唯川恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々の唯川恵。
読み始めると、良くも悪くも「そうだ、こんな感じだった」と思い出した。
たぶん、この方の全盛期というのは、女性が社会進出を始めてしばらく経って、時間が経ったからこそ見えてきた新たな問題や心の隙間がテーマになっていた頃で、それ故に、今読むとやや「古い」感が否めない。専業主婦とキャリアウーマンの対比とか、仕事と恋の板挟みとか、たぶん今はもうそういう選択肢で苦しんでいた時代からちょっと先へ抜けて、新たな局面がスタートしていると思う。だけど、その時代の延長線上に「今」があるというのも事実なので、懐かしい感じもするし、彼女が描く物語が今も残っている部分もあるし、そういう意味で、全体的に妙