相沢沙呼のレビュー一覧
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人間関係や教室でのカースト、文芸部での悩みなど、爽やかな青春小説を装っているが、その実はそれを上回るほど創作の深みという底無し沼にはまった感覚に陥ってしまった。
タイトルの『あなたを読む物語』この「あなた」は誰を指しているのだろう?
物語の中の読者(あなた)と成瀬の友達の真中(あなた)の心、そして今この作品を読んでいる私(あなた)、フィクションなのに現実と物語の境界が曖昧になってくる。
世界はそれほど美しくない、物語はただのエンタメでしかなかった。
物語は人の心を動かさない。
絶望的な台詞は本が好きな人にとっては悲しい言葉だ。
主人公、著者の葛藤が現実味を帯びてひしひしと伝わってくる
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Posted by ブクログ
タイトルの『小説の神様』どこかで聞いたことあるようなタイトル。
文豪で「小説の神様」の志賀直哉と著書『小僧の神様』だ。
当然、物語には志賀直哉も寿司を食べたい小僧・仙吉や寿司を御馳走してくれる貴族議員のAも登場しない。
本書の魅力のひとつは、『小僧の神様』へのオマージュ?とその逆転劇の面白さにある。
当初は二人の作家の青春成長物語だと思っていたが、物語のなかは残酷だった。
「小説には力がある」と信じる美少女作家の詩凪と「小説には何の力もない」と言い切る売れない作家の千谷の二人が合作して小説を書くことになり衝突し紆余曲折しながらもひとつの掛け替えのない作品が出来上がっていく。
中盤あたりまで -
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女子高生マジシャンが解き明かす日常ミステリー作品!
ライトな感じ?と思いながら読み進めたけど、しっかりミステリーしてて最後まで楽しく読めました!
ミステリーの内容も然る事乍ら、高校生の男女の心理描写が秀逸だなと感じる事が多く、この歳の頃ならこーゆー事気になるよね!や、そー思うよね!って事を共感しながら読めました。
また、その描写が強く感じれたのは女子高生としての、マジシャンとしての酉野初を好きになったポチこと須川君の好きを表す恋心!
とても応援したくなるし、そうだよねと共感出来る事が多かったです。
また、個人的には作品全体に表されてる地の文や台詞が凄く考えさせられたり、心に響くものが書かれ -
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私の好きな作家さん4人の短編集。初めて本格的な大人のミステリーに触れるのにぴったりです。怪盗レッドの秋木真さんがこのメンバーに入ってるの、児童文学読みにはニヤリとさせられます。4人(4作品)なのは、作品順にホワイダニット、フーダニット、ハウダニット、そして叙述トリックをテーマにそれぞれ書かれているから。作品の表紙に気をつけて読むべきポイントなども示唆してあり、本当にミステリー入門書を意識したつくりになってます。内容は小学生でも大丈夫だけど、やはり殺人など出てくるし、装丁が大人向けなので、中学校以上向け。
「ヤンキー、ミステリと出会う」青柳碧人
WIND BREAKER な感じのヤンキー高校( -
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ネタバレinvert 城塚翡翠倒叙集
前作のmediumではあり得ないくらいひっくり返されたが、そんな城塚翡翠シリーズ2作目にしてタイトルがinvert(反転する)とは随分ハードルをあげたものだと思いながら読み始めた。
3話からなる短編集なのだが、1,2話目はそこまで…という印象だった。
倒叙集ということで最初に犯人がわかった状態で話が始まるのだが、犯人の動機に共感の余地が多くどちらかというと犯人側に肩入れしてしまい、その犯人を無慈悲にも叩きのめす城塚翡翠という構図があまり好きになれず。
ただ3話は非常に良かった。
最後まで読み終えた今となっては敢えて1,2話を薄い読み口にしたのではないかと思う