あらすじ
「こんなはずじゃなかった」との戦いだ――。恋や仕事、そして結婚に精一杯な“彼女”たちが、ふとした瞬間につまずく虚栄。それはいつかの、あるいはこれから出会う、あなたの姿かもしれない。泣きながら、それでも明日に向かう人々を、巧みに描き込んだ色とりどりの物語。アンソロジー等に掲載された貴重な中短編を、特別な装いで一冊にまとめて贈る、極上の傑作集。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
考えて、かんがえて、言葉にする。
適当な言葉を、その時の空気を壊さないためだけの軽い言葉をはくのではなく。
感謝でも愛しさでも、
見栄でも虚栄心でも、
嘘でも謝罪でも、
考えてかんがえて言葉にする。
そんな人たちの言葉が詰まったアンソロジーでした。
Posted by ブクログ
年齢の節目や幼い頃夢見た自分の将来とのギャップで悩んだときに読みたい小説。
幼い頃は話したいことを素直に伝えていたのに、年齢を重ねると何を話さないかを重要視してしまう。
見栄を張らずに、胸の内を打ち明けられる人を大切に。
どの話も好みで、ずっと手元に置いておきたいと思える小説だった。
Posted by ブクログ
お気に入りの唯川恵さんの作品です。
中編・短編で構成されています。
全ての作品にドラマがあって、物語の中に自然に入り込めます。
どの女性達も個性豊かに生き生きと、時には優しく時には辛辣に描かれていますが、リアリティがあって、身近にいそうな女性達ばかりです。
読み終わって満足感、そして早く次の作品が読みたいと思わせてくれる1冊となっています。
Posted by ブクログ
2025/3/9再読。
短・中編集で区切りがあるから分厚いわりに読みやすい本。ほかの小説と並行して読むにもよかった。ほろ苦い話が多かったけど、わかるな〜と思う部分もそれなりに。前回読んだのはもう何年も前だから★3評価をつけてたけど今回は★4。この本を読むのにちょうど良い年齢になったのかもしれない。
Posted by ブクログ
この世界は抱えきれない感情で溢れている。まるで、傘がないのに大雨が降っているような。その時に、傘になって私も傘になりたいと思える人。そんな人と人生を歩みたいと思わされる本。どのお話も、抱えきれない辛さに涙が出そうになった。
恋も仕事も結婚も、、、人それぞれの形があって、形を成して維持していく中で皆葛藤している。主人公たちは形にするべきなのか、維持するべきなのかそんなこと問う前に、答えは分かっていたはずだ。
自分を愛したいと。
たった1人のあなたを愛したいと。
Posted by ブクログ
続きが楽しみになる短編集小説
最後が特に、どういう展開で終わるのかなぁと
想像とはまた違った展開で良かった
それと、ビデオテープのお話がまたドキドキで良かった
Posted by ブクログ
面白かった!
特に印象に残ってるのは、ビデオテープの回。笑
男女でいえないことってあるよね。(この場合男女に限らないけどw)
こういう本たくさん読みたい〜
Posted by ブクログ
最終章『あしたまでの距離』に
結構グッとくる言葉が多くて良かった。
友達が貸してくれた本
基本的にこの手の小説は苦手で、
思った通りなかなか進まなかったが、
途中からスラスラと読めて
苦手克服か?とちょっと驚いた。
ないものねだり 隣の芝生は青い
側から見ただけでは、本当の事は分からない。
幸せそうに見えても実は違うとか、
不幸せそうに見えても本当は幸せだとか、
人それぞれの幸せは違う。
それでいいんだな。
〜幸せだとばかり思っていた。
満ち足りた生活を送っているとばかり思っていた。
けれども、人はそれぞれ胸の中で迷い続けている。〜
Posted by ブクログ
すごくよかった!
世代もばっちり合ってて、アラサードンピシャ
短編でスラスラ読めて、ぐんぐん入ってくる感じ
「女」の話。
いい面も、悪い面も、これぞまさに女。
神様が人間にくれた最大のプレゼントは
「忘れる」ってこと
好きなフレーズ!
に対して、逆だよって言う彼の台詞もまたよかったーー
神様がくれた一番のプレゼントは
「忘れられない」ことじゃないかな
Posted by ブクログ
仕事に恋愛に結婚にと、悩みながら必死に生きる20代後半〜の女性たちの物語。
短編集というか、長さも文体も様々なアソートといった感じ。きっと、自分みたいだなと思える登場人物が1人はいて、この人とは仲良くなれないっていう人も1人は出てくるのではないでしょうか。
↓以下覚え書き
それにしても、思いのほかドロドロしたお話が多くて、のっけから身構えてしまった。笑
でもきっとこれがこの年代の実情。人生の方向性を決めてしまうような選択の連続だから、その自分の選択に後悔したり、できなかった選択をしている他人を妬んだりしてしまうこともあるのだと思う。
私自身、程度に差はあれ、そういう感情が無くはない。共感できる話が多く面白かった。
今は何かと心が疲れる時期ということにしとこう。笑
最後のお話、結末がとてもよかった。この2人のように、この時期を乗り越えられる友人って何人残るだろう。
あまり他人に期待しすぎると良くない。他人に寛容になれない気がする。自分の足で立っていくようにしなきゃな。
Posted by ブクログ
人生は思い通りになんていかないし、辛いことだってたくさんある。それでも前を向いて生きていたいと思える本。自分の気持ち次第だし、大切に思える人が見つけられたら、それは幸せなこと。
Posted by ブクログ
どれもこれも短い中に感情がぎゅっと凝縮されている。
様々な男女が登場するけれど、誰一人として同じ印象の人はいない。
失恋したてのアラサーには痛いほど沁みた。
私だけのハッピーエンドを掴みたい。
Posted by ブクログ
気軽に読める短編小説。共感するものもあれば、うーんと思うものもあるけれど、時々自分の心にピタッとはまる言葉もある1冊。
●忘れられない何かがあるって、忘れてしまいたい何かがあるより、ずっと価値がある
→どこかで以前この言葉に出あったことがある気がする。とても好きな言葉。
●本当に大切なものを見つけるには、長い時間が必要
●人生何が転機となるかわからない。こんなはずじゃなかったと思うことはたくさんある、人生は多分一生それとの戦いなのだろう。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
「こんなはずじゃなかった」との戦いだ―。恋や仕事、そして結婚に精一杯な“彼女”たちが、ふとした瞬間につまずく虚栄。それはいつかの、あるいはこれから出会う、あなたの姿かもしれない。泣きながら、それでも明日に向かう人々を、巧みに描き込んだ色とりどりの物語。アンソロジー等に掲載された貴重な中短編を、特別な装いで一冊にまとめて贈る、極上の傑作集。
【感想】
Posted by ブクログ
まさに同世代(20代~30代前半)の女性の短編~中編をまとめた一冊。
「恋も、仕事も、結婚も、こんなはずじゃなかった、との戦いだ」
とても読みやすく、そしてあるある!と共感してしまうフレーズが多くある。
幸せそうにみえる人たちも、それぞれに悩みを抱えながら虚栄(vanity)を張っている。自分だけじゃない、と励まされた作品たち。
本の中身もとてもかわいらしくて、本棚に置いて、時々読み返したいな。
Posted by ブクログ
様々な女性を描いた、様々なテイストの短編集。
色んな話が書けるんだなあ。
物語に合わせて文字の組み方を大胆に変えたり、背景があったり、そうゆう編集の仕方の工夫みたいなのもとてもよかった。
深い。
夢見勝ちな話もあれば、ぞっとするほど現実的な話もあり。とにかくリアル。
こんな筈ではなかった、もしあの時…が、許されるのであれば、こんなにも世界観が広がるのか。
深いところに墜ちていく感覚も同時に覚えた。
Posted by ブクログ
どれもさくっと読めた。
なんだかんだ言いながらも最後は前向きに自分なりの結論を出している主人公ばかりで、すがすがしい。
短い話でも共感できるセリフや文言があふれている。
仕事も落ち着き結婚に差し掛かる20代後半~30代の女性特有の心理や、女同士の口には出さぬ見栄や意地がとってもリアルに描かれていた。
Posted by ブクログ
こんなはずじゃなかった女性たちの短編集。でも全部が全部悪い展開で終わるわけじゃないし、短編と中編が入り交じっているのでサクサク読める。
ラテを飲みながらがお気に入りになった話だった。不倫の末の結婚とか、婚約者を奪った奪われたはちゃんと幸せじゃ無かった。
失敗することは恥ずかしい事じゃないって、考えられるの素晴らしいな、思う。
Posted by ブクログ
40過ぎてもゆらゆら生きている身としては心がちくちく痛んだりもするけれど面白かったです。
独身でも独身でなくても、拗らせてる彼女たちがこうも素直に考えを改められるのはリアルでない…とは思いましたが、ここで素直に考え直せるので大丈夫だよ!となりました。自分を棚に上げて上から目線です。
外側からだとよく見える。隣の芝生はいつまでも青い。読後感が良い短編集でした。
「婚前」が、毛色が違ってて印象に残ります。郵便受けに入れられていたラベル無しのビデオテープ(時代が…)に思い当たる節がありすぎる、結婚を控えた男女。ふたりともお墓まで持っていかねばならない秘密、表に出せないレベルが高い。似た者同士ということで良いのではないでしょうか。。。
Posted by ブクログ
軽井沢高原教会っぽいな〜と思ってたらまさに星野リゾートの2006年プロモーション用に書かれたという小説が収録されてました。「PM8:00にオフィスにて」は確かに東芝EMIっぽさあり。20代から30代女性の色々な姿が描かれていて読みやすい。ページに色がついてる装飾は可愛いですね。
他の方が書かれてましたが、私もビデオテープの話には戦慄しました…怖かったのはそれ。あと、1話目「ごめん。」の主人公も悪いことしてるなー
Posted by ブクログ
30歳の頃、恋愛や将来に悩む私に、友人が貸してくれた本。
読んでも読んでも内容が頭に入ってこなくて、途中で止めてしまった。
現実は物語みたいに上手くいかなくて、苦しくて、人生の岐路に立つ主人公たちを追ってる余裕などなかった。
それから数年後、結婚し、安定した生活を送っている今、ふと読み返してみるとサクサク読めてしまった。
面白いと感じた。
と、いうことで、絶賛人生迷走中の方には、読んでもしんどくなるだけなのでオススメしません。
心が落ち着いている状態なら楽しめると思います。
Posted by ブクログ
女性の色々な恋愛を描いたショートショート、短編のアンソロジー。
ふむふむと思う話もあれば、よく理解できない話もある。きっと女性ならそんなふうに感じる作品群かもしれない。
Posted by ブクログ
久々の唯川恵。
読み始めると、良くも悪くも「そうだ、こんな感じだった」と思い出した。
たぶん、この方の全盛期というのは、女性が社会進出を始めてしばらく経って、時間が経ったからこそ見えてきた新たな問題や心の隙間がテーマになっていた頃で、それ故に、今読むとやや「古い」感が否めない。専業主婦とキャリアウーマンの対比とか、仕事と恋の板挟みとか、たぶん今はもうそういう選択肢で苦しんでいた時代からちょっと先へ抜けて、新たな局面がスタートしていると思う。だけど、その時代の延長線上に「今」があるというのも事実なので、懐かしい感じもするし、彼女が描く物語が今も残っている部分もあるし、そういう意味で、全体的に妙な吸引力があった。
個人的に悪くないなと思ったのは、不倫男女の行く末を淡々と綴った『プラチナ・リング』と、謎のビデオテープを前にして夫婦がそれぞれ自分の罪と向き合う『婚前』かな。前者は、唯川さんの新しい方向性として向いているスタイルだと思う。後者は、ちょっとしたミステリ短編の色合いもあって、新しい味付けにチャレンジしてくれた印象。
うーん、セリフも陳腐だしオチも読めるし、めちゃくちゃ好き!って感じには毎回ならないのだけど、たまに、ふっと手に取りたくなる不思議な存在感なのだよな、この人の作品は。
Posted by ブクログ
どれもいい話なんだけど、似たような話が多くてふわっとした印象しか残らなかったかな。その中でも、午前10時に空を見る、婚前、ラテを飲みながらは面白かった。彼女の躓き、あしたまでの距離のようなドロドロ系もわりと好き。
Posted by ブクログ
もう若いとは言えない。
でもすべてを許せるほど大人でもない女性達のオムニバス。
20代後半〜30代前半の、現実世界にもがく女性達に共感しっぱなし。
通った人にしかわからない内容ではあると思う。
現実は、こんなはずじゃなかったの繰り返し。
それでも生きていかなきゃ何も変わらない。