あらすじ
児童書を卒業したら、読むべき本がわからない!
そんな中高生のために、角川文庫がぜったいにまちがいないアンソロジー小説を作りました。本作のテーマは「ミステリ」。「フーダニット」「ハウダニット」「ホワイダニット」「叙述トリック」とそれぞれのお題で人気作家4名に書き下ろしていただいた極上の短編に、どう読んだら楽しめるか?のヒントを添えてお届けします。
アンソロジーだから短い時間で読める、満足度100%の謎解き小説。はじめてのミステリ小説は、ここからはじめよう!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヤンキー、ミステリと出会う(青柳碧人)
実態はどうであれ、暴れウサギの異名は可愛い。
うまいこと被害者の性格を利用しての犯行で面白かった。
でも「琥珀のタマナ」が何とも言えない気持ちになる。
将棋部、無実を証明せよ(秋木真)
そこまで見て聞いたなら気になりますよね。何がったのか。
絵を簡単に辞めたのは理解できなくても、やってはいけないんですよね。
どんな理由であれ話が違う。
屋上の雪融け(相沢沙呼)
かっこいい探偵だ。
どのタイミングでどこまで見通したのか。
聞いていないようでちゃんと聞いてくれている。
優しいね。
学生時代の母の原稿(似鳥鶏)
凄い。出来てた二つの話を娘に合わせて混ぜた。
後から別の話だと知っても凄い、優しいとしかならない。
Posted by ブクログ
私の好きな作家さん4人の短編集。初めて本格的な大人のミステリーに触れるのにぴったりです。怪盗レッドの秋木真さんがこのメンバーに入ってるの、児童文学読みにはニヤリとさせられます。4人(4作品)なのは、作品順にホワイダニット、フーダニット、ハウダニット、そして叙述トリックをテーマにそれぞれ書かれているから。作品の表紙に気をつけて読むべきポイントなども示唆してあり、本当にミステリー入門書を意識したつくりになってます。内容は小学生でも大丈夫だけど、やはり殺人など出てくるし、装丁が大人向けなので、中学校以上向け。
「ヤンキー、ミステリと出会う」青柳碧人
WIND BREAKER な感じのヤンキー高校(明るいケンカ)集合地帯で、1人の不良くん、法蓮虎矢が、個性的なミステリ好き女子高生三田村かなでと知り合う。そして町で裕福な反谷ソース社長が狙われる事件へ挑む。なぜ法則性を持って人を襲うのか?
「将棋部、無実を証明せよ」秋木真
将棋部の2人が犯人だと思われるような状況で油絵紛失事件が起こる。その直前に起きた写真ばらまき事件と、極少ない関係者たち。果たして犯人は誰か。
「屋上の雪融け」相沢沙呼
これは、めちゃくちゃ続きっぽいキャラクター達の話で、いや?でもこんな話なかったよな、と思って調べたら、劇のキャラクターなんですね。豪華声優陣による口上劇みたいなヤツ。本じゃなかったからスルーしちゃったけど、見に行けば良かった~……はおいといて。屋上から飛び下りた人は状況から明らかに自殺。でも、絶対に自殺じゃないと言う親友のために、藍莉はその職業に納得していない、名探偵の助手なんかをやってる兄、斗真摂理や探偵の暁玄十朗に相談するのだが、芳しい返事はない。しかし、兄が現場検証に同行してくれる。やはり、犯人の影がない現場なのだ。どうやって殺せるのか?
「学生時代の母の原稿」似鳥鶏
いきなりファンタジー小説が始まり、いつまでこれ続くんだろう?と思って読んでいたらいつの間にか話に引き込まれてと思ったら、謎解き始まります。
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who,how,whyダニット、叙述トリックを集めた初心者向けミステリアンソロ。日常系が3/4。お気に入りは、盗まれた絵を探す秋木真「将棋部、無実を証明せよ」。将棋部メン好き。青柳碧人「ヤンキー、ミステリと出会う」からミステリ全般に興味持ってくれたら嬉しいね。相沢沙呼「屋上の雪解け」は、幻視探偵暁玄十郎と摂理と藍莉が元気に活躍する短編。暁玄十郎の幻視が炸裂‼︎……するのではなく、藍莉と摂理のW助手によるハウダニット。3人の活躍もっといっぱい読みたいです。
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最後の似鳥鶏先生のトリックには
全く気づかなかった。
ここまで何も気づかないで仕掛けられる先生には
すごい以外の言葉が見つからず
自分の語彙力の無さに苛立ちすら覚える。
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おそらくは新たな読者を発掘しようとする思惑で出版されたアンソロジー。ミステリーの基本である、ホワイダニット、フーダニット、ハウダニット、そして叙述トリックの4種類の短編が収録されています。どの作品もテーマに則って直球な話になっていますが、似鳥先生は変化球すぎませんか?あと似鳥調のあとがきがないのに、物足りなさを感じてしまう。
Posted by ブクログ
これからミステリーを読み始める導線としてこの作品を読んだのですが、異なる作家ごとにミステリーの“お約束”が表現されていてとても面白かったです。
ホワイダニット(動機)、フーダニット(犯人)、ハウダニット(トリック)といった構造が自然に体感でき、特に似鳥鶏さんの叙述トリックには衝撃を受けました。
この一冊でいろんなタイプのミステリーに触れられたおかげで、他にもミステリー作品を読みたくなりました!
次は、作中でも名前が出ていたアガサ・クリスティの作品を読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
ミステリを楽しめるような企画で書かれた小作品4編。楽しかった。それぞれの個性が出てた。
けど、前日読んだ佐藤正午氏の作品があまりに凄かったんで、霞んでしまうかな。
Posted by ブクログ
【収録作品】
「ヤンキー、ミステリと出会う~俺とあいつとさしすせそ」 青柳碧人
「将棋部、無実を証明せよ」 秋木真
「屋上の雪融け」 相沢沙呼
「学生時代の母の原稿」 似鳥鶏
児童書を卒業した中高生のための入門的アンソロジー。
ということで、高校生を主人公とした学園ものが多い。身近だからとっつきやすいだろう、ということだろうが、さて。