に思いつつ読んだけれど、じんと心に響いて、形容し難い、熱を含んだものが胸のあたりにずしんと居座っているから、少しは理解できたのかな?
世界がぜんたい幸福にならないうちは
個人の幸福はあり得ない 賢治
と、最後のページに書かれていた。
私は以前、透視ができるカウンセラーみたいな人に、「家族の幸せなくして、個(私のこと)の幸せはない」と言われました。
宮沢賢治は今度は、世界ぜんたいと言っています。
私は、自分を含め、近しい人を見回して、誰一人幸せそうな人がいない状況に息が詰まりそうで、逃げたくなるのに、宮沢賢治は世界ぜんたいの幸せを心の底から切に願っている。なんて純粋で、強い人なんだと思いました。その美しさはどこから来るんだろう?宮沢賢治さんのことについてもっと知りたくなりました。
『銀河鉄道の夜』は、他にも沢山の版が出ているようなので、違うものも見てみたいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本語の拙い中学生の娘用に購入しました。以前、『注文の多い料理店』を読み、所収されている作品には自然との一体感が描かれており感銘を受け、面白かったからです。
本作『銀河鉄道の夜』は寧ろファンタジー系中心の作品で、個人的にはとっつきづらかったです。なお娘の感想は、一言『つまらない』でした笑
以下、所収されている順に作品について寸評させて頂きます。
『おきなぐさ』おきなぐさという植物について、『私』が周りの植物や昆虫、鳥たちに好きか嫌いかを聞いていくという話。絵本の内容を文字に起こした感の文章。宮沢賢治らしい自然の観察が描かれています。
『めくらぶどうと虹』めくらぶどうと虹とのダイアログ。二つの自然物が死について語り叫ぶ様子は、自然の循環や輪廻を予感させる。二度読みしたがやや意味不明。
『双子の星』天の川に住む星の住人?の双子のポンセ童子とチュンセ童子が天の悪者に騙されて海中へ落ちていく様子を描く。物語の筋がきちんと通っているため読みやすい。なかなか面白い。
『ひかりの素足』雪深い山を行く幼い二人の兄弟の物語。弟は死の予感を得て恐怖し、兄は弟を励まし道を行く。気づくと死後の世界を二人でさまようが、すんでのところで兄だけがこの世へと戻る。これを小学生が読んでどのように反応するのか気になりました。
『銀河鉄道の夜』名前は有名ですが初めて読みました。なかなか難しい作品だと思います。貧乏なジョバンニは次第に学校で友人とも遠ざかり仲良しだったカムパネルラとも疎遠に。あるお祭りの日、気づくとジョバンニは銀河鉄道に乗っています。しかもふと見るとカムパネルラも車中に。最終的には少年の死を描く作品で、滅法暗いです。
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曰く言い難いのですが、本当に子供向けなのか、と思いました。
死というテーマを子どもから遠ざける理由も特にはありませんが、兎に角死を暗示する内容が節々で現れます。子どもが死というテーマに疑問を持った時に、それにきちんと答えられる大人がきちんと傍に居れば良いのですが・・・。ちょっと頭のいい子がこれを読んだら、めちゃくちゃシニカルでニヒルな感じになりそうですが(ちなみにうちの娘のように、つまらない、で流してくれれば問題ないですが)。
帯には『先生がすすめる名作 6年生』とありますが、もろもろそんなに簡単な本ではないなあと感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ海外で育ってしまった中学生の娘に日本語をもう少し知ってもらうために読ませたものです。また、新型コロナウイルスの影響で外出できず、少し時間ができたことから親として自身も読んでみました。表題作の『注文の多い料理店』は小学生の時に教科書に出たものを読んで以来ですが、大人になって読み返すと受ける印象が大分異なります。今回は特に宮沢賢治が描く自然との一体感や美しさに感銘を受けました。
以下、私がいいなあと思った順に所収されている作品について簡単に寸評させて頂きます。
『狼森と笊森、盗森』私にとって本書では最も印象的でした。開拓民の開拓生活が、彼らを取り囲む森々との会話をベースに描かれている。言葉の温かみと自然との一体感を感じる作品。
『山男の四月』ナイーヴで頭弱めな山男が中国人商人に騙されて六神丸という丸薬になってしまう。籠に収められた山男は他にも多くの仲間がそこにおり、元に戻る方法を聞くが。。。
『からすの北斗七星』からすの義勇艦隊たちの敵との対峙や対戦の様子を描く。フォーカスは軍人としての行為ではなく、からす(人間)として相手を殺すことへの罪悪感や平和への願い。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦を経ていた当時の日本の状況がしのばれます。
『注文の多い料理店』都会の成金趣味の猟人の様子をシニカルに描く。小学生には不思議な昔話程度にしか思えないかもしれないが、大人が読めばその展開はちょっとしたホラー。またアンチ経済至上主義的な風合いも強い。
『月夜のでんしんばしら』電信柱は行軍の途中である。設定はごくシュールであるが、戦争の続く世情を背景にすると理解しやすい。軍隊という強面の側面と電気総長の優しさが対照的に表現されている。軍人も戦う人である前に人間である。
『鹿踊りのはじまり』嘉十が鹿のために残した団子と置き忘れた手ぬぐいを巡り、好奇心旺盛な鹿たちが東北弁でああでもないこうでもないと”不審物”(手ぬぐい)に対してちょっかいを出す。動物の様子をコミカルに描くほっこりとした作品。
『どんぐりと山ねこ』どんぐりの裁判を僅かな時間で解決してしまった一郎青年。実際には人からの評判を追い求めることに意味はないというメッセージであると解しました。
『かしわばやしの夜』森の木々の歌謡大会をコミカルに表現。繰り返しの多用によりリズム感のある作品となる。自然に手を入れざるを得ない人間として清作を描くが、個人的には自然からの搾取に罪の意識を宮沢賢治が感じていたように思えてしまう一作。
『水仙月の四日』架空の月である水仙月の四日に大雪を降らせる雪童子の仕事と、人間への子どもへのちょっとした思いやり。自然の厳しさと優しさが擬人的に描かれている。
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改めて本作品は、先ずは大人に読むことをおすすめしたいと思います。童話ではありますが、100年近く前に書かれており、子供が素直に読むにはちょっと難しいと思いました。ただリズムが良いこともあり小学生の朗読や音読練習には良いかもしれません。やはり私としては、宮沢賢治の優しさや温かさ、自然への思いなどを味わうという意味で大人にこそ読んでほしいと思いました。 -
Posted by ブクログ
読書録「注文の多い料理店」3
著者 宮沢賢治
出版 角川文庫
p42より引用
“ それはだいぶの山奥でした。案内してき
た専門の鉄砲打ちも、ちょっとまごついて、
どこかへ行ってしまったくらいの山奥でした。
それに、あんまり山が物凄いので、その白
熊のような犬が、二疋いっしょにめまいを起
こして、しばらく吠って、そえから泡を吐い
て死んでしまいました。”
目次より抜粋引用
“どんぐりと山猫
狼森と笊森、盗森
注文の多い料理店
烏の北斗七星
水仙月の四日”
若くして亡くなった、日本を代表する近代
作家による童話集。
表題作の他童話9作、実弟による解説、著者
の年譜などが、当時の挿絵等と共に書かれて
います。
上記の引用は、表題作中の一節。
人より先に犬が参ってしまうとは、よほどの
ことなのではないでしょうか。最後まで読む
となるほどと思ってしまいます。
挿絵等は当時の物を可能なかぎり復元して
あるそうで、味わいを感じます。横書きタイ
トルの読む方向も現在とは逆で、時の流れが
表れています。
童話であるので、ファンタジーでありなが
ら、考えさせられるところも多い作品集。若
い年代のうちに読む方が、響くところが多い
のではないでしょうか。
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購入済み
読んだ人全員違うイメージ
読む人ごとに違うイメージが頭の中に浮かび上がる作品だと思います また 読み終わった後の感想もまちまちかな 私は読み終わった時 釈然としなかった