感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2020年05月06日
直接的な表現は苦手だが、嫌な感じで終わらないのが凄く好きな小説。
短編だったのも相まってページをめくる手が止まらなかった。文字通り多種多様な「愛」を巡ってこんなにも人間は多彩な物語を紡げるのかとワクワクした。
1番好きだったのは茉莉の話。最後の1ページでしっかり裏切られた。
深く何かを愛することは、...続きを読む徐々に何かが狂っていくことと等しいのかもしれない。されどその「狂い」が温かくそして愛おしいと感じられる1冊だった。
Posted by ブクログ 2021年08月16日
再読。
どの話も面白い。
やはりアイドルの追っかけ「奈々美」の話が一番面白かった。
2013.11.5
再読。
唯川さんの短編集最高傑作。
どの話も面白い。
一番好きなのはアイドルの追っかけ「奈々美」、たった数秒アイドルを見るために普通の高校生生活を捨ててしまう心情。よく調べていると思う。
出張ホ...続きを読むストにはまる「りつ子」、男に尽くしては振られる「茉莉」、中年男性と八人の女と同居生活・ハーレムに安らぎを見いだす「加世子」など、皆、地獄ではなく「天」に堕ちる幸せな女達の物語。
2012.4.25
面白かった。面白かった。
様々な女性を描いた短編集。
よくあるストーリーで、結末も予想どおりなんだが、それでも面白い。
お気に入りは、出張ホストにはまる「りつ子」、男に尽くしては振られる「茉莉」、アイドルの追っかけ高校生「奈々美」、息子を溺愛する有名女優「黎子」。
Posted by ブクログ 2017年03月15日
短編小説集。どの作品も短いながらに山とオチがハッキリしていて、飽きずに読み進められた。
一番好きだったのは政江の「遠い誓い」。
義理の息子と一線を越えてしまうのではないかとハラハラしていたが、あくまで健全で、最後のオチもほっとした。
Posted by ブクログ 2023年10月08日
10人の様々な事情を抱えた女たちの話。
ゾッとする話、考えさせられる話、スッキリする話、いろんなタイプの話がまとまっていて次はどんな結末なのかと考えるのが楽しかった。
比較的、ゾッとする話が多かった。茉莉、可世子、和美が好きな話だった。
茉莉のカウンセラーは、本当にカウンセラーとして成り立っているの...続きを読むだろうか。行ったことがないため、あのカウンセリングが正解かどうかはをわからないが、次の依存先を見つけた茉莉の狂気さにゾッとした。
可世子の話は、ふーさんはほぼ教祖だと思った。そんなふうには書かれていないし、本人たちもそう思っていないけど冷静に見ると一種の宗教団体に見えた。
和美の話は続きがすごく気になった。
Posted by ブクログ 2017年05月15日
面白かったです。堕ちていく十人の女性のそれぞれの顛末が、自分とは全く異なるとも思い切れなくて、でも共感とも違いますが薄ら寒かったです。一番好きだったのは汐里のお話でした。茉莉、加世子、和美のお話も狂っててよかった。薄ら寒いと言いながら、嫌いではないです。山内マリコさんの解説の、「たぶん本当の不幸は、...続きを読む自分自身の幸福がなんなのか考えもせず、もしくは押し殺して、他人のために誂えられたものさしで自分の人生を測ることだ」という言葉もとても腑に落ちました。
Posted by ブクログ 2015年08月16日
10人の様々な恋愛を描く短編集。
ホストに嵌まったり、男への依存、遠慮、欲情…誰もがふと考えたり経験したりしたことがあるような場面。
だから、余計に面白いのかもしれない。
2015.8.16
Posted by ブクログ 2015年06月18日
唯川さんは本当に、壊れた(又は壊れていく)女性を描くのが上手いなぁ。「りつ子」「茉莉」「黎子」は特に怖かったです。
でも、私が一番良いと思ったのは「汐里」。彼女が覚醒して、夫に「今すぐ出て行って」という場面にはスカッとしました。
Posted by ブクログ 2014年06月11日
10人の女性たちの短編集。
本当は☆2だったけど解説が素晴らしすぎて3にした。
著者には失礼だけど、この解説をまた読みたくてぽいにしなかったといってもいい。
「フィクションと実生活の関連づけが読書の本当の目的である」セアラ・フィールディング
小説を読むことで、人は自分でない誰かの人生を生き...続きを読む、そこから俯瞰で世界を見渡して、なにかを吸収することができる。
選択肢の多様化は幸福の多様化となって、現代女性をじわじわ苦しめる。
選択肢が増えたことで、女性の人生も、幸福のあり方も、複雑化しただけに思える。
たぶん本当の不幸は、自分自身の幸福がなんなのか考えもせず、もしくは押し殺して、他人のためにあつらえられたものさしで自分の人生を測ることだ。
Posted by ブクログ 2013年11月28日
「いたい」(ほぼ)女性たちの短編集.ややミステリ的要素も感じた.
共感はしないけど,怖いもの見たさで引き込まれる話が多かった.
が,唯川恵のよさは,読んでいて恥ずかしくなるほどの女心とドロドロ感だと思うのだけれど,短編集ではその面白さが十分でないままサラッと終わってしまい,ちょっと物足りなさを感じ...続きを読むてしまった.
残念.