相沢沙呼のレビュー一覧

  • invert II 覗き窓の死角

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    ネタバレ

    久しぶりに続きを読みました。
    城塚翡翠は非情に徹せられる小説の探偵らしい探偵かなって勝手に解釈してましたが、人間らしい面をしっかりと見られたのは共感できてよかったと思います。
    どういうトリックだろうと考えて読んでいるんですが、全然気づけませんね。案外シンプルな答えなのに気づけずにハッとする感覚は気持ちよかったです。

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    2026年06月28日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    犯人が犯行を行った状況を読者が理解した上で始まるので、翡翠が『どう推理していくか』がより際立っていて面白い。まぁ一作目に比べれば『あっと驚く』展開はないかもしれないが、ミステリとしてはとても面白かった。特に最後の『信用ならない目撃者』は予想を遙か斜め上を行く展開なので、めちゃくちゃ面白かった!

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    2026年06月24日
  • 彼女。

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    FPSで知り合ってタッグを組んだママユとノエの話(『百合である価値もない』)が1番好みだった。
    百合って、何故か「美女×美女 が当たり前」みたいな風潮があると思う。それでも一般人だったら、別に美女×ブサイクやブサイク×ブサイクでも全く問題ない。ところが有名になってしまうと、叩かれることになる。美しいものを見たいという人の気持ちって、他人の悪口を言ってまでの強いものなのだろうか。
    「私の整形についてどう思う?」とママユから聞かれたノエの返答が最高過ぎる。人の恋愛に顔面偏差値まで持ち出してとやかく言ってくる世間を本当はぶっ潰したいが、結局は世間に迎合してしまっているわけでしょ?でも、そこまでして一緒にいたいって相手が思っててくれるんなら、感謝しかないよね。

    幼なじみからの愛にずっと応えずにいたら、転校生にかっ攫われる話(『馬鹿者の恋』)は苦かったな。これは悔しいとしか言えない。相手からの愛情に甘えているばかりじゃ駄目なんだね。
    恋愛って格好悪くてもいいもので、むしろかっこ悪いところも見せないといけないんじゃないかと思った。しかし、転校生はすごい。幼なじみの気持ち、グイグイ掴みに来てた。あれだけ強い精神力、私も欲しい。

    購入して長らく積んでいた本作、好きな話もあればあまり好きではない話もあった。百合小説アンソロジー第2弾も既刊で気になる。きっと買う気がする。なぜなら私はやっぱり百合が好きだから(笑)

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    2026年06月23日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    名探偵の推理を推理する読者への挑戦
    全く気付けないことの方が多かったけどたくさん頭と時間を使えて楽しかった。

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    2026年06月16日
  • 教室に並んだ背表紙

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    物語と出会うこと…の意味。
    図書室という場所 …そこにいる人(司書)との出会い。
    学校という小さな社会のなかで懸命に生きる子どもたち。
    大丈夫だよと伝えたい。

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    2026年06月04日
  • invert II 覗き窓の死角

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    城塚シリーズ3作目。今回は、翡翠がアリバイ証人に仕立て上げられてしまう。相変わらず翡翠のわざとらしいおとぼけ女子っぷりにはイライラしたが笑、オチがまさかのそういう展開だとは思わず。

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    2026年06月03日
  • 教室に並んだ背表紙

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    ネタバレ

     とある中学校の図書室を舞台にした6話の短編集で読みやすかったです。
     ・その背に指を伸ばして
     ・しおりを滲ませて、めくる先
     ・やさしいわたしの綴りかた
     ・花布の咲くころ
     ・煌めきのしずくをかぶせる
     ・教室に並んだ背表紙
     6話目の「教室に並んだ背表紙」は1話目から5話目を読んできた流れとはちょっと違ってハードな部分もありました。
     どの短編でも「しおり先生」がポイントになってきます。「しおり先生」が主人公にアドバイスをいろいろしていきます。
     この小説を読んでいると、自分が中学生のときにもっと図書室使っておけばよかったとときどき思うことがあります。自分もあまり友達がいなく、独りのときが多かったので。また、この小説を読んで、共鳴・共感する話もありました。
     青春ヒューマンドラマの話では面白かった作品でした。

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    2026年06月02日
  • ブラックボックス、誰が解く? 君に綴る4つの謎

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    「恋は落ちずに、落とすもの?」に続いて読んでみた!
    一緒に推理し一喜一憂しながら読み進められて、とても面白い読書体験だった。

    青柳碧人「ヤンキー、ミステリと出会う ~俺とあいつと、さしすせそ」 ホワイダニット
    ⇒不良たちが溢れかえる町で次々と謎の傷害事件が発生。その事件はアガサ・クリスティの「ABC事件」と酷似しており、主人公の法蓮たちは犯人を突き止めるべく次の傷害事件のターゲットと思われる人物の家を警護するが…。なぜ犯人はこのような奇怪な事件を起こしたのだろうか?

    秋木真 「将棋部、無実を証明せよ」 フーダニット
    ⇒将棋部の部室で将棋をしていた蒼真と司だったが、窓の外に写真の破片がばら撒かれているのを目にする。真相が気になり、写真部に向かっていると美術室からも悲鳴がし、駆けつけると1枚の絵が盗難にあってしまった後だった。犯人を探しを始める司たちだったが、容疑者らしき生徒には皆アリバイがあって…

    相沢沙呼 「屋上の雪融け」 ハウダニット

    似鳥鶏 「学生時代の母の原稿」 叙述トリック

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    2026年05月27日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    完全犯罪に挑む城塚翡翠。今回も、楽しませてもらった。追い詰められた翡翠がどのようにして謎を解いていくかが楽しい

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    2026年05月27日
  • マツリカ・マハリタ

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    シリーズで読んでいる
    柴犬と同じようにマツリカさんが幻だったと錯覚しながら途中まで読んでいた
    伏線回収やキャラクターが魅力的で面白かった

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    2026年05月21日
  • マツリカ・マジョルカ

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    マツリカさんのキャラクターが独特で惹き込まれる感じがする
    無理難題を命令される柴犬を大変だなと思う
    著者のミステリーは読みやすい

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    2026年05月20日
  • 小説の神様

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    高校生の小説家をメインにした話
    終盤に立場が逆転して説得する場面が印象的
    表面上の説得ではなくて、著者ならではの熱量があって自然と泣いていた
    何かを諦めたり、臆病になっている時に少しでも前向きになりたい時に読みたい

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    2026年05月20日
  • 午前零時のサンドリヨン

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    とっても面白かったです。
    メディウムを読んだ時にも思ったのですが、この作者さんは伏線の書き方がすごく鮮やかで、思わず声が出てしまうくらい綺麗な回収をするんですよね。他にも読んでみたいなぁ

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    2026年05月14日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    今回は3つの事件の倒叙集。
    泡沫の審判は翡翠のぶりっ子演技が演技と分かっててもイラッとしました(笑)

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    2026年05月12日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    ネタバレ

    最後の霊媒探偵の意味がわかった時は、「えーっ!」と声が出た。
    語り手(主人公)が真犯人なのはなんとなく想像は着いていた。城塚翡翠を見る目の描写も非常に気持ちが悪い。
    自分はあまり頭が回らないので、事件の解説について完全に理解することは出来なかったが、天久鷹央の推理カルテ的なノリで楽しめた。
    他の人は気持ち悪い真犯人にスカッとした言葉を言ってくれて、と言うのが自分はあまりスカッとはしなかった。抑えきれない欲求を持つ主人公に同情する。
    最初事件の死体発見時の描写や、3番目の事件の依頼者の死体発見時の描写は、ダンガンロンパの死体発見アナウンスを彷彿とさせるような、ゾクゾク感があった。
    自分はそういう作品が好きなのかもしれない。

    ちなみに香月は好きだが城塚はそこまで好きになれなかったため、星4だが次回作を買うことは無いだろう。

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    2026年08月20日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    前作で翡翠のキャラや、この本の読者に対する狙いが何となく分かってたから本作ではどう来るかと思ってたけど、見事にやられてしまった…
    前作よりも割とサクサク読み進んだけど3編目でそれまでの自分の認識が反転
    個人的に倒叙ミステリーは新鮮で良き

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    2026年05月04日
  • invert II 覗き窓の死角

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    ネタバレ

    今回は千和崎真が前面に出る場面が多いような。
    「生者の言伝」はコミカルで最後のどんでん返しも意外でストレートに楽しかった。
    「覗き窓の死角」はかなりの力作。ただ、本作は翡翠が盲点を突いたというより、犯人の失点を偶然見つけた感じなのが残念。
    帯の文言から、このシリーズが終わるのかとも思ったが、新たな登場人物が現れたり、翡翠の背景が僅かながら現れたりして、その心配はなさそう。次回作が楽しみ。

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    2026年05月02日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    ネタバレ

    論理も叙述もしっかりしていて面白かった!けどmediumの時には知らなかった翡翠さんの裏を見てるから苛立って所々読むのをやめてしまったことがある笑
    「うっかりさんでした」とか「ちゃらららーん」とかなんか、、、笑

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    2026年05月01日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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    mediumが面白かったので期待して手に取りました。
    本書の1~2話は、1作目と同じような展開、かつ主人公がネタバレしていることもあり面白さ半減かな?という感じでした。しかし3話で強敵と対峙し大苦戦、どんでん返しあり城塚翡翠節さく裂もありで面白かった。

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    2026年05月01日
  • invert II 覗き窓の死角

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    ネタバレ

    個々の作品のレビュー
    ● 生者の言伝
     夏木蒼汰は、自らの「計画」を実行するため、唯一の友人・悠斗の別荘に不法侵入する。嵐の中で目を覚ますと、目の前には悠斗の母親の死体と血に濡れた包丁。「自分が刺したのだ」と思い込み動揺する中、立ち往生した城塚翡翠と千和崎真が訪れる。
     蒼汰はこの家の子であると偽るが、翡翠は早い段階で違和感を抱き、「おかしすぎる点はたくさんあります」と見抜いていく。
     なぜ翡翠は蒼汰がこの家の人間ではないと気付いたのか。蒼汰の嘘の癖とは何か。そして翡翠はどのようにして「見えない被害者」の存在に辿り着いたのか。翡翠が真相を解き明かす。
    【この作品の核となる部分】
    ・倒叙形式に見せかけて、視点人物が犯人ではない構造
    ・真犯人は蒼汰ではなく、被害者の夫
    ・「犯人視点」という先入観を利用したミスディレクション
    【ポイント】
    ・靴がないのに靴下を履いている違和感
    ・父の自撮りの家族写真に写っていない不自然さ
    ・スマホがWiFiに接続されていない点
    ・ボストンバッグ=バーベキューではなく練炭自殺キット(ガムテープ欠落)
    ・怪談中の足音=犯人の行動の示唆
    ・蒼汰は嘘をつくとき「えっと」と言う
    【評価・感想】
     視点=犯人という前提を裏切る構造が非常に秀逸。倒叙に見せかけた一点突破の仕掛けは強い。
     一方で、真犯人の存在を示唆する伏線(濡れたハンドバッグや足音)や、蒼汰の正体を見抜く仕掛けは小技の積み重ねでやや弱く感じる。靴下・写真・WiFi・ガムテープといった要素も納得はできるが、決定打としてはやや薄い。
     それでも、「倒叙を裏切る構造」という一点で印象に残る作品。★4。
    ● 覗き窓の死角
    フォトグラファーである江刺詢子は、妹をいじめ自殺に追い込んだいじめグループの一員であるモデルの藤島花音への復讐のため、写真撮影のためと称して、別荘を訪れる。詢子は、ストーカー犯による犯行に見せかけて花音を襲い、城塚翡翠をアリバイ証人として利用して、完全犯罪を計画する。
    詢子は、ある目的で行きつけとなっていた喫茶店で、翡翠出会い、本格ミステリ好きという共通の趣味をきっかけとして、友人関係を築き、撮影を装ってアリバイを作る。
    翡翠は「詢子さん、もしかして、人を殺した経験でもおありでした?」という冗談を言った最の詢子の言動から違和感を覚え、かすかな疑念を抱く。
    捜査が進む中、遺体の不自然な死斑や行動の矛盾から、翡翠は、ストーカーの犯行ではなく、詢子が犯人ではないかと疑い、直接、1対1で対話したときの花音のコートのポケットに鍵が入っていたことに対する詢子の反応等から、犯行の構造を見抜いていく。
    詢子は妹をいじめていたグループのメンバー全員を殺害することを目標とし、次の犯行を計画する。次のターゲットは、行きつけの喫茶店でバイトをしている森本朱美。翡翠は、森本もいじめグループのメンバーだと知っているとさりげなく伝えることで、犯行計画を遅らせる。
    しかし、詢子のアリバイは崩せず、犯行の証拠もない。翡翠は、そもそも、殺人は早朝に行われていたという点にこだわりすぎていた。この点に気付き、犯行の着手は早朝だったが、実際の殺人は、昼間、翡翠の撮影の最中に行われていたことに気付き、アリバイを崩す。そして、翡翠自身のイヤリングが犯行現場に残っていたという偶然が物的証拠となり、詢子の犯行を暴く。
    【この作品の核となる部分】
    ・犯人視点で進む典型的な倒叙ミステリ
    ・犯人が探偵をアリバイ証人に利用する構図
    ・犯行現場の誤認(場所・時間)のトリック
    【ポイント】
    ・チケットの半券をポケットから出した=一度外に出ている。
    ・死亡推定時刻と早朝犯行のズレ
    ・死斑の原因=死体の下にあった物体X(イヤリング)
    ・イヤリングが翡翠のものである点が決定的証拠
    ・ストーカーの手紙が2階にある違和感
    ・ソファ下の綿埃=探索行動の痕跡
    ・キャンピングカーを利用した死体移動と犯行
    【評価・感想】
    構造としては典型的な倒叙ミステリだが、犯人である江刺詢子と探偵である城塚翡翠が友人関係を築く場面が丁寧に描かれていて、犯行を暴くという展開に物語性を感じる。
    翡翠をアリバイ証人に仕立てつつ、丁寧に描かれている翡翠を撮影する場面で、詢子が花音を殺害していたという展開は、想像するとインパクトがある。翡翠は、詢子の反応から、「朝の段階で殺人をしていた。」と確信している点が、アリバイを強固なものにする。ここは、既にいじめグループの中に行方不明のものがいるという、「花音殺害は未了だが、別の殺人を既にしていた。」という伏線があったのも見事
    決定的証拠が、「翡翠のイヤリングが犯行現場にある。」という偶然によって残る点は、倒叙モノにはままあることだが、少し弱く感じる。
    とはいっても、犯人としての詢子の心理描写や計画、翡翠との関係性等、キャラクターも魅力的で物語としては読み応えがあり、倒叙モノとして標準以上のデキであることは間違いない。★4。
    ● 全体の感想
     城塚翡翠シリーズ第3弾。倒叙モノとしては2作目。生者の言伝は、倒叙モノと見せかけて真犯人が別にいるという構造が見事。とはいえ、犯人と探偵の知恵比べという倒叙モノとしての面白さは一歩足りない。第1印象は高いけど、後で評価が下がるタイプの作品
     覗き窓の死角は、短編というより中編~長編に近いボリューム。こちらはオーソドックスな倒叙モノだが、犯人がなかなか手強く、読み応えがある。こういう手強い相手だと、どうしても「決定的な証拠」が、偶然に頼ったものになるのが難点だが、倒叙モノの宿命かなとも思う。
     トータルとしてのデキは標準以上。翡翠に弟がいたことが分かり、としての1作目であるInvertでも感じたが、倒叙モノとしては非常に安定している。諏訪間駕善という警察官僚との関係もあり、城塚翡翠の物語としては、まだ続きそう。倒叙ものとして、invertⅢがでるのか、また、mediumみたいな作品が出るのか。愉しみではある。
     この作品は、倒叙モノのミステリとして、読み応えもあり、生者の言伝みたいな、倒叙モノと見せかけて真犯人は別にいた、という仕掛けは好みでもある。覗き窓の死角もオーソドックスな倒叙モノとしての完成度は高い。トータルで★4はいくかな。

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    2026年05月06日