唯川恵のレビュー一覧
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ネタバレ確か自分が29歳になる少し前に読んだ作品。
実母の結婚が早かったせいか、20代後半になってもふらふらしてる(つもりは無かったんですが(苦笑))私に、毎日のように「結婚は?」と云うのが日課と云う日々を実家でおくっていたので、身につまされました(笑)
29歳になると、何故か自分ではなく周りが焦ってくれた気がします。
夫に聞いた話によれば、義母も「あかりさん29歳でしょ、どうするの?」と私たちの間で結婚の「け」の字も出てないときに夫に言ってたらしい(笑)
ま、それが意識するきっかけになったかは知りませんが、今では笑い話です。
しかし!本人にしてみおれば死活問題。
まぬけ面で聞いてくる親父を張り -
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ネタバレいずれも30代になった女性を主人公にした、短編集。ミステリーとホラーの間・・という装いではあるが、読みなれている人には最初の2・3ページで結末はわかると思う。個人的には裏にあるかもしれない悪意を正面から書かなかった「女友達」が一番。逆に最後に収録されている「あね・いもうと」は始まった瞬間からオチがわかる内容で少しがっかり。
なんでこの本を読もうと思ったんだっけ・・と振り返ってみたら、一年ほど前に自分が読んでいるblogで「怖い」と紹介されていてwish-listに登録されていたのであった。確かに怖いは怖いのだが、それって結局男性から見る怖さであって、女性の視点からは怖さだけではなく共感なんか -
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死んだ双子の妹の幽霊・愛美と11歳の誕生日に再会した夢美。秘密の仲良し姉妹の二人はミニバスケのクラス別大会の為に朝練をすることに。そこで隣のクラスのエース・沢口さんと仲良くなるのだけど、大会の近付くある日、「大会をやめろ」と“怪人X”から脅迫状が届いて…
私だったらバスケの練習なんてやらないだろうに夢美は偉いな…と思いながら読んでたダメアラサーですどうも。白ばら組も夢美達を出しぬく為とはいえちゃんと練習してて偉い。ところで落語でもコショウでくしゃみをさせるネタはいくつかあるけどホントにくしゃみ出るんだろうか…って思ったりしてた。
結局安田君て沢口さんが事故に遭う前は何故遅刻してたのだろう。単 -
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さよならの贈り物
彼氏とその浮気相手が会っている場所に、昔好きだったひとと乗り込む。スカッとするけど、祐司と付き合ってほしくはなかったなー!
さよならを言わせて
ずっと好きだったひとが、彼女へのプレゼント選びを頼んでくる
そんなの黙って耐えられるかー?!?
けど最後はスカッとする
背中でさよなら
智子が広志をすっごく好きだったっていう描写がよかった
切ない終わりだけど、悪い風にならんくてよかった‥
さよならの向こう側
なかなかこうはいきませんよ‥だけど、こうするのがいい女ですね
やっと言える、さよならが言える
いいきみ!信二!こんなやつだいっきらい!笑
痛みになれるんじゃなくて、自分の -
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恋愛を男性視線から書かれていることに少々戸惑った。これを女性が書いているとはとても思えなかったからだ。滑稽でズルい男が多い。女は取り替えるもので、読んでいて時々イラっとする事もあるくらいだ。それほどにリアルに書かれているのは、これを読んだ男性が感じる事だろう。そして痛い目に合うのも男性というとこがちょっといい。
私が一番気に入ったのは、恋愛話ではなくラストに載っていた短いストーリーの「父が帰る日」だ。人間の憎悪を時系列で見た時、主人公でなくとも同じ対応をしてしまうだろう。でも、人は変われるということがやわらかくふんわりと落ちてきた。全て許すとかじゃなくても、小さなことからでも許せたらいいなと感 -
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エレベーターでの衝突により、心が入れ替わってしまった母娘。13年も前に別れたきりの二人が、そんな奇妙な体験にあい、自分達の今を振り返る。47歳になってしまった17歳の美羽と、娘である美羽になってしまった柊子。二人は入れ替わってしまった事で目線が少しづつ変化してゆく。良くあるファンタジー小説だが、ラストが良くあるではなかったところが良かった。少々分が悪いのでは?と感じる部分もあったが、さっぱりと読める。どちらかというと柊子の方に偏っていたので(仕方ないが)、お得な人生ではないか、倍楽しむつもりか?と唸ってしまう。これほど全てに丸く収まってしまうのは、ちょっとやり過ぎ感もあった。
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ネタバレ一気に読みました。面白かった。
主人公は、いわゆる勝ち組主婦・宮地奈央38歳。
大手自動車メーカーでエンジニアをしている41歳の夫・伸行、そして剣道に夢中の息子、智樹くん13歳とともに、永代橋近くの高層マンション三十二階に住む専業主婦
優しくて働き者の夫をもち、中学生の息子は不良にもならず剣道一筋で素直に育ってくれた。
そんな当たり前なようで、決して当たり前ではない幸せに素直に満足していた奈央。しかしその平凡な日々は、大学時代の友人・樋口文香によって思いがけない方向に転がりだすのです。
同窓会で再会し、後日文香にお茶に誘われる奈央。
なんとそこで、文香が『ヴァニティ』という人気女性 -
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女性作家の描く、男主人公の話が実は好きです。
男を鼻につくように美化しないから(比べるのは失礼だけど、高村薫作品の男性はいい意味での美化だと思う)。
結末は予想がつくものばかりで、男たちは身勝手で情けなくて腹がたつけど滑稽で思わず笑みがこぼれます。
巻き込まれる女はたまったものじゃないけど、所詮他人事だしね。
恋愛小説というより、ホラー寄りの復讐譚な話が多い気がします。
昭和な感覚の男ばかりだから、大分昔の作品だと思ったけど出版されたはつい最近でした。
できれば今どきの男を出してほしかったけど、唯川さんの年代を考えると無茶かしら…。
それでも女は美しく淑やかな振りして、男を踏み台にするという