あらすじ
35歳の瑞子と23歳の千絵。何かと反目しあう二人が所属する第二販売部に、ロサンジェルスからきたエリート男性・冴木が配属された。いつの間にかお局さまと呼ばれている瑞子、自分より若い女子社員が入って焦り気味の千絵。それぞれの思惑を持って、冴木に近づくが……。一方の冴木も、何やらはっきりしない態度。誰もが感じる年齢の不安や、結婚や仕事に揺れる女心を語りつくす爽快恋愛小説。
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瑞子と千絵、お互いの視点が描かれていて面白すぎる。心のモヤや葛藤などがあるあるだな、と同意しながら読む。年齢でその人を決めつけるのではなく、分かり合おうとするともう少し人とナチュラルに付き合えるのかもしれない。
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今26歳で、私は千絵であり瑞子でもあるなと
どっちにも共感しすぎた
この小娘が!って思う時もあれば、なんなのこのオバさんって思ったり
そんでもって他人から見たら私も同じように誰かの嫌いな彼女なんだろうな
忘れた頃にまた読みたい!期待以上に面白かった。
本性暴かれる前の冴木みたいな理想的な男ってファンタジーなんでしょうか、、
ーーなくしたものは、どうしていつも人一倍の輝きを放っているのだろう。
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【2024年71冊目】
23歳の千絵と35歳の瑞子が働く会社に、ロサンゼルス帰りのエリート、冴木が配属された。見た目よし、人当たりよし、仕事にも一生懸命な冴木に浮き立つ女たち。いつしか千絵と瑞子もそれぞれに冴木と距離を縮めていた。千絵にはしがない劇団員の恋人、瑞子には同じ会社に不倫相手がいるのだが、そもそも冴木にはどこか煮え切らないところがあり――?
歳の差の女たちの熾烈な恋模様を見せられるのかと思っていたら、途中からどんどん雲行きが怪しくなり始め、なるほどクソやなと思っていたら、女は強かった……!という感じの話でした。
千絵の恋人の司は、読むからに地雷で、不倫相手の史郎の方が、まだまともだな、なんて思ってしまう始末。からの冴木の行ったり来たりの不信感が割り込んできて、人間模様が丁寧に描かれてるな〜という印象でした。
しかし、瑞子さん、かなり大人の女性な気がする。話し方といい、振る舞いといい、もちろん踊らされてる〜!って感じのところもありましたが。
あとはまぁ、因果応報、悪いことはできないですよね。
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冴木…。一人の男に翻弄されていく女達の話。
私だけは違うんだ、という思いをどうして人は抱いてしまうのだろう、私もそうだった。
手を組み成敗していく様子がスカッとした
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なんかとても今の状況に堪える内容だったなぁ。
誰かを嫌うことに対して自分の嫌な部分も見えちゃうってほんと納得。歩み寄る気持ちが自分を受け入れることにも繋がるって思った。実りある1冊でした。
読みやすかったし、OLの世界の話の部分については「そういう事あるある」と思いながら読みました。
女は他者からも自分自身も女の価値について年齢という基準に左右される。
会社という場所が女性にとっては仕事だけとはならず、恋愛が関わってくること描写が上手いなと感じました。
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二人の女性の目線で描かれる、年齢や結婚などすごく女性らしいことがテーマの作品。
自分は男性なので共感という意味では完全には難しい部分はあったものの、自分は女性の方が男性よりも生活というものの中で感じるものが繊細だと考えている人間なので、女性のリアルに触れられた気がして読んで良かったと感じました。
タイトルがこの小説のメッセージが詰まっていてとても素敵だと感じました。
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23歳の千絵と35歳の瑞子、2人のOLが主人公。要領がよく仕事にやる気のない女子社員、歳を重ねて素直じゃなくなったお局様。お互いのことをそう思っていた二人は、それぞれろくでもない恋人がいる。ある日中途入社した27歳の男性社員の登場により、二人の気持ちが変化していく。
それぞれの嫌なところ、どうしようもない恋愛、結婚への思い、女性であれば千絵、瑞子、どちらにも共感できるとおもう。会社勤めの女性にオススメしたい作品。
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吉沢千絵は、短大卒一般職の23歳。
川原瑞子は、女子大卒総合職の35歳。
同じ総合燃料会社の第二販売部に所属するふたりは、
互いに「腰かけOL」「お局OL」と言い合い、反目し合っていた。
そんなある日、彼女たちの職場にロス帰りのイケメン、冴木がやってくる。
寿退職を狙う千絵、若い子たちをギャフンと言わせたい瑞子、それぞれの思惑を持って冴木に近づくが……。
冴木の正体については、瑞子の秘密裏の仕事に執拗に食いついてきたあたりから、薄々気づいていました。
でも最後に、対立していた千絵と瑞子が力を合わせてギャフンと言わせてくれて、スカッと!しました。
昨日の敵は今日の友、みたいな。
冴木も、千絵の彼氏も、瑞子の不倫相手も、どうも口がうまいというか、ダメ男なんだけどなぜか憎めない、っていうそんな感じがなんかいいですね♡
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23歳の独身OL、千絵。
35歳の独身OL、瑞子。
二人は同じ会社の同じ部署に勤める先輩、後輩。
12歳の歳の差が会社では微妙~なんですねぇ…
そこへロス帰りのエリート社員が絡み、お互いに相手が益々気になり、益々うっとおしくなる。
しかし、そんな二人の関係は思わぬ方向へ。
私、やっぱり唯川恵さんの本、好きです!
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23歳の腰掛OLと、35歳独身の総合職やり手OLの、中途入社の独身エリート社員を巡る、恋と仕事の話。
どこかで読んだことのありそうな話ですが、楽しく読めました。
二人の気持ちが良くわかるのは、同じ女性だから。
女あるあるというところなのでしょうか。
最後の復讐劇は、そこまでやるか、という気がしなくもないですが、冴木のそれまでを思えば、仕方ないのかな。
それぞれが、先の見える終わり方で良かった。
読後感も良かったです。
Posted by ブクログ
23歳と35歳の2人のOLのお話。2000年刊行らしいので、給湯室でのお喋りや女性社員の扱い(事務職はお茶汲みなんかの雑用ばかりで昇級できないとか)に時代背景は感じたものの、根本的な感情はいつの時代も変わらないものだなぁと思った。年齢や結婚、仕事に対する悩み。唯川恵は大学の頃好きだったけど、社会人5年目になったからか、かなり共感できるところが多かった。本は、読む人の環境によって変化する。
23歳の千絵の下には若い新人が入ってきたにも関わらず、上が新人を甘やかして何故か雑務が千絵に回ってくる。『最近の若い子って、みんなああなのかしら。要領ばっかよくて、自分から進んでやろうという気なんかサラサラないんだから。この間だって来客のお茶いれ、私が言うまで席を立とうとしないんだもの。気がつかないんじゃないんです。気がつかないフリをしてるんです。』なんてセリフは、ああ、どっかで聞いたななんてどきりとした。まるで自分が喋ってるみたいで。そんな千絵に35歳の川原さんはこう言うんだ、「あなたもこれで、少しは私の苦労もわかったでしょう。」
決してドロドロなんてしてない、ああ、これが女だよなぁ、めんどくさいなぁっていう「彼女の嫌いな彼女」がいっぱいいた。あとがきにあった『そしてもっと怖いのは、長い人生の中では、何かをきっかけに自分自身が誰かの「嫌いな彼女」になっていた、と、気づかされる瞬間もある、という事実です。』というのも最もだと思う。
だから、作中の川原さんみたいな気持ちでいれればな、とそうおもう。
「もしかしたら、今はそう思っても、またお互いにコノヤローなんて思うことがたくさん出てくるかもしれないけど。ううん、たぶんそう。でも、それでもいいのよね。完全にわかり合うなんて無理。必要なのは、わかり合いたいって、その気持ちだもの。それさえあればきっとうまくやれる。」
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3.5くらいです
セリフが多くさくさく読み進められました。
20年ほど前の本なのかな?
2024年に読んでも働く女性の恋愛に対する気持ちに共感できる部分は多くありました。
登場人物の関係性の変化、展開に目が離せず、
最後まで楽しく読み進められました。
終わりかたもステキだったな
Posted by ブクログ
ところどころ古臭いと感じる部分はあるが、いつの時代も年若い女の子と経験を重ねた妙齢女性の確執とシスターフッドってあるよな〜と思いながら。軽く気持ちで読めます。
ただ他の方も言ってますが、その男は、やめておけ!!!
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展開は悪く言えばありきたり。
それが読みやすくもある。
時代感のせいか、登場人物の口調がなかなかリアリティを持たない。
それを味わうのもまたよし。
Posted by ブクログ
スッキリした!
中盤から、仕事の話にやけに食いつく冴木が怪しいなとは思っていた。実は、婚約者がいてスパイであったというありがちな展開ではあったが、やはり川原と千絵の復讐劇は爽快で読んでいて楽しかった。前にもOLが登場する小説を読んだが、OLというのはこんなにも退屈な仕事なのだろうか。冴木は出世コースからは外れたが、結婚の話も無くなったのか気になった。
タイトルは最後まで読むと理解できる。
Posted by ブクログ
サブキャラだけど、史郎が気になる存在だった。かつては地位に目が眩んで瑞子を捨てた史郎は、時を経て、本質が何か理解し、瑞子を大切にできる、大人びた男性になっている。(なんなら、かっこいい。)(”なった”というより、時の流れとともに”なってきてた、なっている”。)瑞子も同じ。かつては千絵のように甘ったれた部分があったけど、時を経て人は変わっていく。年を取ることに対して恥じる必要はない。視野を広くして、時を経て変わっていく自分を楽しもう。
ストーリー自体はそこまで面白味はなかったし、そんな会社ないだろと突っ込みどころ満載ではあったけど、瑞子や千絵の心情の揺れがリアルで、身近で起きていることのようだった。映画を見ているかのように会社の風景とかも想像できた。さらに、史郎と司のおかげで、ラブコメドラマ感を消えて、ぐっと現実味を帯びた。
事務職の同僚を内心、お気楽OLと見下しているものの、情報を引き出すために、自分を卑下して同僚をたてる瑞子に共感。「私なんて〜。ずっと羨ましいと思ってたよ」
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主人公は二人のOLだが、出世のためには女性を傷付けることをなんとも思わないイケメンエリート社員の顛末が面白かった。本書にはその結末は書かれていなかったが、婚約者である上司の娘さんが、彼との婚約を解消させたことを願う。
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中学生の時に、唯川恵さんの少女小説を読んでいたので懐かしく手に取りました。
いつのまにか直木賞作家になっていて、小説の内容も大人っぽく。
手に取ったきっかけは、帰任する駐在員からのお下がりの中にあった一冊で、駐在員本人のものと、奥様の読んでいたものと、タイトルを見るだけではっきりとどちらのものだったのかわかるのが面白いな、と思いました。
読むものは人を表す。
企業が舞台なものの、ライトな感じで読みやすく、女性が共感しやすい内容だと思います。
ただ、私はここで年増として描かれるヒロインよりも、さらにずっと年上で、かわいいなぁと思いながら読みました。
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ふたりが口先だけのあからさまな男性に簡単に乗せられて振り回されて、そんな男性を巡って張り合っている様が、情けなくて共感も何も出来なくて読んでいてしんどかった。気づいてくれた辺りからはほっとして読めた。しんどい間は嫌な気分だったけれど、読後感は悪くなかった。終盤は書店ガールを連想したりもした。
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女性って、ドロドロしている。だけど、他の女性に見えているドロドロが自分にあることに、ふと気がつき、それを楽しむことがある。嫉妬、焦り、比較などそんなことは本当にちっぽけなのにね。
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23歳の35歳のOLの話。
どっちの年齢もすごくわかる今、ぐさぐさくる。
まあ最終的には冴木(中途採用イケメン高スペ)が隣の課からスパイとして送られてきてるのに気づいて2人でこらしめるけど。
23の劇団員の彼は本当にクズだけど、35の不倫相手はいろいろ情報をくれたりいいやつでした。これは年の功なのか
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【あらすじ】
35歳の瑞子と23歳の千絵。何かと反目しあう二人が所属する第二販売部に、ロサンジェルスからきたエリート男性・冴木が配属された。いつの間にかお局さまと呼ばれている瑞子、自分より若い女子社員が入って焦り気味の千絵。それぞれの思惑を持って、冴木に近づくが…。一方の冴木も、何やらはっきりしない態度。誰もが感じる年齢の不安や、結婚や仕事に揺れる女心を語りつくす爽快恋愛小説。
【感想】
Posted by ブクログ
お互いに敵対視していた千絵と瑞子が裏切られた男をハメて、最終的には和解する...といったストーリー。
冴木の本性が分かるまで(2人が冴木に夢中になっていくまで)の描写がちょっと長い&くどくて、少し読み飽きてしまった。最後の冴木をハメて、二人が祝杯を上げるシーンは爽快。
Posted by ブクログ
ちょうど二人の年齢の間ぐらいだから、どちらの気持ちもわからなくはない。
でも今の自分は完全に千絵だな…。
年齢で勝手にくくっていた自分に反省。
まだまだ自分は考えが甘いと痛感した。
最後はスカッとしつつ、二人のエピローグもよかった。
Posted by ブクログ
35歳の独身キャリアウーマンと23歳の事務職OLが反目しあう部署へ、エリート男性がやってきて…
この本自体割と古いけど、女性は年齢のことをとやかく言われたり、自分で考えたりするっていうのは今もあまり変わってないんじゃないかなーと思う。読んでいて違和感はあんまり感じなかったわけだし。
エリート男性が甘い言葉を巧みに使って2人をはめて行くわけですが、まあ〜なんでこんなのに引っかかってしまうのか!って思っちゃった笑
結局2人とも、元々ダメンズに引っかかっていたから、どうりで…と、納得できるところだったけど。
テンポも良くて読みやすかったです。
Posted by ブクログ
「勝手な言い方かもしれないけど、約束とか計画とか、そんなアテにならないもののために〝今〟という時間を犠牲にするなんてもったいないじゃないか」
初めて読んだときは、たぶんこの意味分かっていなかったな。
最近の私は、
いつかどこかでの自分のケアじゃなく、
今ここにいる自分を大切にしたいって思ってる。
将来なんて、いつまで経ってもこないんだ。
今を生き続けていくしかないはず。