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賢治作品の童話や詩の中から、とりわけ興趣深い物語の数々を選んで編む。『おばけずき』『百鬼園百物語』の続編となる第3弾。
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Posted by ブクログ
個人的に、何だか知らないけど『とっこべとら子』は小さいころから、怖くて読めなかった。リテレートがスケプティカルに描いたものなのでではなく、怖かった。 『座敷ぼっこの話』と後何かを読んで、作者はさういふ人なのだと思ってゐた為、宮沢賢治はお父さんから 「怪力乱神を語ってくれるなよ」 と言はれたと言ふと...続きを読む違和感がある。さういふをっさん的に、この短編集はちゃんと都合がいいチョイスである。 「おおヨハンネス」とか「ダルゲを名乗るものと」とか込で怖い。うんうん。
怪異小品集。宮沢賢治って児童文学の人だと思っていたので、こんないろいろな作品があったとは、と感嘆しました。でもたしかに、昔読んだ児童文学の数々にも、さまざまな意味での「怪異」は描かれていたのかもなあ。 「幽霊の章」に気に入ったものが多かったです。やはり一番好きなのは、「河原坊(山脚の黎明)」。静かで...続きを読む心地よいとさえ思える恐怖感が、じわじわと染み入ってくる印象でした。「ながれたり」もまさしく流れるような言葉が心地よくって、浸れる一作です。 後半の作品は怪異といえども、怖いというよりはなんだか愉快に思えるものが多い印象でした。「月夜のでんしんばしら」なんてものすごく楽しい気がするのだけれど。それでも考えようによっては怖い……かな?
普段の賢治のイメージより、暗い詩や幻視的、土着の民話に息づく生き物が登場するような物語達。一般的な「怪異」というカテゴリで想像する幽霊譚などとはちょっと違う、賢治らしい作品集でした。
怖いというより不思議。 何だかよう分からん話を書いちゃう賢治がいちばんこはい。 やっぱり視えてたんだな…。
1 幽霊の章(うろこ雲/女 ほか) 2 幻視の章(黄いろのトマト/畑のへり ほか) 3 鬼言の章(一〇六七 鬼言 四/三八三 鬼言(幻聴) ほか) 4 物怪の章(月夜のでんしんばしら/ざしき童子のはなし ほか) 5 魔処の章(地主/五二〇 地蔵堂の五本の巨杉が ほか) 足穂と並んで、何度読んでも新...続きを読むしく味わえる作家。 このセレクトには意義がある。アンソロジストの面目躍如。 「女」「夜」など偏愛の対象になりそうで、そういう作品にまとめて出会えて、こんなに嬉しいことはない。
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