唯川恵のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
沼尻高原ロッジに、泊まりに行くので、エベレスト登頂、日本初女性登山家の田部井淳子さんは、どんな人なのかな、と調べたところ、ちょうど公開したばかりの映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」の、モデルとなった方だったのですね。
ご本人もいろいろな、エッセイを出されていましたが、小説家の方の本が、読みやすいかも、と注文。
届いて分厚くて、びっくり!
映画とどっちが先がいいかと思いつつ読み始めたら止まらなくなって、あっという間に完読でした。
山での過酷な話しもあり、ええっ??と驚きながらも一緒に山を登っている様な感じでした。
ぜひ、田部井さんご本人のエッセイも、読みたいです!沼尻高原ロッジも、楽しみです -
Posted by ブクログ
ネタバレ肩ごしの恋人、なるほど萌とるり子はずっと抱き合っていたのか、または時には背中合わせだったり
その肩ごしに通りすぎゆく2人の恋人たち、彼らは彼女たちの脇役にすぎない、彼女たちを形作るパーツでしかないのだ
2人でひとつ、月と太陽、春と冬(夏と冬ではなく)
太陰大極図
萌とるり子は私たち女性の中にいる感情だ
1人で生き、孤高であることが美しいと思う自分と、男に幸せにされて然るべきだと思う自分
つまり萌とるり子は私たちなのだ
だいぶ恐れ入るわね
そして、ああこの本がどれだけ私の救いになったか
そうなのだ、男に酷いことをされてもセックスも男も嫌いにはならない、だけど一生セックスも男も信用をしないのだと -
Posted by ブクログ
ネタバレ気持ち良い!
解説にもあるようにさらさらと流れる文章とその中の時間、正反対のふたりの腐れ縁からなる最強感。
自身が女であることを誇れと、おしりを叩かれたような清々しさ。
高く高く伸び軽やかに揺れるるり子と、深く根を張りどっしりと構え、我々に頼もしさを見せてくれた萌。どちらも最初から最後まで一貫してカッコよく、強くて魅力的だった。初めに正反対と言ったが、2人がずっと一緒にいる理由は何となくわかるような気がする。2人は似ている。
旦那の浮気相手へのるり子の態度、気持ち良すぎて痺れた。
腹立たしいほど真っ青な空を見上げて胸を張れる彼女たちに憧れる。自分もいつだってそのような女で居たいと思う。