あらすじ
美人で金持ちで傲慢で、あの女は昔からいやな女だった。その女の美しい夫を寝取った“私”は…(「いやな女」)。年に一度の逢瀬には、必ず新調した着物を着る“私”。その日だけは、特別の存在になるのだから(「雪おんな」)。月が満ちては欠けるように、女もまた変化する。おもての顔の裏に別の顔を隠しもって。金沢を舞台に、せつないほどに“女”に満ちた10人10話。
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Posted by ブクログ
唯川さんの小説を読むと、女の人はこういう考えを持っているのかとゾッとさせられることが多い。
この病む月でも特にいやな女、魔女、愛される女はゾッとさせられた。
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金沢が舞台なので親しみがわく。
・いやな女
まさか自分がいやな女だったとは、最後まで気付かなかった。
・過去が届く午後
この流れは・・・先が読めたけど最後でやっぱり鳥肌。こわいー
・川面を滑る風
あれね、あいつの子供なんだね。やっぱ女はこわい。鳥肌。
でも男に悟られないようにするのは優しさなのかな。
・愛される女
ほんとやだ!自分の母親を思い出す・・・しかも子供でループかよ鳥肌。
・天女
一番金沢弁が飛び交ってた。でもこの主人公も男も勝手だよね、こうゆうやつほんといなくならないよね。ばかだよもー、タカシくるわけないじゃん!
・夏の少女
最後の最後に泣いてしまった。女の黒いところばっか書いてきたのに、なんで最後に泣けるの持ってくるんだ。しかも一番実家に近いとこの話だった。娘が待っててくれてる、でもゆっくり逝ってほしい。
かいつまんで印象強かったのだけ感想書きました。
女ってほんとこわい。
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金沢を舞台にした短編集10話。恐怖小説っぽいものもある。推理小説仕立てのようなものもある。
題名 初出
いやな女 小説すばる
雪おんな 贅沢な恋人たち(文庫)
過去が届く午後 小説すばる
聖女になる日(「南の島へ」改題) 青春と読書
魔女 小説すばる
川面を滑る風 小説すばる
愛されん女 小説すばる
玻璃の雨降る 小説すばる
天女 小説すばる
夏の少女 小説すばる
夏の少女 は怖い。ちょっとだけ予想できた。
天女 もひょっとしたら怖い。
玻璃の雨降る は無念。
愛される女 は、やっぱり怖い。ただ予想はできた。
川面を滑る風 は、たぶん主人公が怖い。
魔女 は、主人公にがんばれと言いたい。
聖女になる日 ちょっと苦手。
過去が届く午後 怖いけど、最後のちょっと前で結末が読めた
雪おんな くやしいだろな。
いやな女 これは読めなかった。その意味で怖い。
唯川恵の話で、
金沢ものは一番。
29歳ものが2番。
小説、雑誌ものが3番。
経験に基づいていると細かい描写に現実味があり、違和感がない。
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恋愛から性生活まで何でも話し合える母とはもちろん本の趣味も合う訳で。
そんな母から勧められて読んだ一冊。彼女は唯川恵さんの本が好きらしくよく読んでいる。
女を巡る短編集で一話完結なので大変読みやすい上にラスト1ページあたりで話が
谷を転がり落ちるように展開するのが大変小気味良い。
中にはありがちな展開だな、とゆう話も何篇かあったが全体的に女の情念がリアルに、しかし美しく書かれており満足。
どの話も作者さんのご出身地の金沢が舞台になっており、読んでいると眼前に古都金沢の美しい風景が
目に浮かぶようです。・・・そうだ、旅に出よう・・・!
母から鼻息荒く次の唯川恵さんの本を薦められているのでそちらも楽しみです。
唯川恵さん、好きな作家さんになりました。
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凄い。面白い。収められている十話にはバラツキもあるし、すべての話はそんなに統一性があるわけでは無い。舞台になる金沢も、特に重要な要素になっているということも無いと思う。しかし、あえて統一したものを挙げるとしたら、各章に登場する女性が、タイトルどおりに”どこかが病んでいる”と言えるかもしれない。十話すべてのラストが魅力的である。
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【幸福とは何なのか。そんな抽象的なことを常に頭の片隅で考えつつ、考えても考えても出ない結論に見切りをつけて、女たちはとりあえず今日という日をしのいで生きる。身を守りながらも放埒に、飛翔しているはずなのに堕落しながら、生きるのである。】
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金沢を舞台にした10の短編。
色んな女の物語があってどれもおもしろかった
玻璃の雨降る が1番好きやった
単純な思考回路で生きとる男とは違って
複雑な感情を内に秘めて
女はそれぞれの生き方をしよるんやなと思った
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どのストーリーもほの暗く狂気を帯びていて、どの主人公、登場人物にもなりたくないと切実に感じる、一種のホラーでした。金沢には当分怖くていけないかも。
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全体的に静かで哀しい。このところ唯川さんの短編集を続けて読んで、わりと女性の脆さにスポットを当てられていることが多い気がして、もっとたくましい話も読みたいなと思った。でも作品によって文体まで少し違っているのが流石だなぁ。まあ、みんな逞しくも脆いもんね。
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私は金沢に住んでいるので、知っている地名やホテルなどの固有名詞、方言などがそこここに出てきて、物語がすぐ近くで繰り広げられているような感覚になりました。
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唯川恵さんは恋愛小説とかよりも恋愛小説と見せかけた女のホラーのほうがうまいと思う。収録作の「過去の届く午後」もラストでぞわぞわ〜と怖くなりますね。テレビの「世にも奇妙な物語」でも放送されました。でもこの怖さがいい。怖さがあるからこそ女は面白い。怖いと思うのにそれに快感をかんじたらも、もう術中にはまってるかんじ
Posted by ブクログ
唯川恵さんは、わりと読んでいる方だと思います。
なんといっても、短編がスバラシイ・・。
(あ、本の装丁がすばらしくて、心惹かれて、本かっちゃったんですけどね。。)
地元に近い金沢を舞台にしているのがまたいいです。
平凡に見える生活の中に潜む、10人の女性の心の深淵。。
唯川恵さんの作品は読みやすいです。
女の怖さ、生まれ持ったものなのか、それとも女の世界で生きていくうちに
いろいろ学んでそうなるのか。
金沢が舞台ですが、女の強さみたいなものは地域性もあるのかなと感じました。
『病む』がタイトルにあるようにハッピーエンドではなく、ミステリーというか
ホラー部分もある小説です。
Posted by ブクログ
金沢を舞台にした10編の短編。
世にも奇妙なの原作で使われた過去が届く午後も収録されている。過去に貸したものを次々と送り返してくる元同僚。最後に送り返してきたものは...。
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雪国やガラス工芸など金沢にまつわる美しい単語が登場するなかで描かれるのは女の闇。
「めまい」ほどじゃないけどホラー要素もあった。
ちょっとオチが読めたものもあった…。
Posted by ブクログ
金沢でのお話。
いやな女だと思っていた存在がじつはそうではなくて自分がそんな存在だと吐き捨てられるだとか、一年に一度べつの人間になり切るだとか、死神のような存在が自分の近くに存在するであるとか。
女性の哀しみや憎らしさやそういったものがないまぜになっている作品。
Posted by ブクログ
なんとなくだけど・・・
BADエンド多いよねw?
まぁいいんだけど
これ読んだ後
ふつーの純情なピュアな
恋愛の本読みたくなったかもw
でも、最近そういうの
少ないよね
Posted by ブクログ
ふつうの生活に横たわってる女の面倒臭い部分がすごいリアルに書かれてて一気に読んでしまった。
どの話も騒がしくないからか読んだ後もイヤな感じじゃなくて少し浸ってしまった。
Posted by ブクログ
大好きな唯川恵さんの本なので、購入。
金沢に住む女性を主人公にした短編集です。
古く趣を感じさせる金沢とさまざまな経験をした女性…
ちょっとしっとりとした、東京ほどがつがつしてない感じが情緒溢れてステキです。
Posted by ブクログ
金沢を舞台に繰り広げられる10人の女性が主人公の短編集。内容(「BOOK」データベースより)
美人で金持ちで傲慢で、あの女は昔からいやな女だった。その女の美しい夫を寝取った「私」は…(「いやな女」)。年に一度の逢瀬には、必ず新調した着物を着る「私」。その日だけは、特別の存在になるのだから(「雪おんな」)。月が満ちては欠けるように、女もまた変化する。おもての顔の裏に別の顔を隠しもって。金沢を舞台に、せつないほどに「女」に満ちた10人10話。