相沢沙呼のレビュー一覧

  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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     狼に喰い千切られたかのような少女の遺体が連続して見つかる。美しい金髪の少女”此花ねむり”は鈴原楓という少女との出会いをきっかけに事件とそれに関連しているとみられる薬物について調べ始める。

     相沢さんの作風は日常の謎と丁寧な少女の描写の印象が強かったですが、今作は耽美で背徳的、そして官能的な面もある伝奇。今までの作風と全く違う作品ながら、
    少女たちの恍惚としたシーンの筆力がかなりのもので、相沢さんはこんな作風でも書けるのか、と意外に思ったとともに多才な方なんだな、と思いました。

     ミステリとしては展開が急な印象は受けましたが、この作品はミステリというよりも、上にも書いたように耽美で背徳な伝奇として、
    そして何よりも真相に近づくにつれ明らかになってくる逸脱者たちの絶望と孤独、かすかな希望を描いた物語のように思います。

     そうした絶望や孤独は今までの相沢さんが描いてきた普通の少女たちの抱えてきたものと、どこか似ているようにも思います。

     そのため相沢さんの新境地を開いた作品でありながらも、しっかりと相沢さんらしさを残した物語だと個人的には思いました。

     話としてはこの本でまとまっていますが、その後について明言されていない登場人物もいて、続編もあり得そうな雰囲気なのでぜひとも期待したいところです!

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    2014年11月17日
  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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    耽美的、背徳的でちょっと官能的な伝奇ホラーサスペンス。猟奇殺人、都市伝説、少女たちに広まる麻薬など怪しい要素満載。そして美少女も満載。百合百合しさも満載。
    怪事件を追いかける物語としては焦点が分散してしまっていて、吸引力は低め。ただ、そもそも怪事件が起こる舞台設定なだけで、怪事件を解き明かす物語ではないのかもしれない。
    自分は、非日常的な伝奇もの舞台の中で、それこそ特殊な事情を持つ主人公の少女の苦悩が描き出されていく物語として読みました。少女の友人への想い、死への渇望と葛藤、孤独、不安がぐさぐさと感情を刺激してきて、ほんと痛ましく愛おしいです。
    この本は、少女たちへの感情移入ができるかどうかで読んだ印象がかなり変わってきそうですね。
    世界観は好み。伝奇もの好きですし、すっと作品世界にはまれました。
    ちょっとしか出ない印象的な人物もいましたし、この世界観でまた作品が出るなら読みたいです。探偵さんメインの話も期待。

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    2014年11月04日
  • ココロ・ファインダ

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     写真部に所属する4人の女子高生と彼女たちにまつわる小さな謎を描いた連作短編ミステリ。

     作中に登場する女子高生の描き方がとても絶妙だと思います。それぞれが絶対に純粋な少女というわけでもなく、友人の容姿をうらやましく思っていたり、クラスのいじめやそれを止められない自分に悩んだり、友人関係、進学、自分の存在意義…、純粋すぎず、ドロドロすぎず、あくまで等身大の女子高生たちの姿を描こうとしているのが、とてもよかったです。

     そして、そうした少女たちの本当の姿を描くために日常のミステリという手段を使っているのも好印象でした。それぞれの謎は、

     なぜ突然写真部に友人は来なくなったのか(コンプレックス・フィルタ)、学校の壁ばかり撮られた写真のデータの謎(ピンホール・キャッチ)、告白してきた男子をビンタした女の子、その理由は(ツインレンズ・パララックス)、展示写真をコピー写真とすり替えられた理由(ペンタプリズム・コントラスト)。

     こうしたそれぞれの小さな謎が彼女たち自身が見失った等身大の自分を見つけるための謎としてしっかりと話と結びついています。

     そしてこの小説を成立させるうえでもう一つ重要な要素となっているのがカメラ。作中の彼女たちはカメラによって救われたり、あるいは傷つけられてしまうこともあります。しかしたとえ傷ついても、そこからの成長をしっかりと描いている、だからこの作品に出てくる少女たちがとても愛おしくも思えました。

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    2014年09月13日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ミステリー小説が読みたい衝動で本屋へ。
    話題になっていたので読んでみました。
    思ってたのと違うっていうのが率直な感想。
    どんでん返しが好きなので、期待しすぎてしまったかなぁ。
    見方が180度変わった瞬間は面白かったな。

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    2026年09月30日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    なんか話題になってたのは知ってたので、古本屋で見つけて購入。

    んー、騙されはしたけどロジックが凝りすぎてて逆に冷めちゃったって印象。

    最後犯人追い詰めてる時の感じも自分の能力を誇示しすぎてる感が少し引っかかった。
    そうでもしないとってとこも分かるけども…

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    2026年09月28日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    倒叙ミステリ3編集。
    1、2編は、犯人に同情的になってしまった上に、城塚翡翠の強い個性で胸焼け気味に。
    3編目は、スッキリした!表紙の理由も分かったし。
    ただ城塚翡翠のそこまでやる正義感の理由は、
    掴めないままです。

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    2026年09月28日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    推理小説を読みたかったところ、面白そうなタイトルで購入しました。ラストにかけてのドンデン返しがひきこまれましたが、「思ってたんと違う・・・笑」が読後感に残りました。

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    2026年09月26日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    霊媒探偵よりも面白かったが、主人公キャラにムカつき、キャラ萌えの人たちが評価するような面白味を感じなかった。
    倒叙式は短編の方が切れ味が鋭くなると思う。もう少し犯人との対決に力点を置いて欲しい。

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    2026年09月26日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    途中で城塚の立ち位置に疑問を持つと全ての伏線がはっきりしてきますので、そこまで面白いとは思わなかった。好みの問題とはいえ、本格ミステリ大賞も「屍人館の殺人」以降、質の低下が著しい。

    以下、読んでいる途中で仲間に送ったLINE。
    ネタバレ有り

    最初から本当は霊能力なんてないんだろうなぁと思いながら読んでいるんで
    霊媒の記述がクドクドしているのも裏がありそうで面倒臭い
    変に霊媒や霊能力の記述がクドクドしているのにも引っ掛かりを感じてしまいます
    作者がマジシャンだから
    他に目を向けさせようとしていると勘繰ってしまいます
    こちらも半世紀以上の
    すれたミステリファンなので

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    2026年09月26日
  • マツリカ・マジョルカ

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    お題の謎が不思議で面白いし、さくっと解決しちゃうからあっという間に読んじゃった。
    マツリカさん何者だよまじで。きっと同性でもドキドキすると思う。
    ゆうきの謎は最初から想像できたけど、それ以外は解けなかったなぁ。でも最後のシーンゆうきの思いがひしひしと伝わってじーんときた。
    シリーズ制覇してみようかな。

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    2026年09月17日
  • invert II 覗き窓の死角

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    前作がかなり面白かったので、期待しすぎてしまったかも。

    普通に面白かったけれど、「もっと大きくひっくり返されるはず!」と構えて読んでしまったせいか、驚きは少し弱めに感じた。

    特に表題作は、最初から深読みしながら読んでしまって、思っていたより素直な展開に感じた。

    翡翠ちゃんと真ちゃんのやり取りは、やっぱり好き。

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    2026年09月17日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ネタバレ

    読みやすい文体です。
    気持ち悪いなと感じところやこのトリックの解明方法はおかしくない?というようなところが多々あり全てが明かされるまでは雑に感じていました。
    が、それゆえにいい反転だと思います。もちろん最後に進むにつれて「こうだろうな」と思うところも増えていきオチは分かりますがそれまでに構築されてきたものが素晴らしいと気づくことができます。

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    2026年09月17日
  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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    面白かったけど、前半を理解しながら読んでいかないと何の話をしているのか分からなくなってしまう。
    途中まで読んで、続きを読む時に記憶があやふやなまま読んで理解できずに結局最初から一気に読んだ。

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    2026年09月15日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    あまり自分の好みには合いませんでした。
    アニメのようなキャラクター設定であるのと、犯人の動機や真相に至る根拠に強引さを感じました。ただ、テンポが良くて読みやすく、最終話の意外な展開は見どころだと思います。

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    2026年09月06日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    最後の最後に全てがひっくり返される評判通りの作品でした!
    男ウケの良さそうなあざとキャラを頭に思い浮かべながら楽しく読みました。笑

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    2026年08月22日
  • 小説の神様

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    『小説は泣かないために読むんだよ』
    『明日からの自分が、もう涙を流さないでいいように、小説を読むんだ。生きるために必要な養分をそこから得ていく…』
    小説を作る喜び大変さが高校生作家目線で、描かれています。
    売れることやSNSでの誹謗中傷…
    いいことばかりじゃない現実を改めて実感

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    2026年07月29日
  • invert II 覗き窓の死角

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    相沢沙呼さんの『InvertⅡ 覗き窓の死角』を読んだ。映画でも漫画でも僕は主人公が強すぎると悪役の方を応援したくなってしまうのだけれど、本作『覗き窓の死角』でも犯人の方に強く感情移入してしまった。それでも少しずつ明らかになる強すぎる主人公の過去が気になるから、きっと次作も読むと思う。

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    2026年07月12日
  • invert II 覗き窓の死角

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    前作に比べたらミステリーとしての驚きやヤラレタ感は少なめ。倒叙ミステリだけれどあまり感情移入できないタイプの犯人。今回は翡翠の内面を掘り下げる回という印象。そうは言ってもシリーズを通して横たわる翡翠自身の謎は気になるので、続きは早く読みたい。

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    2026年07月11日
  • ココロ・ファインダ

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    写真部の女子高生4人が、写真を通してミステリーを絡めながら成長していく短編集です。
    自分のコンプレックスや人間関係など、高校生が抱えている悩みを赤裸々に表現しているので、共感することが出来ました。
    4人それぞれの話に、それぞれの悩みと葛藤があり、十代の多感な時期を上手く表現できていたのと、本人たちの本気度が伝わってきて楽しく読むことが出来ました。
    表紙の日向坂48の河田陽菜さんは正直あまり存じていませんでしたが、著書を読んでからなんとなく目で追うようになり、「表紙の効果ヤベーな」なと思いました。

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    2026年07月03日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    犯人も犯行の一部始終も明かされた上で展開される本作では、まるで自分が犯人であるかのように、おもむろに追い詰められていく感覚を体験しました。倒叙ミステリ面白い…。特に、「信用ならない目撃者」の種明かしでは驚きよりも、トリックを見抜けなかったこもの悔しさが勝ってしまいます。"名探偵の推理を推理する" ことを楽しめるのが、本作の魅力だと思います。おそらく、読者の大半は真ちゃんと同じように、城塚翡翠に翻弄されることでしょう。

    ★こんな人におすすめ
    城塚翡翠のその後が気になる人
    "名探偵の推理を推理する"という挑戦状に興味がある人

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    2026年07月10日