唯川恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
失業して、失恋して、再就職は難航中・・・もはや絵に描いたような不幸にみまわれた主人公の琴子。
友人に誘われたパーティでせっかく知り合った一流商社の男と身体の関係を結んでから、分かる衝撃的事実。
パスポートを片手に貿易の仕事に携わり、世界を飛び回るという夢を諦めきれず、妥協ができない。
しかし夢という言葉に縛られて身動きできなくなってしまうのはしょうがないのだ。
悪いことが重なりすぎると人は自分の責任を負いきれなくなって、現実逃避してしまいがちである。
努力が実らず「不景気だから・・・理解のない経営者や上司だから・・・社会の仕組みのせい・・・年齢のせい・・・」と誰かのせいにして -
Posted by ブクログ
初めて手に取ったのは、大学2年生のころだっただろうか。
テーブルの上に置いてあるのを見た当時付き合っていた彼が、「なんでこんなもん読んでるの?」と言っていたっけ。
振り返ると、2003年は私が生まれて初めて男を疑うことを覚えた年。
仕事を抜きにして、精神的に追い込まれたのも、この2003年と2008年。
まわりのみんなが言うように、2003年にもっと毅然とした態度で関係を絶ち切っていればよかったのかなと思うけれど、それ以降に得たもの・与えられたものがたくさんあったので、結果はどうであれ、続けて良かったんだと思っている。
何かを選択することは、本当に難しい。
本書に登場する主人公たちの姿を見