標野凪のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
一杯の温かいお茶が、不思議とその悩みに効きますよ。
猫を連れた女性が日本各地で開く「出張カフェ」の物語。
ご当地のお茶、器、お菓子の情報も盛り沢山!
日本全国津々浦々を愛猫のつづみを連れて巡りながら、小さなスペースを間借りしたり、ギャラリーやイベントの一角に招かれたりして、出張カフェ「迷い猫」を営んでいる如月たんぽぽ。占い師としての顔も持つ彼女は、ご当地のお茶、お菓子を出しつつ、訪れる客の悩みを聞いていく。そして彼女自身も各地で「あるもの」の行方を探していた……。
心がほんのり温かくなる癒し系連作短編集。
令和8年4月27日~30日 -
Posted by ブクログ
【作品紹介・あらすじより】
いてくれるだけで満たされる――
猫を愛する作家陣がすべての猫好きに贈る、
猫尽くしのオリジナル・アンソロジー!
荻原浩「猫は長靴を履かない」
叔父さんから遺産として譲り受けた猫のわびすけ。
わびすけが僕の生活にもたらしたものとは――。
石田祥「ツレ猫婚」
35歳にしてお見合いをすることになった七緒。
やってきた男性は、究極の猫好きで――。
清水晴木「いちたすいち」
人づきあいが苦手で不眠症気味の成美が、
コインランドリーで出会った黒猫。
ひとりと一匹の距離はすこしずつ縮まり……。
標野凪「猫のヒゲ」
娘の頼みで自分と同じ年の老猫を迎え入れることになった葛。
シマ子と名付けた猫との暮らしが気づかせてくれた、大切なこと。
若竹七海「神様のウインク」
世間から取り残された昭和の遺物・上ヶ丘団地。
その四十二号棟には猫がたむろし、ジゴク棟と呼ばれていた。
山本幸久「御後安全靴株式会社社史・飼い猫の項」
会社の創業五十五周年記念の社史づくりを担当することになった大立。
ここには歴代猫社員が在籍し、さまざまな危機から社員を救っていて――。
どの作品もほのぼの面白く読めました! -
Posted by ブクログ
全体を通して大きな事件は起こらず、穏やかな気持ちで読める作品だった。
主人公やその周りの人々の心の揺らぎ、そして季節の移ろいの繊細な描写が素晴らしい。
これからの桜の開花が楽しみになった。ヤマザクラを探してみたくもなった。
秋が来て喜ぶ主人公に、母が「秋の物悲しさや悲哀はまだわからないでしょう」と話すシーンより。(p.111)
わたしは主人公と同年代くらいだけれど、秋の悲哀も好きだ。
そして、わたしの人生の季節は今どこだろうと考えた。
初々しい春が過ぎ、華やかな夏を越え、出産を間近に控えた今、
わたしは実りの秋を迎えようとしているのかもしれない。
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Posted by ブクログ
役目を終え、いまはもう必要とされないものや、どこかになくしたもの、こわれた破片―誰かの"失われたものたち"が並ぶ『別れの博物館』。日の出から日没まで開館している、この博物館の館長を務めるのはディスレクシアをもつ"カケス"という青年。数が苦手なカケスだが、物の声を聴くことのできる才能があった。
館長となる前のカケスが預けた"数"(を象徴とする計算ドリル)や、喫茶店でアルバイトしていた女性が預けた"額に入った絵"、帽子職人をしていた女性の愛用の"針"、手話通訳ボランティアをしていた主婦の"石膏の耳"、高校教師の"名札"など、預けられた物たちが語る預けた人の過去のエピソードにカケスは耳を傾ける。
連作短編集となっていて、面白かった。続きも読みたくなる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな「喫茶ドードー」シリーズの第3弾!!
今回も心を癒してくれる喫茶メニューでドードーを訪れるお客さんの悩みに寄り添っていく。
印象に残ったフレーズ
『「そうですよね。違いを受け入れることは大切です。でも全ての価値観に歩み寄る必要はないんじゃないですか?まずは自分がいい、と思った信念を大切にするだけでも」』
『「はい。沈んだ心も、行き場のない気持ちも、待っていればいつかぽっかり浮いてくるんです。この花びらみたいに」』
「問題やストレスをなくすことは難しい。だからいくつもの選択肢や価値観を俯瞰できる大らかさを持って、社会という広い海をゆるやかに泳いでいきたい。」
「ぬるま湯に浸かる自分を情けなく思ったこともある。けれども自分が心地よいと感じる温度の湯を選んだんだ、それは恥ずかしいことではない。」
「失うことを心配するのではなく、望むことを思い描こう。人生の先など考えずに、もっと自由に歩んでいきたい。——大切なのは、絶えず自分に問い続けること。」
「違うと思うことには声をあげていきたい。でも、正義ばかりを振りかざすよりも、身近なものを大事にできるような人間でいたい。」
「——歩いていこう。ゆっくりと、自分の足で。大地を踏み締めながら。」