【感想・ネタバレ】銀河鉄道の夜のレビュー

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Posted by ブクログ

『やまなし』の美しさ。

鮮やかに燦めく水底の
幻燈。

鋼のような青の昏さと
水銀のように光る泡。

日光や金雲母の欠片で
織りなす黄金の眩さ。

泳ぎまわる魚体の表現。
圧巻のカワセミの迫力。

最先端の技術を用いて
表現しようとしても、

きっと文字で描かれた
この作品を越えること
はできないでしょう。

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2023年08月15日

Posted by ブクログ

『銀河鉄道の夜』
子供から大人まで広く読み継がれるこの物語は、宮沢賢治不朽の名作です。
主人公のジョバンニはいじめられっ子。病気の母親とその生活を支える為、仕事をしながら学校へ通っています。学校でも仕事先でもうまく馴染めず、孤独を抱えているジョバンニ。そんなジョバンニを気にしてくれるのは、彼の幼い頃からの親友、カムパネルラだけでした。
カムパネルラは、川に落ちたジョバンニを助けますが、彼はジョバンニの身代わりとなって死んでしまいます。気がつくと、天の川を走る銀河鉄道の中。
ジョバンニはカムパネルラと銀河を旅しながら、様々な場所での魅力的な人物との出会いを通し、「本当の幸せ」とは何かを模索しはじめます。

儚くも美しい幻想的な銀河の世界と、二人の少年の心象風景が重なりあっている物語のように思います。銀河鉄道の中で二人は「本当の幸せ」とは何かについて語り合います。ジョバンニは自分の中の「孤独」と向き合いますが、物語の最後まで「本当の幸せ」に気付くことができません。対照的に、カムパネルラは亡くなってもなお残してきた母を心配し、心を痛める様子が描かれています。二人の少年を通し、作者である宮沢賢治さんの「人のために生きることが幸せである」という想いが切実に伝わってくる儚くも優しい作品です。

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2019年09月11日

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大好きな作品ですがどの出版社のを読むのが一番なのかイマイチ解りません 私的には旧字の全集とかで読むのがベストかと

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2009年10月04日

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メロスは激怒した。
ジョバンニも激怒した。・・・・はい。スイマセン。

綺麗で悲しいお話。そんでとっても優しいお話。

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2009年10月04日

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賢治作品の中でも、特に叙情的な作品を中心に7品を収録。
表題作『銀河鉄道の夜』は、3〜4回目の再読になるが(中学・高校・成人後、節目に読んだ記憶…)、これまではよくわからないままでいた。今回、本作が多次元思想によって描かれたものと気づき、また近年神秘主義的な知識を得たことで理解が容易になったこともあり、自分なりの解釈はできた。というよりも、本作は「正解」のない、それぞれが己の解釈を持つ作品だと思う…そもそも、感覚的に理解できる人と、私のように知識によるフォローが必要なタイプに分かれる作品だと思う。
ただ、情景描写はとにかく素晴らしいので、「理解できないことも1つの正解」と割り切って読むことにも充分価値があると思う。

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2021年06月07日

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教科書以外で宮沢賢治さんの本を読んだのは始めて・・?
(いや、セロ弾きのゴーシュ読んだわ)
なんだかほんとに、世界観が独特で、ファンタジーっぽいんだけど
ちゃらちゃらしたおとぎの国とはまったく違って、
読んでてもなかなか頭の中でイメージしにくい世界でした。
薦められて、ついには頂いてしまった本です。
でも宮沢賢治さんの本は一生物で、いくつになっても読み返して深くなる本だと思っています。だから大切にします

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2012年11月14日

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はじめは文章がとっつきづらい。でも我慢して読み進めるとどんどん引き込まれる。ラストの切ない読後感が良い。

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2012年06月05日

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 昔から挑戦しては挫折していたのですが、今回初めて最後まで読みきりました。もっと変な、訳の分からない話だと思っていたら、すごくいい話で泣きそうになりました。
 特に後半、ただただ人々の幸せを願うジョバンニとカムパネルラ、そして唐突に終わりを告げる2人の友情。カムパネルラが凄くいい子です。でも私はザネリも嫌いじゃないですが。
 でもまさか銀河鉄道が死者を運ぶ列車だったとは…
 宮沢氏の理想や信念、描いていた夢が見えるかのような作品です。

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2009年10月04日

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ネタバレ

 日本語の拙い中学生の娘用に購入しました。以前、『注文の多い料理店』を読み、所収されている作品には自然との一体感が描かれており感銘を受け、面白かったからです。
 本作『銀河鉄道の夜』は寧ろファンタジー系中心の作品で、個人的にはとっつきづらかったです。なお娘の感想は、一言『つまらない』でした笑

 以下、所収されている順に作品について寸評させて頂きます。

『おきなぐさ』おきなぐさという植物について、『私』が周りの植物や昆虫、鳥たちに好きか嫌いかを聞いていくという話。絵本の内容を文字に起こした感の文章。宮沢賢治らしい自然の観察が描かれています。

『めくらぶどうと虹』めくらぶどうと虹とのダイアログ。二つの自然物が死について語り叫ぶ様子は、自然の循環や輪廻を予感させる。二度読みしたがやや意味不明。

『双子の星』天の川に住む星の住人?の双子のポンセ童子とチュンセ童子が天の悪者に騙されて海中へ落ちていく様子を描く。物語の筋がきちんと通っているため読みやすい。なかなか面白い。

『ひかりの素足』雪深い山を行く幼い二人の兄弟の物語。弟は死の予感を得て恐怖し、兄は弟を励まし道を行く。気づくと死後の世界を二人でさまようが、すんでのところで兄だけがこの世へと戻る。これを小学生が読んでどのように反応するのか気になりました。

『銀河鉄道の夜』名前は有名ですが初めて読みました。なかなか難しい作品だと思います。貧乏なジョバンニは次第に学校で友人とも遠ざかり仲良しだったカムパネルラとも疎遠に。あるお祭りの日、気づくとジョバンニは銀河鉄道に乗っています。しかもふと見るとカムパネルラも車中に。最終的には少年の死を描く作品で、滅法暗いです。

・・・

 曰く言い難いのですが、本当に子供向けなのか、と思いました。
 死というテーマを子どもから遠ざける理由も特にはありませんが、兎に角死を暗示する内容が節々で現れます。子どもが死というテーマに疑問を持った時に、それにきちんと答えられる大人がきちんと傍に居れば良いのですが・・・。ちょっと頭のいい子がこれを読んだら、めちゃくちゃシニカルでニヒルな感じになりそうですが(ちなみにうちの娘のように、つまらない、で流してくれれば問題ないですが)。
 帯には『先生がすすめる名作 6年生』とありますが、もろもろそんなに簡単な本ではないなあと感じました。

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2021年07月01日

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