相沢沙呼のレビュー一覧

  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    ■小説は、好きですか?

    もう続きは書かないかもしれない。合作小説の続編に挑んでいた売れない高校生作家の一也は、共作相手の小余綾が漏らした言葉の真意を測りかねていた。彼女が求める続刊の意義とは……。その頃、文芸部の後輩成瀬は、物語を綴るきっかけとなった友人と苦い再会を果たす。二人を結びつけた本の力は失われたのか。物語に価値はあるのか? 本を愛するあなたのための青春小説。

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    2019年04月21日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    ネタバレ

    後輩の成瀬は真中との仲を取り戻す為、小説を書く。一方、一也と小余綾は小説の神様を見つけ一歩踏み出す。

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    2019年02月20日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    ネタバレ

    なんだかんだで、九ノ里の一言が一番効く。なぜ書くのか?至極単純で当たり前の理由だけれど、千谷や小余綾のように意外とそれに気づけないのなのかもしれない。
    作中で秋乃たちが帆舞こまにの本のことを語っているのに、作者の名前を出さずに「変な名前」の作家と呼んでいるのが結構好き。

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    2019年02月12日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    久しぶりに読む続編。間が空いてしまったせいで細かいあらずじを忘れてしまっていたが、相変わらずこの作者の小説に対する眼差しというか、姿勢が好きだ。本当に小説が愛おしくて、たくさん悩んだ結果、生まれた小説なんだな、と思わせてくれる。
    自分が読んだ小説にどうしようもない感動や興奮を覚えても、いざ他人のレビューを拝見すると自分とは真逆の感想を抱いている人を見て勝手に落ち込む。でも、いざ本屋さんでその作者がピックアップされていると、なぜか自分のことのように誇らしく思える。それはその小説が自分の一部になった、ということなのかな、とこの小説を読んで思った。
    読書には読み手の能動的な協力が必要不可欠、という一

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    2019年01月19日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    物語を愛する人には、物語を贈ろう。

    書けない高校生小説家ふたりと、一時の迷いで親友を失った少女は、それぞれが悩みながら日々を過ごしていく。それも表現力豊かに悩まれるものだから、自分の思春期を思い出したりしてつらい。失恋でついた傷は新しい恋でしか癒さない、なんて言葉があるが、物語(小説)を通じて得た悩みも、やはり物語で解決するしかないのかもしれない。

    作中で提示された様々な課題に対するバシッとした答えは個人的には得られなかったが、物語を綴ることでしか前に進めない不器用な人たちに共感した。

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    2018年11月08日
  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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    狼に食い千切られたような連続少女変死事件を少女と暮らす女性探偵が追う中、友達になった楓を食べたくて苦悩する和洋折衷の人形的美少女の此花ねむり視点の想いが切々として異形なのに難なく寄り添えてしまえて切ない。楓との相愛が尊い。死の恍惚他ナチュラルでいて濃密で凝縮されていて、艶やかで目映く耽美。堪能した。

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    2018年10月14日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    物語を書く人、読む人
    ライトノベルでもコミックでも
    作り手の苦悩がぐるぐるしていて苦しかった
    でも
    作者を育てるのは読者
    今の時代の問題をいろいろ提起している
    うーん

    ≪ 好きだから いつも傍には 小説が ≫

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    2018年10月13日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    “物語は人の心を動かすのか?”

    そんな哲学的とも言える章題が並び、さながらゴーギャンの有名な絵画のタイトル「我々はどこから来たのか(略)」を連想させる。その流れで言うならば、本作は「小説はどこに行くのか」を考えさせられる。

    高校生作家2人が、小説を書く意味を求めつつ、もがきながら作品を創っていく物語の続編。前巻でひとつの作品を産み出した2人だが、その続編を巡り、あるいは新作を巡り、さらなる「創作の深み」に嵌っていく。

    後輩の創作をめぐる傷も絡み、それどういうこと?な引きで上巻終り。続きが気になる!

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    2018年10月04日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    今回もいろいろぶっこんできたね、相沢さん…。
    このご時世にこのレーベルから出して、ここまで言わせるか、と。

    相変わらず、誰にも感情移入はできはいけれど、悲しくも納得してしまう。
    物語を殺すのは読者。

    だから、わたしはいつまでも、いつも、誰かにとっての九ノ里でありたいと願う。

    小説は好きだし、物語も好き。
    できれば手抜きではなく全力で書いたものが読みたいし、全力で書かせてあげられる読者でありたいものです。

    与えられた添加物まみれの餌に食いつく飼い犬じゃなく、自ら獲物を探して仕留めるハイエナでいたいものよ。

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    2018年09月01日
  • 卯月の雪のレター・レター

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    2018年46冊目。青春の揺れ動く感情を丁寧に描く繊細な短編集。⌈小生意気リゲット⌋謎解きの要素もあって、爽やかな読後感が光る。⌈チョコレートに、躍る指⌋一番重たい作品だけど、一番入り込める作品でもある。

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    2018年04月23日
  • 現代魔女の就職事情(5)

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    ネタバレ

     完結巻である五巻である。ここでは、これまでの物語の背後に潜んでいた魔女・黒崎夢結子との対決が描かれている。
     物語上、最大の障害だったと言っていい弥生との関係が解決された以上は、ここでの完結は納得できる。ただ、対決の物語はやや手狭になってしまった部分もあるだろう。
     とはいえ、皆と一緒に学校生活を楽しむという幸せな夢の中に一度は囚われた主人公が「夢を見ることで苦しむのなら、夢など最初から見ない方がいい」と囁く夢結子へと反駁する物語自体は、青春物語のこのシリーズに相応しいエンドだったことだろう。

     色々な点も加味しつつ、星四つ半相当と評価している。
     完結まで読書を楽しませていただいた点は改

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    2018年03月17日
  • 現代魔女の就職事情(4)

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     生活が安定してきたところで次なる展開へと入ろうとする、その序章のような四巻である。
     この一巻を通じて、学校に広がる呪いの存在が、街に現れた新たな魔法使いの存在を示唆している形だ。その登場は次巻に持ち越される模様である。
     しかし、確かこの作品上では「一つの街に一人の魔女」という設定があったはずであり、その辺が次巻以降問題の種になるのかもしれない。

     物語として見たとき、やや唐突に始まってしまった海での物語など、文脈の整理に少し気になる部分もあった。
     その辺も加味して、星四つ相当と評価している。

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    2017年08月09日
  • ロートケプシェン、こっちにおいで

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    高校を舞台にしてマジックを絡めたコージーミステリーのような作品ですが、この年代ならではの感情の機微が丁寧に、かつ研ぎ澄まされた言葉で綴られている。
    読んでいて苦しくなる箇所と、心が温かくなる箇所の落差とバランスが魅力です。

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    2017年06月12日
  • マツリカ・マジョルカ

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    ネタバレ

    〇 概要
     クラスに居場所を見つけられず,冴えない学生生活を送っている高校生,柴山祐希は,学校近くの廃墟ビルに住む女子高生「マツリカ」と出会う。「柴犬」と呼ばれ,いいように扱われるが,学校で起こるさまざまな「謎」を解明するために,他人と関わることになる。柴山の周囲の「何か」が変わり始める…青春ミステリ

    〇 総合評価 ★★★★☆
     この作品の評価は,主人公の柴山祐希の心理描写を是と見るか,非と見るかで大きく変わりそう。非常にネガティブな思想で,結構露骨にいやらしい描写がされており,嫌悪感を抱く人もいると思う。しかし,個人的には,自分の高校時代と非常にダブってしまい,とても感情移入をしてしまった

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    2022年08月21日
  • ココロ・ファインダ

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    写真部に所属する女子高生たちを描いた物語。
    この作品から感じる空気を適切に表す語彙を持たないのだけれど、ありきたりな表現を使うと透明感がとても魅力的でした。よくこんな作品を男性が書けるものだと感心します。
    全く話が変わりますが、写真が上手に撮れるっていいなと最近つくづく思います。

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    2016年11月21日
  • 卯月の雪のレター・レター

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    (内容)
    両親を亡くした後、就職を機に「わたし」は妹を引き取る。ふたりで懸命に生きてきたが、最近になって妹が不可解な行動を取るようになり……。姉妹のあやうい関係を描く「小生意気リゲット」。教育実習先の小学校で出会った、“嘘つき"と呼ばれる少女の言葉の真意を、実習生が読み解く「狼少女の帰還」。祖父宛に届いた、六年前に亡くなった祖母からの手紙。それに込められた秘密を女子高生が追う表題作など、揺れ動く少女たちの心と、暖かさや切なさに満ちた謎を叙情豊かに描く全5編。青春ミステリの名手が贈る珠玉の短編集。

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    2017年03月02日
  • 現代魔女の就職事情(2)

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     二巻ではようやく本格的に魔女修行としての人助け(犬を含む)が始まっている。恋にまつわる魔法などは、本当にらしい依頼であるし、手始めに描かれる物語としては望ましいものだろう。
     ベリ子の登場といい、物語は少しずつ舞台を整えている印象である。次巻では弥生にスポットが当たる形で物語が展開されそうな締め方がされているし、青春物語として最初の難関が描かれそうな気配である。

     体当たりで依頼を解決していく禰子の姿は非常にらしく、物語は本道を進んでいる印象である。
     一つ一つのエピソードがまだまだ序盤の感もあって、ここでは星四つ半相当と評価している。より大きな物語に期待している次第だ。

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    2016年07月28日
  • 現代魔女の就職事情(1)

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     日本で一番有名な、某宅急便魔女さんをオマージュした現代魔女の少女・玉城禰子の物語である。オマージュというか、作中でワンシーンのみだが主人公も彼の映画を観ていた旨が描かれているので、この場合はあれを観て育った世代の魔女の物語というべきか。
     世界観的には現代日本が舞台ながら、ここでは魔女が本当に存在し、その一方でその存在は時代遅れのものとされている。魔女は街に一人しか住んではならない、という掟もそれを助長しているのだろう。
     そうした世界観の中で、一年間の修行をしに田舎の港町に来た少女は、何もできない現実に打ちのめされながら一歩ずつ前進していく。周囲に迷惑を掛けながらも、良き隣人らによって背中

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    2016年07月28日
  • ココロ・ファインダ

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    ”カメラ”という媒体を介して、女子高生の姿を浮き上がらせる。大部分を一人称で語っているので、嫌でも感情移入する。なかなかでした。

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    2016年03月11日
  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    予想とだいぶ違う感じだったけど、なんか引き込まれた。
    ライトノベル?百合もの?
    美少女、エログロ、異界、異形の生物、百合、謎………そのテの女の子が好きなもの、全部ぶっこんで、美しく淫蕩にグロく仕上げられてる。
    キャラクターに関しては、かなり思わせぶりに別のストーリーがあるっぽく匂わせてたけど。
    ………ない、のか?w

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    2016年02月16日