唯川恵のレビュー一覧
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何ヶ月か振りにまともに本を読みました。
OLさんともあろう登場人物たちが、家庭の固定電話で恋人と話すなど、少々内容に古めかしさを感じましたが、ベースとなる恋愛心理に古いも新しいも無いと思える世界を堪能させてもらいました。
誰もが問題を抱えているのに、最後は皆乗り越えて行っている、爽やかなエンディングでホッとしました。
でも、23歳で結婚を焦るっていうのは、やっぱり、現代にはそぐわないかも。
現代版のケータイ小説で読む高校生の恋愛にイラつくのと同じように、昔の23歳に対してもイラつく。
つまりはオバサン視点は時代を超えるのが難しいということらしいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ相変わらず女性の感情を描くのが上手な唯川先生の作品。
ただ、今回はちょっとホラー……というか、お化けより人間の方が怖いよね、という感じでした。
不倫をしている容子の恋人が突然失踪した。
どうしてそんな関係を持ってしまったのか容子にもよくわからないし、その相手を本当に愛しているのかどうかもわからない。
けれど、ずるずるとした関係は続いていた。
いなくなった恋人を探すために、容子は恋人の妻の下を訪れる……という話や。
「私、きれいになりたいの」
と、美容外科クリニックを開業した庸子の下に現れたのは、庸子が高校時代に苛め抜いた吉江だった……という話でした。
いやあ、どちらもいい予感はまったく -
Posted by ブクログ
ネタバレなにかの雑誌でたまーに読むことがあった小説。
もともと雑誌や新聞で連載されている小説は読まないので(次を待つのが嫌なので)、これも偶然目についたときに読む程度だったのだけど、文体が読みやすく、感情移入がしやすくて、小説が出るのを待って買うという私にしてはめずらしいタイプの買い方でした。
内容はまー、不倫を中心したその関係者のいろいろ。
なんとなく、不倫をしている女の子の気持ちになりつつ、でも本妻である女性の気持ちにも同調でき・・
どうしようもないのは男性なんだろうな。
今更不倫がいいか悪いかなんて意味がないので、それは別として、みんな逃げ場を求めているんだよね。
ここではないどこか、誰かと -
Posted by ブクログ
35歳の独身キャリアウーマンと23歳の事務職OLが反目しあう部署へ、エリート男性がやってきて…
この本自体割と古いけど、女性は年齢のことをとやかく言われたり、自分で考えたりするっていうのは今もあまり変わってないんじゃないかなーと思う。読んでいて違和感はあんまり感じなかったわけだし。
エリート男性が甘い言葉を巧みに使って2人をはめて行くわけですが、まあ〜なんでこんなのに引っかかってしまうのか!って思っちゃった笑
結局2人とも、元々ダメンズに引っかかっていたから、どうりで…と、納得できるところだったけど。
テンポも良くて読みやすかったです。 -
Posted by ブクログ
「青の使者」
不倫相手の森岡が消えて一月。
容子は貸した金を返してもらうため妻・芙美の元に行くが、やはり森岡はいないという。
そしてもう一人の女、ユリの元に行き、容子が取った行動とはーー?
→ゾッとする話。蠱毒を連想した。芙美がしたことと容子がしたことは同じだが、本当の青い鯉はどっちなのかな?
「きれい」
美容整形外科医の女の元に、昔いじめた同級生が整形をして欲しいとやってくる。
→女の復讐。百田尚樹「モンスター」と題材は同じだが、こちらの方が女のおどろおどろしさというか、女の嫌なところが出てる。
「耳鳴りにも似て」
小学生の時から自分を家来のように扱ってきた小夜子が宏美の前に現れた。