標野凪のレビュー一覧
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ふー太はもうこの世にはいないけれど、自分を大切に育ててくれた家族に会いたい、というバイトの報酬目当てに、せっせと働く。
この世とあの世を行き来して、またはこの世であの人とこの人の居場所を行き来して、会いたい人に事情があって会えないでいる人へ、想いを伝えるという仕事は、なかなか一筋縄では行かない。が、どの話もなかなかに良い。わたしは結構好きなタイプの物語だった。
ストーリーとしては割とありふれているのかもしれないが、主人公が猫であったり、主人公なのにもう亡くなっていたり、1話が変に長くないところが良いのかもしれない。
続きがすでに出ているので、ぜひそちらも読みたい。 -
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ネタバレ会いたい人への想いを届けてくれる伝言猫ってなんて素敵なお仕事なんでしょう。
もちろんちょっとファンタジーな設定ではあるのですが、もしかしたら私も伝言猫にタッチされて誰かへの想いを代わりに届けたことがあるかも、、?と思わせてくれるような、ファンタジーすぎないリアルさを感じました。
「会いたくても会えない人」がテーマなので、感動的なエピソードが多いのですが、変に泣かせにくる感じじゃないのが、よかったです。自然とウルっとしてしまうけど、その涙をめちゃくちゃ引きずるわけでもなく、さっぱり1話ごと終わっていくので、読みやすかったです。カフェ・ポンで伝言猫として働くふー太が、ツンツン系の性格なのに健気で一 -
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ネタバレ【あらすじ】
福岡薬院の裏通り、古いビルの2階にある小さなお店「文月」は《本が読めて手紙が書ける店》。開いているのは三日月から満月の夜の間だけ。仕事でうまくいかなかったり、恋愛が不安だったり、誰かと話したかったり、家に帰る前にちょっとどこか寄りたいとき、店主の文がつくる気の利いた季節のちょいごはんが、誰の心もやさしく癒してくれます。
・小学生の時友達に貸した本がボロボロになって返ってきた。
「ちゃんと文のところに戻ってこられて、本は喜んでいると思うよ」
「だったら貸さなければよかった。そうしたらいつまでも綺麗なままでずっと私のところにいられたのに」
「でも、前よりも、ずっとこの本のことを好 -
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「あっち」の世界と「こっち」の世界の橋渡しをしていて、「会いたい人に会わせてくれる」お店〈カフェ・ポン〉で、伝言猫として店主の虹子さんのもとでバイトをしているふー太が主人公のお話。
初めはこの複雑な設定に混乱しながら読んでいたけれど、読んでいくうちにほんわかと温かい気持ちになっていきました。
伝言猫が依頼主に代わって、もう会えない人からの想いを届けるなんて、可愛らしい絵本を読んでいるみたいでほっこりします。
生きていると後悔するようなこともいろいろあるけれど、誰かの何気ない言葉でふと気持ちが楽になって前を向けるようになったり、そうそう悲しんでばかりもいられないなって思います。
想像力を働か -
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生まれ持った個性、それは自分のかけがえのないもの。他の誰も真似できないオリジナルだ。
それを他人と比較して憂うのか、面白がるのか、それは自分次第なのだ。
くるりとひっくり返せば、同じことだってネガティブになったりポジティブになったりするってことです。
ひとつの色や特性にこだわる必要はないんじゃないですか。可能性は無限大なんですから
こうだって思い込んでしまうのは残念ですよ
考えが一方通行になってしまいますから。でももしかしたら別の見方があるんじゃないかな、そうすると新しい道が開いたりすることもあるのです。
泥臭くったっていいじゃない。そういうの嫌いじゃないよ。地道に一歩一歩だよ。
地道な努力こ