相沢沙呼のレビュー一覧
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オーソドックスなミステリの短編集!
フー、ハウ、ホワイダニットと叙述トリックとは、こんな作品です!っと自己紹介してくるようなそれぞれのお話は、短いのにしっかりと要点が詰められていて、最後まで読むとちゃんとミステリとしての驚きが込められた内容でした!
ミステリ初心者でこれからどんなミステリを読もうかなと悩んでる方にはこの本を読んで、自分の好きな作品を見つける手がかりに出来るのではないか?と思える作品。
勿論、ミステリ好きの方にもココ最近の練りに練られたトリックとは真逆のスタンダードな直球トリックを久々に味わえる良い作品だと思います。
シンプルなのに充分にミステリを堪能出来る作品でした! -
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保健室登校をしているナツとサエ。2人の楽園は、サエが、“自分のクラスに戻る”と言い出したことで終焉を迎える。(「ねぇ、卵の殻が付いている」)
女子中学生の憂鬱と、かすかな希望を描き出す6つの物語。
様々な生きづらさを抱える女子中学生たちを主人公とした連作短編集。
いじめやスクールカースト、承認欲求に保健室登校。中学を卒業してこんなに経っていても、今思い出しても心のどこかがズキズキ痛む。
キラキラした青春を送れなかった人や、そういう人を近くで見てきて後悔してきた人に刺さりそうな小説です。
この作品で苦しんでいる少女たちの状況は、物語が終わりを迎えてもほとんど解決はしません。けれど、それでも一歩を踏み出そうとする彼女たちはとても強い。あなたにも、ほんの少しの勇気と希望を与えてくれる……かも?
春名風花さんの解説も素直な気持ちが書かれている感じで良いです。 -
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ネタバレ3.3
城塚翡翠シリーズで知った相沢沙呼先生のデビュー作。先生の過去作品も気になり購入しました。
(作中で、城塚翡翠シリーズを思わせる雰囲気や文章が感じられたことが嬉しかったです。そう、翡翠だってきっとどこか寂しい魔法使いなのだと。)
主人公の内気で思春期男子な須川くんと、クラスでは物静かだが放課後活き活きした顔付きでサンドリオンでマジックを披露している西野初さん。
2人の恋愛と、西野さんのマジックでの知識や経験を活かして進んでいく日常の謎の解決でラノベ調。
ミステリーでよくあるド殺人事件のような大きな謎ではなく、学生生活に潜む謎の中で特に最後の謎はハッと思わされるところも多々あり謎やトリックも魅力的でした。経験や関わりを経て成長をしていく物語ですが、読んでいる読者にも刺さるものがある物語だと思います。
皆様の感想を拝見すると須川くんの性格や喋り方に違和感を感じる人もいたようで、気持ちは少し分かります。
ですがこれは、冴えない内気な高校生男子という須川くんの性格を的確に表現されているものだと感じました。
実際、西野初と過ごす時間や経験に比例して後半での須川くんのなよなよ感は減っていて、終盤では自身も殻を破り素直な気持ちを伝え成長を感じさせてくれる表現でした。
須川くんが本心を真っ直ぐ伝えたことで西野さんの成長や本心を知ることが出来たのではないかと思います。
「本当の相手」を見たいなら 知りたいなら
まずは「本当の自分」が寄う大切さ、相手を思いやり気持ちが大切だと、そして、良く見せようとしたり気を引かせようとしたり 本当の自分が分からなくなったとしても、全部まるっとその人なんだと受け入れることが「本当の好き」なのかもしれません。
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ネタバレ千谷一也
高校二年生。売れない高校生作家。文芸部に所属。三年前に千谷一夜の名前で新人賞でデビューした。一切の素性が不明な覆面作家。
小余綾詩凪
高校二年生。人気作家。一也の高校へ編入。不動詩凪という名で小説を書いている。一也と同時期にデビュー。エンターテイメント性を重視した別の文学賞の出身。その容姿から当時は美少女作家として持て囃された。
河埜
一也と詩凪の編集担当。二十代半ばの女性。小説を書くことを諦めている一也に、二人で小説を書くことを勧める。
千谷昌也
一也の父。売れない作家。専業作家であることにこだわり続けて、あるとき、ぼっくり逝ってしまった。
九ノ里正樹
高校二年生。文芸部部長。一也の友人。一也に小余綾詩凪を文芸部に勧誘するよう、話を持ち掛ける。
成瀬秋乃
小説を書いている高校一年生。一也に小説の書き方を教えてくれるように依頼する。文芸部に入る。本屋の娘。
一也の母
出版社勤務。
千谷雛子
一也の妹。入院中。不動詩凪の大ファン。
水浦しず
小説家。
綱島利香
秋乃の中学からの友達。
古宮
バドミントン部。
矢花
一也が利用するコワーキングスペースのバイト。
春日井啓
作家。
野中
一也のデビューした出版社の二代目の担当者。
船城夏子
四十代半ばのベテラン作家。傑作を多数生み出している著名な作家。
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ネタバレ 無料版購入済み
推理物としてちょっと…
推理小説が原作のマンガ。
まず、絵はすごくキレイ。
特に女性の絵は文句なしに美しい。
男性の絵はちょっと「わざとらしい」感もあるけれど、絵に関しては素晴らしいと言える。
一方のストーリーだが、安易な推理ものにありがちなツッコミどころが多いのが気になった。
ネタバレになるが、例えば最初の事件の場合、
「現代では眼鏡にガラスレンズを使っている方が珍しく、そこにすぐに思い至るものか?」
「仮に推理の通りだとしても、それは単にガラスレンズが破片に含まれているというだけの話。その段階ですぐ犯行を認めるか?」
という疑問がある。
2つ目の事件は1巻の段階ではまだ解決していないが、
「間取り上、リビングを通らないと犯行が不可能。たまたま偶然、3人の容疑者が3人とも深夜にリビングを通ってトイレに行ったからいいものの、犯人しかトイレに行かなかったとすれば一発でバレる。そんなリスクを犯人が犯すのか?」
という極めて大きな疑問がある。
この手の強引さは、上手い推理小説だと感じないレベルのものだと思うのだけど。
という事で、肝心の推理ネタ自体が「名探偵コナン」レベルの強引かつ非現実的なものになっている。
せっかく「霊媒」というチートを用いるのだから、もっと巧妙かつ難解な展開にして欲しかった。
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mediumで知った相沢沙呼氏の処女作である、氏の経歴を知りさらに興味を抱き、
midiumシリーズの次はデビュー作を選んだ。高校生をメインキャラに据えた学園青春要素、メイン探偵役としてマジシャンを目指す少女、ワトソン約にはミステリ好きの少年、ボーイミーツガールの雰囲気を醸し出しつつ、連作短編の構成ながらも、最終的にそれらが重なりあって終幕となる演出、なるほど!傑作mediumシリーズが生み出される要素はデビュー作から醸成されていたようである。
シリーズは次作もあるようで、その先も不明である。気になった点を留めておこうと思う。主人公須川くんは高校1年生らしく、異性との関わりや、それらの精神性など納得できる筆致であり共感もできる。それに対して酉野初はどうにもわかりずらい、マジックの技術は相当なものであり、観察、推理に優れているが、自己肯定感が低すぎる。彼女の中学時代にも関係者(美少女の八反丸さん)を含めてちょっとのページが割かれているが、どうにもそのあたりがキャラ造形に物足りなさを感じる。これはシリーズとしての謎なのか?この後読み進めればハッキリするのか?現時点で判別不能であるものの、後半に進むにつれその思いは大きくなっていくばかりであった。
高校で過去に自殺者が発生した、という事象が後半のメインテーマになってくるのだが、ここにも登場人物の自己肯定感の低さが見てとられ、なんでそんなに死にたいの?と、おそらくジェネレーションギャプなのだろうが、正直な感想である。そしてやや重すぎる題材と思った。
とはいうものの、連作短編の事象、登場人物が次々と絡まっていって終幕を迎える構成はミステリ的には見事であったと思う。これをスタート地点として、キャラ造形含めて、完成されていったのがmidiumシリーズと思えば納得なのである。今作の次作にも挑戦してみようと思った。 -
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シリーズ2作目で、1作目★3、今作は★3.5です。1作目のレビューで書きましたが、このシリーズは3作目までくると機会があれば読んで欲しいくらいの良作になります (1作目の感想を読んでいない方は、そちらから先に目を通していただければと思います) 。
2作目である今作では、文章の表現とか構成については大分良くなっています。対して、主人公のネガティブさや女性への妄想などの描写は相変わらず多くて疲れます。特にネガティブさについては、容姿的な大きな欠点もなく、主要な登場人物には男女問わず好感を持たれ、その他の学生からも悪く言われることもないので、すっと入ってきません。
1作目のレビューで書いた通り、この手の作風が得意でない方は、いきなり3作目を読むことをおすすめします。1、2作目もミステリとしては一定のレベルに達していますので、ツンデレ女王様タイプと妄想たくましい男子のような作風が好きな方は3冊同時に購入しても、損した気分にはならないと思います。