相沢沙呼のレビュー一覧

  • マツリカ・マジョルカ

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     クラスに馴染めず鬱屈した学校生活をおくる柴山祐希がある日廃墟に住むマツリカと名乗る女性と出会い、都市伝説や自分の身に起こった出来事を話し、それを聞いたマツリカがその謎を解く4つの短編からなるお話。それぞれ春夏秋冬で短編が描かれ、個人的にはミステリーというよりは青春小説としての面白さを感じた。それにしてもマツリカは何者なんだろう?

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    2024年03月13日
  • マツリカ・マジョルカ

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    まずこの官能的な表紙のインパクトに惹かれます。そしてマツリカさんの切れ味鋭い推理力。そしてこの対照的な語り手の男子高校生のサエない性格にイラッとしながらも、不思議な魅力があって、また、若いなぁと思わせる青春小説でした。

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    2024年03月10日
  • 彼女。

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    浅はかな感想だし、どれくらい作者のみなさんが百合を調べて書いたのか分からないけど、どんな人も男とか女とかレズとかバイとか関係なく好きな人を見つめる目も想いも同じなんだろうなと思った。百合小説アンソロジーなんて付けなくても十分売り出せる本だと思った。逆にそういう迎合していくのがこの本にあっているようで少しズレているようで、それがまた登場人物たちにはあっているのかもとも思った。

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    2024年03月10日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    胸キュン、胸騒ぎ、悲しみ、ほろ苦さ。色んな感情に心乱されました。
    個人的に、相沢沙呼さんの物語に翡翠らしき影が見えたのが、とてつもなく嬉しかったです!

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    2024年03月09日
  • 小説の神様

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    小説に力はないと負の感情を持つ売れない作家の千谷一也と、小説には力があると信じる人気作家の小余綾詩凪。 二人で共作をすることになり、衝突しながら、物語を作り上げていく。
    自らの生み出す物語が売れないからこそ鬱屈な想いを払拭できない千谷は、小説が売れないことは自分が否定されているように感じ、陽向で生きる小余綾のことを受け入れられず、衝突を繰り返す。しかしその中で互いの苦悩を理解し、合作を作り上げる過程が、苦しみと成長を感じ、不器用な青春を感じた。
    言葉の持つ負の力、言葉の不器用さ、言葉の遅さ。これらを感じる中で、言葉を積みあげることで完成される物語を編むことで伝わるものがあると訴えかけるような物

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    2024年02月11日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    「椿と悠」
    女の子同士のありがちな、勝手に勘違いして、勝手に妄想して、勝手に傷つく。大好き。女の不器用な部分がきれいに描かれている。お母さんかよ、のセリフには思わず笑っちゃったね。
    「馬鹿者の恋」
    若いなぁ。愛は無償じゃない事に気づけなかったんだよね。
    「百合である値打ちもない」
    隣に歩くのに見合う自分でありたい。好きなのに、それでももっと美しくあってほしい。相手のことが好き、ってそれだけでいいはずなのに。他者の評価が気になってしまう。悲しいね。
    「微笑の対価」
    タイトルが秀逸。自分の知らない彼女がいる。私に見せてくれない彼女の内面。知りたいけど、知りたくない、気持ちがぐらつく描写が好き。

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    2024年01月30日
  • 教室に並んだ背表紙

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    ネタバレ

    しおり先生がとても素敵でした。
    ちょっとしたことですれ違っていくこの時期にありがちな人間関係のあれやこれが、切なさと辛さを感じさせて読みごたえがありました。教室の本棚に置いておきたい1冊。

    若者言葉についていけない自分に、若干の老いを感じてしまいました汗 微レ存ってなに?!ってか"びれそん"って打ったら変換候補に挙がったのも今びっくりした!笑

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    2024年01月20日
  • 小説の神様

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    おそらく、主人公を受け付けることができないという理由で低評価を付ける人がいるだろう。正にこの主人公、千谷の本の評価コメントで書かれたように。正直、私も好きとはいえない。よく周りの登場人物は、千谷を見捨てないなぁとも思った。
    千谷の本で描かれた世間から不人気の主人公を、千谷自身がこの「小説の神様」の主人公として表している。作品中に出てくる名のないその他大勢役を、私たちが体験できるというなんとも面白い仕掛けで、私としては大変楽しめた。さらにこのダメな主人公がなぜ書かれるのか、どのような思いで書かれるのかを解説されて、なおこの主人公が受け付けられないとはとても言えないはずだ。

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    2024年01月18日
  • 教室に並んだ背表紙

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    ネタバレ

    しおり先生からしおり先生へ繋がれていく司書さん。未来に希望を持てない少女に今がどんなに辛くても大人になれる。希望を持つように支えていく話が良かった

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    2024年01月11日
  • ロートケプシェン、こっちにおいで

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    ネタバレ

    相沢沙呼先生なのでアタクシの苦手なアレだなと想定していたが・・・やはりそうだった(毎回罠に落ちる)
    太ももに気をとられ色々と無駄なコトに気が行く主人公須川君、でも妙に女の子と絡む生活をしているのが作者の現実をしらないトコロ
    (ボっち男はな!・・・さみしいんだぞ)
    胸が苦しくなる相沢先生のスクールカースト話、いじめ問題なのですがミステリになっても切ないですね
    日常の謎系ミステリというと「こんな日常は嫌だ」となる辛く重いテーマ
    視点がね・・・難しいのよ・・・ソレがこの作品の売りなんだけどさ・・・プロローグも各章も視点が・・・「叙述トリックなんて大嫌いだぁ~」(嘘です)
    ただ八反丸さんの行動は理屈が

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    2024年01月09日
  • 教室に並んだ背表紙

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    ネタバレ

    ムスメが誕生日プレゼントにくれた小説。
    読み終えて、今高1のムスメにこそ読んでほしいと思った一冊。

    学校司書の「しおり先生」と、6人の中学生の女の子たちの物語。
    居心地の悪い学校の中で、図書室だけが息のできる場所。私も似たような経験がある。こんなに教室が辛い子が多いって、学校のシステムどうにかならんのかと余計なことまで思う。

    「どんなにつらくて、しんどくても? 今がつらくて、絶対に思い返したくないときでも?」
    「信じられないかもしれないけれど、いつか懐かしめるときがくる。つらい思い出だとしても、その時の気持ちをバネにできるときがくるよ」p83

    そんな励ましの言葉も、届かない時がある。だっ

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    2023年12月30日
  • 雨の降る日は学校に行かない

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    ネタバレ

    女子中高生の生きづらさを描いた短編集。
    学校という狭い空間で生きづらさを抱える女の子達が、いじめや不登校に苦しみながら希望を見いだしていく物語。
    正直、読んでいて描写がリアルすぎて辛くなるシーンが多い印象でした。陰口を言う場面や親の干渉具合が自分がまるで経験しているかのような感覚になり、何度も本を読むのを途中で辞めしまいたくなりました。
    その辛い展開の後は、新たな出会いで新しい光が彼女たちにさして終わっていくところはとてもホッとしました。
    彼女たちの幸せを願わずにはいられないと思います。

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    2023年12月29日
  • マツリカ・マハリタ

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    青春ミステリ第二弾。今回「僕」は学校の怪談について調べているが、そこで驚きの事実が浮上してくる。
    日常の謎を描きつつ、思春期の悶々とした気持ちや感性の鮮やかさ、危うさを描かせたら相沢の筆は実に巧みだ。ライトながらも楽しめる作品だった。

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    2023年12月12日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    ネタバレ

    物語には読む人の心に欠けているところを
    優しく癒す力がある、作中でかくのたまう
    作者の狙いはバッチリだ
    心が欠けすぎているアタクシは体中で吸い
    こむように本書を読んだ
    読者に向けて書くことを受け入れられない
    高校生の青さが甘酸っぱい(*´▽`*)

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    2023年11月25日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    ネタバレ

    主人公が複数いるが奇しくも同じ悩みを持っている
    『小説が好きだ』自分の心に気が付くまでの曲折が
    少年少女には死ぬほどの悩みになる
    秋乃は小説を紡ぎ出す少女の最初の読者になった
    詩凪は自分で小説を紡ぎだせなくなった
    一也は「詩凪の小説」と引き出し共著を出す

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    2023年11月25日
  • 教室に並んだ背表紙

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    しおり先生の一言一言が心に刺さる。
    最後の方はじーんときたなぁ
    ちゃんと伏線回収もあって素晴らしい作品でした。

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    2023年11月20日
  • invert 城塚翡翠倒叙集

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     犯人逮捕の決め手がどこにあるのか、そんな謎解きの面白さに加えて、人を食った翡翠のキャラクターや翡翠と真のコンビが面白い。

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    2025年12月07日
  • マツリカ・マトリョシカ

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    柴山君がウジウジしながらも密室の謎を解く。
    今回マツリカ様の謎がわかるのかと思っていたら、出番が少ない。最後ラスボスのように登場。
    3作目でも柴山君は相変わらずウジウジしてるけど、友達も出来て成長している。今後の作品ではお姉さんの真相もわかるのかな?楽しみ。

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    2023年10月22日
  • 雨の降る日は学校に行かない

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    はじめて読んだのは中学生のころでした。「虹の匂いに鼻をくすぐられた」という文章がとてもよい、と思ってそこがいちばん印象深いです。なんとなく手元に欲しくて、書店で文庫本を見つけて購入しました。自分の学生時代を思い出して胸が痛くなるような、でもどこか透明感があって嫌いになりきれないようなお話でした。これを読んで救われた私が確かにいたこと、忘れないでいたい。

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    2023年10月12日
  • 小説の神様

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    高校生小説家二人による、小説を書く事の意義を描いた物語

    中学生で覆面作家としてデビューした千谷一也
    作品を出し続けても初版部数は減る一方
    ネットの感想を見ては酷評されて、自分が書く意味を見いだせなくなっている高校二年生
    そんな中、有名進学校から転校してきた人気作家の小余綾詩凪
    担当編集の河埜さんの勧めで、小余綾がプロット、千谷が文章を書くという合作をする事になる
    片や出せば売れる人気作家の考えた物語を、売れない作家である自分が文章を書いて台無しにしてしまうのではないかという考え
    しかし、彼女にも秘密があり……
    物語を綴る意義、物語の力とは?を考える物語


    映画を見たので、小余綾さんのイメー

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    2023年10月11日