標野凪のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【作品紹介・あらすじより】
いてくれるだけで満たされる――
猫を愛する作家陣がすべての猫好きに贈る、
猫尽くしのオリジナル・アンソロジー!
荻原浩「猫は長靴を履かない」
叔父さんから遺産として譲り受けた猫のわびすけ。
わびすけが僕の生活にもたらしたものとは――。
石田祥「ツレ猫婚」
35歳にしてお見合いをすることになった七緒。
やってきた男性は、究極の猫好きで――。
清水晴木「いちたすいち」
人づきあいが苦手で不眠症気味の成美が、
コインランドリーで出会った黒猫。
ひとりと一匹の距離はすこしずつ縮まり……。
標野凪「猫のヒゲ」
娘の頼みで自分と同じ年の老猫を迎え入れることになった葛。 -
Posted by ブクログ
全体を通して大きな事件は起こらず、穏やかな気持ちで読める作品だった。
主人公やその周りの人々の心の揺らぎ、そして季節の移ろいの繊細な描写が素晴らしい。
これからの桜の開花が楽しみになった。ヤマザクラを探してみたくもなった。
秋が来て喜ぶ主人公に、母が「秋の物悲しさや悲哀はまだわからないでしょう」と話すシーンより。(p.111)
わたしは主人公と同年代くらいだけれど、秋の悲哀も好きだ。
そして、わたしの人生の季節は今どこだろうと考えた。
初々しい春が過ぎ、華やかな夏を越え、出産を間近に控えた今、
わたしは実りの秋を迎えようとしているのかもしれない。