宮沢賢治のレビュー一覧

  • BUNGO 文豪短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    以前、映画化されたオムニバス作品の原作。玉石混交の短編集。

    『BUNGO 文豪短編傑作選』角川文庫

     鈴木梅太郎が脚気の原因がビタミンB1の不足だと特定し、年間死者数万人と言われた国民病を劇的に改善したのに、陸軍軍医総監の森鴎外はエリート根性から百姓学者が何を言うかと馬鹿にしてそれを取り入れなかったため、陸軍兵士はバタバタ死んだ。というエピソードをかつて知ったばかりに鴎外は読まず嫌いだったので、この中に所収の『高瀬舟』が初鴎外だった。生き方は共感できないが、作品は実に面白かった。

    弟殺しの罪で島流しになる罪人を護送中の同心は、どうしてもその男が肉親を手にかけるような罪人に見えなかった。男はなぜ弟を殺してしまったのだろうか・・・

     昨今のシリアルキラー全盛のミステリー小説ばかり読んでいると、こういう人情味のある、止むに止まれぬ殺人事件というのは人の心を感じられて良い。 

     たぶん実際の鴎外は相当な偏屈で、とても友達になれないタイプだと思われるけれど、文豪といわれるだけのことはある。人柄と作品の出来はつくづく別だと思う。この本には載ってないけど、ついでに『雁』も読んだ。これも良かった。物語の構成はうまくいってなかったけど、文章が上手いからすぐに読み終わった。
     『即興詩人』も読んでみたい気はするが、たぶん一生読まないで終わる気がする。

    0
    2017年08月17日
  • 注文の多い料理店

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    動物と人間との関係や、教訓としての話が多く、その意味を考えてみたいと思える本だった。その時々で捉え方が変わり違った感想が出てきそう。
    「二人の役人」「谷」「さいかち淵」は子供目線の話で、どこか懐かしく感じる部分があり入り込んで読んだ。自然の中で夢中で遊んでいて、唐突に周囲が寂しくなっていた空気感とか、現実に引き戻される感じ、思いもよらぬ所まで来てしまっていた時の感じ。一度怖くなったらなかなか妄想は振りほどけない。日記のように語られ、自分でも忘れていたこの感覚がよみがえってとても面白かった。

    0
    2017年06月30日
  • イーハトーボ農学校の春

    Posted by ブクログ

    ひさしぶりに賢治の作品を読んだが、やはり強く惹きつけられた。表紙の飯野和好さんの絵も好きだ。初期の作品が収められており、後期の作品のように悲痛なところは少ない。自然の中に没入して、自然の恵みを直接受け取る登場人物達に、感情移入しながら読んだ。子供の時に時間のたつのも忘れて、野山を駆け回ったことを思い出す。「種山ヶ原」が一番の好み。主人公の少年がふとしたことから異界に迷い込んでしまい、無事にこちら側の世界に帰ってくる。山の自然が生き生きと色彩と豊かに描かれて、読んでいると心がわくわくした。

    0
    2017年04月16日
  • 注文の多い料理店

    Posted by ブクログ

    本屋さんで何か面白そうな本はないかなとブラブラしているとき、ふと宮沢賢治の本が目にとまった。
    懐かしいなあ、「注文の多い料理店」は面白かったなあ、と思ったら、なんだか無性に読みたくなった。
    ということで購入。

    表題作をはじめ九作。
    当時の表紙や挿絵などが入っており、そこには“イーハトヴ童話”とある。
    イーハトヴというのは理想郷として虚構化、あるいは幻想化された岩手県、とある。故郷である岩手県に理想の地を重ね描いた賢治の世界なのだなと感じた。宮沢賢治は誰もが知る作家のひとりだと思うし、「注文の多い料理店」や「風の又三郎」など内容は知らなくてもタイトルに憶えのあるひとも多いだろう。わたしもそうだが、知っている気になっているだけで、実は宮沢賢治の作品をロクに読んだことがない。

    今回読んでみて、どの作品も文章のリズムがあり詩的だと感じた。
    「注文の多い料理店」が読みたかっただけなのだが、読んでみると面白い。

    「どんぐりと山猫」も、あたたかみのある物語で好きだ。

    「烏の北斗七星」は、戦前らしい勇ましい文章で時代を感じる。

    どの作品にも東北の訛りから伝わる朴訥としたあたたかみ、動物が主役になることも多い童話らしさ、身の程を弁えた控えめな人間性が表れている。

    解説や年表にもページが多く割かれており、宮沢賢治を改めて知るために参考になる一冊だった。

    0
    2017年04月14日
  • 注文の多い料理店

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    童話集・とても印象の深い話ばかり。
    注文の多い料理店は面白い。電信柱は考えて歩くのはユニークである。どの話も独特の世界観。

    0
    2016年10月10日
  • 【語注付】銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    「銀河鉄道の夜」が読みたくて購入。
    すごく綺麗な作品でした。宇宙の描写がすごく好きでした。
    (2012/12/25)

    0
    2016年08月20日
  • 注文の多い料理店-宮沢賢治童話集1-(新装版)

    Posted by ブクログ

    62注文の多い料理店 宮沢賢治
    ・自分の都合の良いように情報を解釈して、災難な目に遭う話。
    →なんとも言えない感じがして好き。

    0
    2016年03月09日
  • イーハトーボ農学校の春

    Posted by ブクログ

    ●或る農学生の日誌
    ●台川
    ●イーハトーボ農学校の春
    ●イギリス海岸
    ●耕耘部の時計
    ●みじかい木ぺん
    ●種山ヶ原
    ●十月の末
    ●谷
    ●二人の役人
    ●鳥をとるやなぎ
    ●さいかち淵

    0
    2015年08月30日
  • 風の又三郎-宮沢賢治童話集2-(新装版)

    Posted by ブクログ

    純粋で、痛々しいケンジさんの世界。
    醜かったり、少し頭が足りなかったりする人は、どこまでも純粋。
    実際は、そうとも限らないのだけど。
    ある意味、理想郷と言えます。

    0
    2014年12月26日
  • 注文の多い料理店

    Posted by ブクログ

    宮沢賢治の文体が好き。うまく言えないが、紳士的で上品な感じがする。注文の多い料理店はあまりにも有名な作品だが、あらためて読んでみると、ワクワクドキドキできる。何とも不気味な雰囲気は独特。

    0
    2014年12月08日
  • 可愛い黒い幽霊

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1 幽霊の章(うろこ雲/女 ほか)
    2 幻視の章(黄いろのトマト/畑のへり ほか)
    3 鬼言の章(一〇六七 鬼言 四/三八三 鬼言(幻聴) ほか)
    4 物怪の章(月夜のでんしんばしら/ざしき童子のはなし ほか)
    5 魔処の章(地主/五二〇 地蔵堂の五本の巨杉が ほか)

    足穂と並んで、何度読んでも新しく味わえる作家。
    このセレクトには意義がある。アンソロジストの面目躍如。
    「女」「夜」など偏愛の対象になりそうで、そういう作品にまとめて出会えて、こんなに嬉しいことはない。

    0
    2014年09月15日
  • 新編 宮沢賢治詩集

    Posted by ブクログ

    アラムハラドを読んで、これは宮沢賢治をもう一回読み直さなければ、彼を誤解したままに終わってしまう、そうと思って。
    やはり、彼は「わかって」しまった人なのだと思う。そして、すべての人を善くするために、理性が彼を突き動かした。どんなつらくても。しかし、彼の身体はそれほど丈夫ではなかった。そこが彼の弱みであったのかもしれない。善く生きるためには、まずは生きねばならない。死んでは善く生きられない。
    たとえ理解されなくても、粘り強く、何度も。彼は農民と語り続け、死ぬその時まで書き続けた。それが、彼の善く生きた証となって、今も生きている。
    はじめの作品は彼の生の声が、物語のように加工されることなく語りつけられている。しかし、年が下るにつれ、それは徐々に洗練され、文語詩に至ってはとても格調高いすばらしいものに仕上がっていると感じる。
    自己犠牲や日蓮宗、妹との関係など彼を語る上では欠かせないように、あるいは彼の行動の原因のように語られるが、決してそれらが原因ではない。彼の行動は、彼の善く生きる結果であることを強く感じた。

    0
    2014年08月01日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    名作ばかりを集めているのだから、当然面白い。ベストアルバム的な。
    ただ、ベストアルバムには全体でのストーリーが感じられないのでそれが嫌だったりします!

    0
    2014年07月05日
  • オツベルと象

    Posted by ブクログ

    オツベルという強欲な男のところへ現れた白い象。
    オツベルに何を要求されても、よろこんで働きますが、最後は力つき、助けにきた象にオツベルは潰されてしまいます。
    この話を語る牛飼いは釈迦らしいですが、白象は誰でしょう?
    修行僧?
    それなら、根を上げて、他の象に助けを求めちゃダメじゃない?

    やっぱり宮沢賢治、奥深いというか、難しい。

    0
    2014年01月21日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

    Posted by ブクログ

    なんだろうこのくくりは、とちょっともやもやするけど一編一編は素晴らしい。三浦哲郎の「乳房」以外は全部読んだことある作品だったけど。なんで谷崎は「冨美子の足」にしたんだ。
    「グッド・バイ」は何回読んでも同じところで笑える。

    小説に出てくる食べ物って芥川の芋粥ですらなんとなく食べたくなるのに岡本かの子の「鮨」だけはちっとも鮨食べたくならない(褒めてます)。

    0
    2013年10月26日
  • 新編 宮沢賢治詩集

    Posted by ブクログ

    日本の純文学にも興味があり、最近、読み返すことの事の多い1冊です。

    彼の詩の中で、今、1番好きなのが、彼の妹に対する思いを込めた作品です。

    「お茶碗にすくった雪」

    ...情景を想像すると、思わず涙してしまう、そんな切ない表現が素晴らしいです。

    0
    2013年10月13日
  • 注文の多い料理店

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    名作の中の名作絵本?
    小学生に読まして、入り込んでいく様子をみるとやっぱりドキドキしたみたい。
    最近の言葉でいうと「まさか!」という結果らしい。

    0
    2013年03月05日
  • 注文の多い料理店

    Posted by ブクログ

    面白かった!

    時代なのかもしれないけど
    童話でも小説でも今はこういう話あんまりない気がする。

    『注文の多い料理店』も面白いけど
    『鹿踊りの始まり』も面白かった
    教科書か試験問題でみたような

    『これらのわたくしのおはなしはみんな林や野原や鉄道線路やらで虹や月明かりからもらってきたのです』

    そんな言葉を信じられるような短編集でした

    0
    2013年03月02日
  • 【語注付】銀河鉄道の夜

    Posted by ブクログ

    前々から読もう!と思っていて、ついに表紙に惹かれて購入。
    今更になって初めて通しで読みました。

    文章表現がすごく独特だと思います。ライトノベルボケだった私にはなかなか読むのに苦労してしまいました。
    文章表現が独特で難しい感じがして、完全に読みとくことはできないのに、何故か思い浮かぶ情景。感覚的というのでしょうか。

    これは時間をかけて、繰り返し読んでいきたい作品です。

    0
    2012年12月12日
  • セロ弾きのゴーシュ

    Posted by ブクログ

    幼稚園生だった時によくこれのアニメ版にお世話になったため、なつかしくなって今更原作を購入。
    当時はなにも考えずに観ていたけれども、宮沢賢治だったのね…

    0
    2012年11月16日