相沢沙呼のレビュー一覧
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第一部完とでも言うべき内容で展開されている三巻である。小エピソードで全体の流れを整え、ある一件から禰子が魔女としての自身を思い悩む一方で、そうした姿に反感を覚える弥生、その二人の諍いが描かれている。
ややシンプルすぎる嫌いはあるが、内容的にはごく真っ当に思春期の悩みを描いている。各々が、隣の芝は青く見えるを地で行くような思いを抱えながら、その胸中を上手く呑み込めない不器用さが露わになっているのだ。
日常を描く物語としては動的な展開であり、正面からぶつかり合う彼女らの姿は快くさえある。
よく流れをまとめた一巻だっただろう。星五つと評価している。
ただ、前々から思うが、こうした物語が現 -
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ネタバレミステリが好きな人間は,多かれ少なかれ手品・マジックが好きだろう。伏線,ミスディレクション,驚き,ミステリの面白さと手品の面白さには多くの共通点がある。泡坂妻夫の「11枚のトランプ」など,手品をテーマとしたミステリは,手品に関するうんちくを楽しみつつ,ミステリも楽しめる。「午前零時のサンドリヨン」は,主人公が不思議な雰囲気をまとう凄腕のマジシャンであるという設定であり,手品をテーマとした作品という意味で,期待して読み始めた。期待どおり,主人公が披露する手品の描写だけでも十分楽しめたが,それ以外の理由から期待していた以上に心に残る作品になった。その理由は,この作品のテーマが「いじめ」であったから
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女子高生マジシャン酉野初とその同級生須川君が高校の様々な謎に挑む、『午前零時のサンドリヨン』の続編となる連作ミステリ。
前作ラストで須川君も成長したのかな、と思っていましたが、相変わらずですね(苦笑)。ヘタレで臆病ですが、でも変わらずに誠実で優しいです。
そんな須川君の語りは相変わらず面白い。自虐的な言葉や特に2話目の「ひとりよがりのデリュージョン」の彼の受難っぷりは申し訳ないながらもとても笑えます。
各話のミステリのロジックも面白いですが、この作品の読みどころはその動機だと思います。
楽しいカラオケに行くはずが突然帰ってしまった同級生、入れ替わった封筒の中身の謎、教壇に集められた -
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ネタバレ久しぶりの城塚翡翠シリーズ!楽しみにしてたのでさっそく読破。二つの中編でしたね。
翡翠自身のエピソードがすこーし解明かれてきたけども、まだまだ全然謎に包まれたままなので、まだまだ続きそうでそれはそれで嬉しい。
・生者の言伝
余りにも犯人役がワタワタし過ぎて、見てるこっちがハラハラ。怪しさ満点だったので、どう気づくかでしたね。というか、まさかの読者まで騙す犯人異なる展開にプチ混乱。ミステリとしては少し無理があるけど、物語としてはいい終わり方かな。にしても、最後に読者向けに少し謎を残すやつやめて欲しいー。
蒼汰くんの計画は自殺でいいのよね。
嘘をつく時の癖は文字にしないと分からない?
暗証番号( -
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ジャケ買いです、はい。
相沢沙呼さんの作り出すヒロイン、マツリカ。
謎だらけのスーパーツンデレ、普通はそこまで。
それ以上に魅惑的に映るのは、マツリカの個性より作者相沢さんがかなり意図的にエロく描くから。
そりゃ、大人が読む小説・ミステリですもの、
少しは色気はつきものですが、ですがデスガ。
▪️チラリズムは裸体よりエロい!byタカツカ
もちろん、真面目なストーリーあってのこそのチラリズム(*≧∀≦*)。
内向的すぎる男子の話が最近多すぎて、またかと思っての⭐︎4。
私が手に取る本が偏ってるのかな♪(´ε` )
次読む本は日本橋丸善の2階にて、
不思議な水色のカバーが付いて売っていた
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ネタバレヒロインの男好みの属性を満載させたアニメキャラのような描き方に違和感を感じながら読み進めていると、クライマックスでそれらが覆り、伏線だったのかと気付かされる。ただ、その違和感は嫌悪を伴う好意のようなもので残念な気持ちもあったが、さらに最後まで読むと彼女のぞれらの属性も本物かもしれないという”希望”が微かにうまれる。この辺の読者心理の揺さぶり方が上手いと感じた。謎解き部分も読んでいるときはこじつけのように感じたが、実際にこじつけかもしれない。そういったヒロインの属性や結末に関するあいまいさは、幅広い解釈と妄想を読者に与え、独特の余韻を残す。
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人間関係や教室でのカースト、文芸部での悩みなど、爽やかな青春小説を装っているが、その実はそれを上回るほど創作の深みという底無し沼にはまった感覚に陥ってしまった。
タイトルの『あなたを読む物語』この「あなた」は誰を指しているのだろう?
物語の中の読者(あなた)と成瀬の友達の真中(あなた)の心、そして今この作品を読んでいる私(あなた)、フィクションなのに現実と物語の境界が曖昧になってくる。
世界はそれほど美しくない、物語はただのエンタメでしかなかった。
物語は人の心を動かさない。
絶望的な台詞は本が好きな人にとっては悲しい言葉だ。
主人公、著者の葛藤が現実味を帯びてひしひしと伝わってくる
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タイトルの『小説の神様』どこかで聞いたことあるようなタイトル。
文豪で「小説の神様」の志賀直哉と著書『小僧の神様』だ。
当然、物語には志賀直哉も寿司を食べたい小僧・仙吉や寿司を御馳走してくれる貴族議員のAも登場しない。
本書の魅力のひとつは、『小僧の神様』へのオマージュ?とその逆転劇の面白さにある。
当初は二人の作家の青春成長物語だと思っていたが、物語のなかは残酷だった。
「小説には力がある」と信じる美少女作家の詩凪と「小説には何の力もない」と言い切る売れない作家の千谷の二人が合作して小説を書くことになり衝突し紆余曲折しながらもひとつの掛け替えのない作品が出来上がっていく。
中盤あたりまで