あらすじ
「恋」という魔物にとりつかれた女は、ときに、自分自身でも思いがけないことをしてしまう。七々子の場合がそうだった。好きになった彼にはすでに恋人がいた。あきらめきることができない七々子のとった行動は、彼の恋人、美咲に近づき、友達になることだった。嘘をつき、おとしいれ、そうまでして手に入れた恋。一途に思う心には偽りはなかったはず、だけど……。女心の深淵をえぐる恋愛長編。
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七々子は彼氏がいながら合コンに行き駿に一目惚れ。駿にはお嬢様タイプの彼女、美咲がいる。美咲に近づき友人になり騙し奪う。奪ったのに駿は自分の思い通りの付き合いをしてくれない。もっともっと求めても叶えられない。そして駿と美咲はお互いを忘れていなかった。
恋愛でやり返され、学生のときのキャリア思考専業主婦思考も入れ替わり、すべてをなくす。
唯川恵は好きで全て読んでいたはずなのにノーマークだった本。設定は古いがそれ以外は何も変わらないんだと感じる本。自分だったらどうするかな、そしてやられたらどうするかな。面白く一気読み。
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駿を巡って女性2人の奪い合い。
女心って怖いなとも思うし、
恋も怖いと思う。
でも結局嘘をついて恋人を引き裂いて自分のものにしてもそれは自分にまた返ってくるし、
心は満たされない。
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恋に溺れている時はエゴの塊だよなーと思う。
自分の持っていないものに対する対する嫉妬、欲、見たくない己の醜い部分をこれだけ直視して自分に辟易している七々子は、ある意味素直でとても人間らしいなと思う。皆んな誰しも少なからず思い当たる感情が散りばめられているような気がして、苦々しく思いながら読んだ。
大切な恋が実らなかった時も「私がダメだったんだ」じゃなくて、単に縁がなかったんだな、と思えるようになると、尚人のようなありのままを受け入れてくれる人を大切に思えるようになるのではないかなと思います。経験は無駄じゃない。
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久しぶりに読んでて心が苦しかった。すごく。
なぜかナナコの気持ちはよくわかった気がした。自分の心に響いてきた。自分には経験のないことだし彼女のしたことはよくないし、彼女自身につけも回ってきているけど。
なんだろう、彼女を嫌いにはなれなかった。
でも美咲は好きじゃないと思ってしまった自分がいた。
それくらいナナコに感情移入して読んでしまった。
ここまで人を好きになるってことが自分にはあるんだろうかと考えた。
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「愛しても届かない」
すべて読み終えた後にブックカバーを外し、まさしくタイトル通りの恋だと、そう思った。
駿と出会ってからの出来事が、ひとつひとつ丁寧に描写されていて、苦しくなったりすこしゾッとしたり。
恋とは、独りよがりだけど、愛は二人で育てていかなければいけない。
思い通りにいかないもどかしさ、どれだけ愛しても自分とは結ばれる運命になれなかった主人公のしたたかで、淡い恋の話。
そしてその話が過去のものとして描かれているけど、含みを持ったラストが素敵でした。
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再読。唯川恵さんの作品で2番目に好きな話。
本書は2001年版。1995年刊行のものを文庫化に当たり大幅に加筆・訂正。プロローグがついて綺麗にまとめられた感じ。
1995年版のほうがストレートで勢いがあって好きだな。
好きになった男に、すでに恋人がいたらどうすればいいだろう。
あきらめる。嫉妬する。片思いに徹する。売り込む。奪う。
七々子がしたことは、彼、沢島駿の恋人、美咲と友達になることだった。
小説にするとおどろおどろしい気がするけど、案外ありそうな話。
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ドロドロの恋愛小説。でも止まらなくってサクサク読めた。
彼を手に入れるための手段がひどいものだったけど、
最終的に立場が逆転というか、仕事でも負け組というか、
そうゆうふうになってしまった主人公が不憫で、
いや、悪いのは主人公だし自業自得だけど、
でも読んでいてとても切なかった。
高校生の時に読んではまった小説でした。
ちなみにこの表紙の絵が好き。
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解説を 田中雅美 が書いている。
「生活の場所で感じるさまざまなおもいをしっかり把握して,小説というかたちにしてくれる」
たしかに、等身大という言葉が、唯川恵にはふさわしいかもしれない。
「生きかたというものをあらためて考えさせてくれた小説である」
場合によっては著者の分身が、場合によっては著者が選ばなかった道を進んだらどうなったかを。
すざましいが、最後は届かなかった。
途中で届いたならいいと思うか、
届いたのにそこから離れるのが辛いと思うか、
ひとそれぞれなのだろう。
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愛しても届かない。まさに。表題通りと読後に痛感する。常に内心人を見下し自分が優れていると思い込んでいたが実際は、軽率で嘘つきである。暴走を止めてくれる本当に深い友人もいない為より手がつけられない事態に。哀れである。が、明日は我が身と言えよう。それだけ激しい恋に堕ちると人は正常な判断なんてできないのだろうから…
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女って怖いなあと思いつつ、自分だったらどうしていたのだろう。
頭では諦めると思っていても、どうしようもなく好きだったら奪いにいくのだろうか。
身近で起こりそうで、ハラハラした
Posted by ブクログ
好きになったら、なりふり構わず。そういうのって、若い頃には誰しも経験があるのでは?
この本にでてくる七々子のやったことは許されることではないけど、気持ちはわからなくもない。ただ、美咲からしたら人間不信になるどころの騒ぎじゃなく、本当に酷いことだと思う。
ただ、どの登場人物も幸せになってほしいな、と思った。
Posted by ブクログ
好きになった彼に、すでに恋人がいたら…?
①あきらめる
②嫉妬する
③片思いに徹する
④売り込む
⑤奪う
七々子が選んだ道は
彼の恋人・美咲と友だちになることだった!
裏切りの恋の行方は?
読みだしたら
続きが気になって一気に読んでしまいました。
恋する女の執念はすごい。
この本を読んで
女は怖いって実感しました。
恋をすると周りが見えなくなってしまって…。
恋は盲目。ご注意あれ!
ぜひ皆さん
読んでみてください。
NEWS
Posted by ブクログ
夢中で一気読み。
人をどうしようもないくらい好きになることは
自分で自分を裏切ることもあるんだよなぁ
ななこの自分でもどうしようもない感情
どうしようもないくらい好きになってしまった相手の彼女がどんな人なのか気になる気持ちは分かる。
そこからまさかの友だちとなり
しっかり悪女となり、しゅんを自分の彼氏にする
でも手に入れたあとは今度はずっと
不安と心配が彼女を占めていて、苦しい。
美咲という存在
美咲から奪ったと言う事実
だから幸せになれないとどこかで思ってるのがまた辛い。
美咲からしたら恨むしもちろん復讐した気持ちというかやり返した気持ちも分かる。
ここが女の怖いところなのかもなぁ。
Posted by ブクログ
恋人がいる男性、駿のことを好きになってしまった七々子がとった行動は、その恋人美咲と友達になること。
「そんなつもりじゃない」と思いながらも少しずつ美咲を裏切り、駿に近づいていく。悪になりきれないからタチが悪い。
恋をすると人はエゴイストになる。
多かれ少なかれ周りを振り回し傷つけて、そうして手に入れたものが本当に自分を満たしてくれるのかは誰にもわからない。
*
大人になった七々子が若い頃の恋を回想する、という構成になっていたのが救いかも。
*
自分にも尚人という恋人がいるのに駿のことを好きになってしまって葛藤する七々子の描写があって、唯川恵さんは本当にこういう描写が鋭いよなと思う。
駿のことを想いながら尚人に抱かれることができる。
尚人に別れを切り出されて、泣いてしまう。
“傷つくのは悲しい。けれど傷つけることも、こんなにも悲しい。悪いのは自分だ。もっと責めてくれればいいのにと思う。”p122
こうやって苦しむ様子すらエゴの塊だ。
Posted by ブクログ
友達を裏切ってまで手に入れた恋なのにうまくいかず、結局最後までその友達が頭のなかにも現実でも付き纏う。
自分がそのひとの何なのか、何番目なのか考えてしまうのも元カノの影を探してしまうのも、終わりを告げられるのを恐れて言いたいことを言えないのも、痛いほど共感した。
Posted by ブクログ
惚れた弱みってとこでしょうか
さすがにそこまではならないって思うけど、思いたいだけかも
女って怖いな・・・
この人の作品は初めて読んだけど
この手の本多く出してるだけあって心理描写が上手いです
Posted by ブクログ
女性の恐さを改めて感じましたが、これだけ自分の思いに真っ直ぐ進めるのもまた女性らしいなと感じました。後味すっきりとはいかないけど、リアリティがあって私は好きな作品です。
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初めてこの本を読んだ高校生の時はドロドロした大人の恋だと感じたけれど、久しぶりに読んでみたら若くて(ある意味)純粋な恋という印象。
愛で人は良くも悪くも変わってしまうんだなー。
Posted by ブクログ
多分女子なら多少みんなわかるんじゃないだろうか。
理屈よりも直感信じちゃうからやっかいだ。
理屈なしで直感信じれちゃうからやっかいだ。
これが20代前半でよかったねと思う。
30手前じゃ痛いよ、と27の自分は思う。
やってることあんまり変わらないくせに。
大事にされないのは自分も大事にしてないから。誠実じゃないのは自分も誠実じゃないから。
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恋してここまでする・・とそら恐ろしくなった記憶が。感情の動きや表現の興味深さで☆は多いけど、読むと意気消沈するので読み直さないから売る。
#bookoff
Posted by ブクログ
相手に自分の気持ちを伝えたくて苦しい想いをすることが共感できたから、七々子が相手にしてくれない駿(憧れの人)に我慢できずに、他の男と浮気するのが分かるような気がした。さすがに友だちの彼氏を奪うことまではできないけど…
それとも本気になってしまったら、できちゃうのかな;
いや、私はできないな。片思いでも伝えられないくらいチキンだから(笑)
Posted by ブクログ
誰かを好きになって、その人が自分の中心になって、この人がいなくなったら終わりだと思って、自分よりも何よりもその人を優先して大事にしてしまって、結局自分に自信がなくなって自分が嫌いになっていく。
そんなことが自分にもあったと思いながら。
そんな経験が無駄だったとは思わないけれど、もうそんなことはなくてもいいなあと、改めて自分を大事にしたいなあと思った。
Posted by ブクログ
やっぱり、この人の話は安定性があると思う。
これは、ある女の人が恋人のいる人を好きになってから、別れるまでの話。
「好き」ってパワーはすごいんだな……って思う。
でも、よくよく考えてみたら、こんなに簡単に、恋人同士って裏切ったり、くっついたり、するものなんだろうか?
ちょっと恋愛経験値不足の私にとってはよくわからないんだけど……。
私の中での一番の疑問は、愛と執着と感傷の違いって……? って感じなんですけど……。
この人の話の中に出てくる女の人って、結構、過去に縛られてるんですよね。
恋の形はいろいろってことはわかるんだけど……過去を気にしないようにするのは、結構、難しいのかな?
Posted by ブクログ
若い傷つけあってしまう恋愛のお話
どろどろしていて嫌悪感を感じながら、気になって読み進めずにはいられない唯川ワールドです
美咲さんの恋人沢島駿さんを横取りした七々子さん。
七々子さんには尚人さんという恋人がいたのに。。。
横恋慕のお話
これ、若いときに読んでいたら、きっとすごく反発したと思うのだけど、今の年齢で読むと、七々子さんの一生懸命さがなんだか悲しくもあり、健気でもあり。。。
Posted by ブクログ
この作品を手に取ったとき正に私は主人公と同じ状態でした。
人をどんなに慕い、愛しても届かない事があり。自分ではどうにもならない事があるのを知った作品です。
Posted by ブクログ
***好きな作家サンの本なので手に取った本***
期待通り、同じ年代の女性の正直なトコロが読める本
そう思う気持ちがあっても、ここまでは…って事を
本を読むことでスッキリさせているのかな~(笑)
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2019.7.31 再読
前に読んだことも忘れて読んでました(笑)
今回の感想は、したたかな女ほど怖い
これ意外と身近でも思い当たる(笑)
悪いことをしてると思いながらも止まらない女と
学生時代の裏切りを数年後に復讐する女‥
止まらない女を可愛い、と思ってしまうのも年の功かしら
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2020.3.5 再読
あ、読んだ事あるなー‥と気付いたけど
まさか3回目とは(˶‾᷄ །། ‾᷅˵)
でもラストっでどうなんだっけ?と記憶がないとは‥
読書の質を上げないと(つД`)ノ
しかし3回でも楽しめるのは
読みやすくて私には合っているのね、唯川さん❤︎