相沢沙呼のレビュー一覧

  • ロートケプシェン、こっちにおいで

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    女子高生マジシャン酉野初とその同級生須川君が高校の様々な謎に挑む、『午前零時のサンドリヨン』の続編となる連作ミステリ。

     前作ラストで須川君も成長したのかな、と思っていましたが、相変わらずですね(苦笑)。ヘタレで臆病ですが、でも変わらずに誠実で優しいです。

     そんな須川君の語りは相変わらず面白い。自虐的な言葉や特に2話目の「ひとりよがりのデリュージョン」の彼の受難っぷりは申し訳ないながらもとても笑えます。

     各話のミステリのロジックも面白いですが、この作品の読みどころはその動機だと思います。
    楽しいカラオケに行くはずが突然帰ってしまった同級生、入れ替わった封筒の中身の謎、教壇に集められたバレンタインチョコの謎
    それぞれの裏にあるのは、青春時代の甘さであったり苦さであったり、人への微妙な気遣いや人間関係、カーストであったり。

     そうしたものが不可思議な謎としっかりと結びついているのがやっぱりすごいな、と思います。

     そして連作としての仕掛けも見逃せません。読み終えるとある登場人物の振る舞いの裏にどんな思いがあったのか、ついつい考えてしまいます。

     謎を解いていく初も須川君も臆病で傷つくことを、傷つけることを恐れながらも、それでも謎の裏にある時に残酷な事実を明らかにします。

     その行動の根底にあるのは、何とかなるかもしれない、奇蹟は起こせるかもしれない、魔法はあるかもしれないという希望を、そしてその魔法を人のために使いたい、という優しさが二人は持っているからだと思います。

     臆病な二人が傷つき悩みながらも魔法を信じ行動し続けるからこそ、このミステリには単なるミステリを越えた”何か”が詰まっているように感じます。

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    2015年02月11日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ネタバレ

    途中までは、香月も翡翠もなんかパッとしなくて恋愛描写も絶妙に気持ち悪くて、そのうえ霊視だなんてチートすぎて、あんまり好きな本じゃないなあ〜と思いながら読み進めていたんだけど、ひっくり返ったところからは面白くて一気読みした。
    香月が連続殺人犯なのはなんとなーくあり得そうと思ってたんだけど、翡翠がキャラ作りをしていたなんて、、!
    途中で読むの辞めなくて良かった〜〜!

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    2026年10月17日
  • 小説の神様

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     新しい青春小説と出会うことができました。ヤンキー漫画とかでよくある、殴り合った後に「お前、、、!」みたいなものでもない。最悪な第一印象から互いに言葉で殴り合った末に、、、
     何事にも簡単に見切りをつけて次に進もうとする大人ではない、高校生の2人は簡単に諦めるような性質ではない。何度も苦しみながらもがいて一つの作品を作り上げる素晴らしい小説でした。
     それと同時に私達の使う言葉にも大きな責任が伴うことを忘れてはいけない。匿名という卑怯な盾を使い、物語や作者を中傷する無責任さ。それに傷付く対象がいるということも強く印象づけられました。

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    2026年10月11日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    ネタバレ

    前作で明かされた衝撃的な真相を踏襲しているため、本作では「特殊設定ミステリ」としての仕掛けは必然的に鳴りを潜めます。
    つまり、「霊媒」という能力なんてものはなく、実際には鋭い洞察力と論理的な推理力だけで事件を解決に導いている——その前提が明かされたうえで展開される本作は、前作以上に純度の高い倒叙ミステリへと進化を遂げているのです。

    収録されている短編群は、まさに『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』を彷彿とさせる、王道の倒叙ミステリのスタイルです。
    冒頭で犯人による殺人シーンが描かれ、完璧に思える完全犯罪の計画が示されます。
    しかし、どれほど緻密な策を弄しても、わずかな綻びは必ず生じているのです。
    そこを手繰り寄せ、静かに、そして確実に犯人を追い詰めていくプロセスには、倒叙ミステリの醍醐味が凝縮されていると言えるでしょう。

    特に圧巻なのは最終話です。
    倒叙形式の枠組みを保ちつつ、大胆な叙述トリックを織り交ぜてくる構成の妙には舌を巻きます。
    また、作中で主人公がミステリ論を語る場面からは、著者自身の倒叙ミステリに対する並々ならぬ矜持と愛が垣間見え、ミステリファンとしても非常に興味深く読まされました。

    一点だけ、個人的に残念だったのは、前作に比べて主人公のキャラクター造形がやや過剰に感じられた点です。
    魅力的な人物であることには変わりないものの、盛り込みすぎた演出によって少し軽薄な印象を受けてしまいました。

    とはいえ、作品全体の完成度が極めて高いことには変わりありません。
    個人的には、現代倒叙ミステリの最高峰と言っても過言ではない傑作だと思います。

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    2026年10月10日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    最初は、うーんイマイチだなぁと思っていたけど、ラストの怒涛の展開で一気に引き込まれた。まさかの展開、まさかの伏線にびびりました。これがあるから、ミステリーは最初がつまらないと感じても、途中でやめることが出来ないんですよね。

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    2026年10月09日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ネタバレ

    これはシリーズものなのかな。読みやすさ満点。本が苦手な人でも読めそう。

    キャラに愛着が出てくる感じの本ですね。まさか先生が犯人だし、的を得ていない推理をしてるとは思わなかった笑
    最後に翡翠ちゃんにボロクソ言われててこっちも気まずい。霊媒という設定自体が面白かったので、現実的な話に戻されるのは残念だけどミステリーというのは全て説明がつく、伏線は全て回収するというところに面白さや満足感を感じる人が多いので好まれそう。

    個人的には、先生のバックグラウンドを序盤から触れてもう少し犯人感があっても良かったかも

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    2026年10月08日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    面白かった。人気なのも頷ける
    ふーんと思いつつ読んでいたが
    最終章に ゾワゾワした
    何て面白い!と
    最初から読み直したくなるタイプの
    ものだった
    ラストの翡翠を読んで
    何だか ちょっとホッとした
    そうであって ほしかったから
    だって…読んでいれば
    情がわくもの。。。

    Invertも 読むのが楽しみだ

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    2026年10月06日
  • 午前零時のサンドリヨン

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    鮎川哲也賞受賞作。
    青春、恋愛要素ありの学園ミステリ。
    4つの短編でできているが、最後の大謎の下地として全体に伏線が散っている。
    男子高校生の主人公の心の声がダダ漏れで、それがジュブナイルみを増す要因になってて良い。ただ、これは人によって好みが分かれそう。

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    2026年10月03日
  • invert II 覗き窓の死角

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    翡翠シリーズ第3弾!
    読んでいくとちゃんとヒントはいくつか散りばめられていて、何となく予想していたのに途中でその推理を否定された…笑  
    最後の推理ショーを聞いて「あ、なるほど。」とめちゃくちゃ腑に落ちた

    今回は翡翠の推理力だけでなく翡翠のキャラクターを全面に翡翠ならではの問題と葛藤する場面も面白かった!

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    2026年09月29日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    先が読めたと思ったら、囮だったか。
    シャーロックホームズ的な推理は穴がありそうに見えて好まないのと、ややアンフェアに感じたので星4つ。

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    2026年09月26日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ネタバレ

    霊媒師と推理作家のバディもの。霊媒で犯行の状況はわかるけども、非科学的なので証拠として使えない。それを補うために、推理作家が持ち前の論理で証拠を集めて犯人に辿り着く…というストーリー。

    結論を書くと、とても楽しめた。
    最終章の後半から、展開が一気にひっくり返る。

    女性キャラ、特に主人公翡翠の外見の描写、過剰ともいえる女性的な振る舞い、香月に対する歯の浮くようなセリフなど…読んでいてくどいとすら感じたが、いわゆる「才色兼備、だけど天然なお嬢様探偵」というテンプレートなのだろう…と思っていた。
    それらの描写も、最終章に至るまでの伏線だったとは全く思わず…予想外の展開にただ驚くばかりだった。さながら、苦労して解いた数学の問題を、目の前でいとも簡単に別解を導かれていくのを見せられているような感覚だった。

    ただ、最終章。
    犯人に対しての口調が気になった。勝ち誇るというより嘲る、煽っている感じで、どうにも好きになれなかった。小馬鹿にするような口調や、謎を解くまでに掛かったほんの数秒をいつもより時間が掛かった(=その程度の謎だった)と嫌味に表現するなど。やり過ぎ感が否めなかった。
    この章は、第1章から最終章に至るまでの全ての解答編であるため、派手な演出と言えば仕方ないかもしれないが…

    買ってよかった1冊であるとともに、おすすめしたい1冊。
    ただ、翡翠…というより女性キャラ全般の描写で好みが分かれるかもしれない。









    以下ネタバレ。









    叙述トリックとはこういう作品なのかと思った。感動。
    エピローグを読むと、最終章の豹変ぶりは演技だったようで。

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    2026年09月26日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    わぁ!!騙された!!
    タイトルがどうして城塚翡翠なの?
    って疑問に思いながら。
    謎が謎を呼び、騙し騙され合い、
    どんでん返しで翻弄された。
    ミステリの醍醐味を感じた一冊です。

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    2026年09月25日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ひさしぶりにこの手の小説を読んだ。
    純文学と違って読みやすいので気軽に手を伸ばせる。
    3つの章に分かれていて、最後に解決編があり、典型的な推理小説としておすすめしたい。
    やはり最後のどんでん返しは圧巻でした。

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    2026年09月23日
  • 教室に並んだ背表紙

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    中学校の図書室で繰り広げられる女の子たちの物語。

    中学生という成熟してないけど大人へと踏み出しつつある時期。そんな彼女たちは中学校という空間がすべて。閉塞感を感じながら学校生活を送る彼女たちを導くのは司書の先生と、本。物語は結末が決まっていて裏切らない。でも自身の未来は白紙でまだ定まっていない。ページを繰るごとに少しずつ世界が広がっていく。そして彼女たちの未来も少しずつ拓けていく。

    閉塞感があり気持ちが爽やかになるような青春物語ではないけれども、未来への希望を抱ける、そんな物語だった。

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    2026年09月23日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    星4.5

    有名作品で、キャラが強烈で魅力的です。
    犯人は予想できちゃうのですが、その後にひっくり返ります。
    思わせぶりな最後も良きです。

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    2026年09月12日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    いい意味で期待を裏切られた!
    登場人物に感情移入出来ず、途中リタイアしそうにもなったけど、最後まで頑張って良かった!
    スッキリした。

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    2026年09月12日
  • マツリカ・マジョルカ

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    ネタバレ

    再読です(3年ぶり)

    初読時は、柴犬のエロ妄想と卑屈さが鼻について何かあまり好きになれなかったけど、再読してみて柴犬要素が薄く感じられるようになり、”安楽椅子探偵学園ものミステリー”として悪くないなと印象修正

    柴犬の痛々しい心の動きが繊細に文章化されているところは、目を覆いたくなるけど気になって指の隙間から見てしまって後悔するような感じ(でも嫌いじゃない)

    ラスト(柴犬姉の件)もすっかり忘れていて、突然夢から醒めたような憑き物が落ちたような浮遊感があり楽しめた
    続編も再読してみるかな

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    2026年09月02日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    倒叙ミステリは初めて読んだので、犯人が最初からわかっているのは新鮮で面白かった!!犯人側をつい応援してしまったが、やっぱり翡翠には敵わなかったか!いつも疑わしい容疑者をどうやって見つけるのかすごく気になった!!
    次作も読みたい!!

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    2026年08月28日
  • invert II 覗き窓の死角

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    ネタバレ

    羨ましいぞ少年。美少女とキャッキャしているの羨ましい。ただ、少年は気が気じゃない思いだったろうけど。少年はなぜ自殺しようとしていたのか、なぜ友達の別荘だったのか。色々考えると面白い発展のありそうな作品ですよね。 この本2篇だけとは随分長いものでした。犯人のわかってしまう翡翠は友達を失う気持ちはどんなものだろうか。デート中確実に気づいたろうし。儚い能力。

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    2026年08月23日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    メディウムの続編。どういうお話になるのかと思った。倒叙ミステリーで古畑任三郎のようにあらかじめ犯人がわかってる作品です。この手の作品はなぜか犯人を応援してしまうんですよね〜
    今回もうまーく騙されました!本格派だけでは飽きちゃうので、この手の作品も定期的に挟んで読んでいます!翡翠が可愛いから読み続けられる。

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    2026年08月21日