相沢沙呼のレビュー一覧

  • 小説の神様

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    感情表現が素晴らしく、読んでいて息苦しくなるような場面があった。
    書きたくても、書けなくて、すごくつらくて、だけど、書くことを諦めきれなくて、愛おしくて⋯⋯。
    読んでよかったと思える作品だった。
    暗い主人公やテンポの速くない物語が苦手な人は、あまり好きではないかもしれない。

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    2025年07月14日
  • invert II 覗き窓の死角

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    表紙は千葉にあるオーデンセ自然公園でのワンショットでしょうか?ミモザと翡翠。写真集出してくんねえかな?
    そして亡くなった弟も気になるし。てへぺろこっつんこさん、なんて言ってる翡翠と真の解決後のエピソード。次回も期待してます。

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    2025年07月09日
  • 雨の降る日は学校に行かない

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    小説の神様シリーズのキャラクターの心象がとても精緻で繊細で、素敵だなぁと思ったので、こちらを手に取ってみたんですが。一話目を読んでみて、先行きが見えず、どんな物語なんだろう、と思っていたら短編集だったんですね。正直、中学二年生の女の子たちの、生々しい心情と重苦しいエピソード、きらきらと煌めく鮮やかな描写が、ものすっごく素敵な作品でした!

    びっくりしました。こんなに、かつての自分に懐かしさを感じられる物語があるなんて。行きたくない、学校に行けない、なんて考えながらも一所懸命に学校に通っていた日々。学級カースト。周りからの視線。早熟な女の子の手元に煌めくコスメと飾り。どれも、本当に、愛おしかった

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    2025年05月20日
  • invert II 覗き窓の死角

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    『medium』でミステリの傑作として立ち上がったシリーズがキャラものとして確立してくと読む楽しみが増えて良き。
    それにしてもホームズもワトソンも女性なミステリって珍しい? 翡翠も真ちゃんも大好きなので、長くシリーズになってくれると嬉しいな。

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    2025年05月05日
  • 彼女。

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    思い出しただけで眩しくなるような瞬間さえあるなら、幻滅しようが、それを抱いて生きていけるんじゃないかなとは思ってるよ。

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    2025年05月01日
  • 雨の降る日は学校に行かない

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    2025/04/17
    学校に足が向かない人たちの物語。
    足が向かなくなる、行きたくなくなるのにもそれなりに理由があって、それは周りの人から見たら大したことじゃなかったり、些細なことなのかもしれないけど当人は一生懸命全力で考えて頑張っているんだなというその葛藤や奮闘をとても現代風に小説化していて読みやすい物語だなって思いました。
    しかし、途中の短編で出てくる先生は、さすがにこんなやつ最低すぎるだろ…と思いました。後書きに小説の中に入ってこの先生をぶっ飛ばしてやりたいという表現があったのですが、まさにその通りだなと同じことを感じました。
    自分の生きてきた生き方や考え方はごくごく一般的で、結構普通な

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    2025年04月18日
  • invert II 覗き窓の死角

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    「まさかの展開の」連続。

    「medium」「invert」に続き、どんどんでんでん返返し(((
    とにかく予想を裏切ってきます。
    倒叙ミステリ×どんでん返し=最強 だと思いました…。
    めちゃめちゃおすすめです。
    気になる方は「medium 霊媒探偵城塚翡翠」からぜひ。

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    2025年04月16日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    すべてが、反転。

    さあみなさん、mediumを読んだらこちらです。
    なんならmediumを読まないと面白くないので読んでください。

    私、mediumで衝撃を受けすぎて、続編のインパクトが薄れそう…って思ったんです。全くそんなことはありませんでした。
    全部面白い。

    細かいところだと「霊媒探偵城塚翡翠」から「城塚翡翠倒叙集」になっているのもいいです。
    倒叙ミステリに目覚めましたねぇ…

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    2025年04月13日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    犯人視点の小説。古畑任三郎パロディ。
    じわりじわりと追い詰められていく犯人たちの様子にドキドキします。逃げ切って欲しいなーと犯人の味方をしたくなってしまいました。
    特に最後の話がめちゃくちゃ面白かった!

    プログラムさんだの、偶然さんだの、翡翠がぶりっ子をするのは正直読んでいて結構イライラしました。それすらも翡翠の手のひらで転がされているのかもしれません。

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    2025年03月12日
  • invert II 覗き窓の死角

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    ネタバレ

    城塚翡翠シリーズの3作目。
    2作目と同様、倒叙ミステリーの形式で展開はある程度わかっているのですが、面白かったです。そのためこのシリーズはミステリーとして楽しむのではなく、人間ドラマとして楽しむのが良いかなと思いました。
    今作では、翡翠と真ちゃんの信頼関係の深さが感じられるシーンが多くて大満足でした。お互いが尊敬しているからこそ敢えて口にはしないけど、最後のシーンで真ちゃんに弱みを見せる翡翠にグッと来ました。
    翡翠の一貫した「殺人に正当性や正義はない」という正義感が、せっかくできた友達の正義感とは相容れない。被害者というのは何があっても報われないし、復讐するものでもないし、そもそも暴力による正

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    2025年03月09日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    倒叙ミステリだから犯人は誰か分かった上で読んでるのに毎回驚かされる!

    文庫化した頃に買ってドラマから間をあけて読むために今になった。
    買った当時は気づかなかったけど、表紙に描かれてる2人の意味に気づいて、そこでも驚いた

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    2025年03月09日
  • 雨の降る日は学校に行かない

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    『ねぇ、卵の殻がついている』 
    保健室登校のナツとサエ。ずっと隣に居てほしかった存在だった。サエが数学の問題集を解いている。来週から教室に戻るというサエ。そんな彼女に対して、わけのわからない苛立ちが募るナツ。
    そんなナツの思春期独特のモヤモヤとした苛立ちが、文章を通してひしひしと伝わってくる。この『わけのわからない苛立ち』は私にもあった。なんの苛立ち?と聞かれてもうまく答えられない…そう、説明しがたい苛立ちなのです。
    ほんとうは自分がどうしたいのか、どうしなければいけないのかなんて、わかっているんですよね。じゅうぶん頑張っているんですよ。あとはほんの少しのきっかけと、一歩踏み出す勇気さえあれば

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    2025年01月29日
  • invert II 覗き窓の死角

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    ネタバレ

    いやー相変わらず面白い。
    倒叙ミステリってこのシリーズぐらいしか読んだことないけど独特の緊張感がたまらない。

    「生者の言伝」
    いやいや倒叙って犯人は決まってるものだと思ってたよ。
    まさか真犯人がいるとは驚き桃の木山椒の木。
    蒼汰の反応が分かりやすすぎてドギマギしたけど、真相聞いてびっくらぽんでした。

    「覗き窓の死角」
    今回はちょっと毛色が違って翡翠から事件に飛び込んだわけじゃなく事件に巻き込まれる形になったけどそれがまた良い。
    トリックも斜め上で驚かされました。

    作中で話題には上がったけど詳細は語られてない事件が複数あると思うからそのあたりの書籍化待ってます!

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    2025年01月19日
  • invert II 覗き窓の死角

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    やっぱこのシリーズ好きやわ~。
    だんだんと翡翠ちゃんと真ちゃんの解像度が上がっていく。そして2人の内面、それもめちゃくちゃ大事にしてる価値観が浮き彫りになっていく。特に、今回は翡翠ちゃんの揺るがない思いが炸裂してグッときてしまった。

    そうなんだよ、
    どんな理由があったとしても人を殺していい理由なんかないんだよ。。。

    男運のなさ、なり得たかもしれない友人。
    あの事件の傷は深い。
    翡翠ちゃんの涙の理由がなんとなく伝わった。

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    2025年01月15日
  • マツリカ・マトリョシカ

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     まさにシリーズの集大成とも言うべき作品で、2年前と現在でそれぞれ密室で起こった事件を1作目と2作目で知り合った友達や先輩達と一緒に推理していく場面や、主人公が過去の自分自身への無力さを嘆き、それでも真相を解明しようとする姿、そして満を持して繰り広げられる推理劇など「これまでのシリーズを読んできて良かった。」と心底思える青春×本格ミステリーだった。出来ればまだまだ続編を読みたいとも思った。

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    2025年01月10日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠(3)

    購入済み

    大どんでん返し

    大どんでん返しとかこれまでに幾度となく使われてきた単語で表現するのも躊躇われるぐらいの衝撃でした。
    SNSでオススメされたからなんの気なしに購入したけど、何でこの作品が日の目を浴びていないのか不思議でたまりません…。最高でした。

    #ダーク #深い

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    2024年10月29日
  • 彼女。

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     『貴女』の方が好みだったが、こちらも面白かった。無敵の恋澤姉妹に果敢に挑む話も印象的だったし、九マイルは遠すぎる的な917円は高すぎるの謎解きもワクワクした。最も好きだったのは、『百合である値打ちもない』だ。容姿の整った相手に釣り合うよう整形する心境、揺れる気持ちが何とも言えなかった。
     このシリーズを機にアンソロジー、更に挑戦してみようと思う。

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    2024年09月17日
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー

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    大好きな"小説の神様"のアンソロジーに、敬愛する野村美月先生の名前を見つけ即購入しました。
    きっかけこそ野村美月先生でしたが、どのお話も凄く面白かったです。
    沢山の作家さんから様々な角度で描かれる小説の神様はまた新しい発見ができて、ページを捲ることすら楽しかった。
    やっぱり自分は小説が好きなんだと再認識することが出来た作品です。

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    2024年08月29日
  • 小説の神様

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    私も趣味で小説を書いています。
    読んでいて頭や喉を掻きむしってしまいたくなるほどに一也に共感してしまいました。
    小説と必死に向き合って、何回も心を折って、それでも物語から逃げることができない一也と詩凪が愛おしいです。
    個人的に九ノ里が凄く良い性格をしていて、友人に欲しいと思ってしまうほどでした。
    とても素敵な物語です。

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    2024年08月29日
  • 雨の降る日は学校に行かない

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    中学校のスクールカーストに焦点を当てた連作短編集。子供の世界は本当に残酷。とくに女児童の場合は顕著である。
    幼少期は友達同士でも、容姿が違えば、思春期には疎遠になってしまい、イジメの対象にすらなる。容姿だけで、居心地や青春の全てが決まってしまう。お洒落をすることも、クラスメイトに話しかけることも出来ない。

    そして先生も無沈着で、彼女達に残酷な仕打ちをする。特に最終話に登場する男性担任は、無沈着、無神経な最低である。学校行事や毎日の給食、清掃すら、罰ゲームのような時間だ。
    教室の隅で、誰とも関わらないことだけを願い、卒業までの日々を平穏に過ごしたくなる気持ちは本当によく分かる。生き地獄である。

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    2024年08月10日