相沢沙呼のレビュー一覧
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ネタバレ「椿と悠」
女の子同士のありがちな、勝手に勘違いして、勝手に妄想して、勝手に傷つく。大好き。女の不器用な部分がきれいに描かれている。お母さんかよ、のセリフには思わず笑っちゃったね。
「馬鹿者の恋」
若いなぁ。愛は無償じゃない事に気づけなかったんだよね。
「百合である値打ちもない」
隣に歩くのに見合う自分でありたい。好きなのに、それでももっと美しくあってほしい。相手のことが好き、ってそれだけでいいはずなのに。他者の評価が気になってしまう。悲しいね。
「微笑の対価」
タイトルが秀逸。自分の知らない彼女がいる。私に見せてくれない彼女の内面。知りたいけど、知りたくない、気持ちがぐらつく描写が好き。
「恋澤姉妹、917円、うまくなるまで」
は百合というか、なんというか。お話としてはうまくなるまでは好きだけど、百合とは?という気持ち。 -
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おそらく、主人公を受け付けることができないという理由で低評価を付ける人がいるだろう。正にこの主人公、千谷の本の評価コメントで書かれたように。正直、私も好きとはいえない。よく周りの登場人物は、千谷を見捨てないなぁとも思った。
千谷の本で描かれた世間から不人気の主人公を、千谷自身がこの「小説の神様」の主人公として表している。作品中に出てくる名のないその他大勢役を、私たちが体験できるというなんとも面白い仕掛けで、私としては大変楽しめた。さらにこのダメな主人公がなぜ書かれるのか、どのような思いで書かれるのかを解説されて、なおこの主人公が受け付けられないとはとても言えないはずだ。 -
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ネタバレ相沢沙呼先生なのでアタクシの苦手なアレだなと想定していたが・・・やはりそうだった(毎回罠に落ちる)
太ももに気をとられ色々と無駄なコトに気が行く主人公須川君、でも妙に女の子と絡む生活をしているのが作者の現実をしらないトコロ
(ボっち男はな!・・・さみしいんだぞ)
胸が苦しくなる相沢先生のスクールカースト話、いじめ問題なのですがミステリになっても切ないですね
日常の謎系ミステリというと「こんな日常は嫌だ」となる辛く重いテーマ
視点がね・・・難しいのよ・・・ソレがこの作品の売りなんだけどさ・・・プロローグも各章も視点が・・・「叙述トリックなんて大嫌いだぁ~」(嘘です)
ただ八反丸さんの行動は理屈が合わない -
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ネタバレムスメが誕生日プレゼントにくれた小説。
読み終えて、今高1のムスメにこそ読んでほしいと思った一冊。
学校司書の「しおり先生」と、6人の中学生の女の子たちの物語。
居心地の悪い学校の中で、図書室だけが息のできる場所。私も似たような経験がある。こんなに教室が辛い子が多いって、学校のシステムどうにかならんのかと余計なことまで思う。
「どんなにつらくて、しんどくても? 今がつらくて、絶対に思い返したくないときでも?」
「信じられないかもしれないけれど、いつか懐かしめるときがくる。つらい思い出だとしても、その時の気持ちをバネにできるときがくるよ」p83
そんな励ましの言葉も、届かない時がある。だって彼女たちは「人生に詰んでしまっ」p233 て、「自分が大人になれるなんて、欠片も考えられない。」「絶対に、うまく生きられないって、知っているから」p72。
そんな少女たちに、しおり先生は物語の力を説く。
「物語から持ち帰れることって、たくさんあるんだよ」p281
「物語は嘘かもしれないけれど、全部は嘘じゃない。物語のように美しい世界を願う人たちはたくさんいる。」p299
ほんとうに。だからしおり先生も、私も、大人になることができた。物語がいつも側にあって現実世界に空いた穴を埋めて、私が立っていられるように支えてくれていたから。
「わたしたちは物語を通して、そこに生きる人たちと出会うことができる。その言葉と優しさは、きっと本物だよ。」p306
たくさんの勇気や優しさに触れて、たくさんの温かい涙を流してきた。今も、しんどい時には頁を捲る。教室から図書室に逃げ込むように、物語の世界に避難する。自分の居場所がそこにある。
世界中の物語と、そこにメッセージを込めて送り出してくれた作者たちに、心から感謝して、2023年の読書納めといたします。
ところで…
作者の相沢沙呼氏だが、可愛らしい名前と既刊書の華やかな表紙の数々から、何の疑いもなく30代女性作家(キレイめ)だと思っていました。しおり先生みたいな人かと。wiki見てびっくりです… -
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高校生小説家二人による、小説を書く事の意義を描いた物語
中学生で覆面作家としてデビューした千谷一也
作品を出し続けても初版部数は減る一方
ネットの感想を見ては酷評されて、自分が書く意味を見いだせなくなっている高校二年生
そんな中、有名進学校から転校してきた人気作家の小余綾詩凪
担当編集の河埜さんの勧めで、小余綾がプロット、千谷が文章を書くという合作をする事になる
片や出せば売れる人気作家の考えた物語を、売れない作家である自分が文章を書いて台無しにしてしまうのではないかという考え
しかし、彼女にも秘密があり……
物語を綴る意義、物語の力とは?を考える物語
映画を見たので、小余綾さんのイメージがどうしても橋本環奈になってしまう
他のキャストはあまり印象が残ってない
そんなわけで、秘密は知ってしまっていたけど、まぁ序盤からすでに訳あり感は満載ですよね
千谷くん、気づけよと思うけど、自分のことで手一杯って事なんだろうな
それにしても、文芸部の九ノ里くんが良いやつだなぁ
あと、成瀬さんも彼女なりに小説への向き合い方が好感が持てる
一也の考えは偏りすぎ
特に売れる小説の主人公像や物語の展開
それだと、何故イヤミスを好む人がいるかを説明できないでしょ
まぁ、ラノベの極一部のジャンルに関しての理論だし、それもさらに変化しているので、そんなに当てはまらないと思うよ
多分、一般文芸を読んでいるように思えるのに、そんな理屈を言ってしまうほどに打ちのめされているという事でしょうね
シリーズ化の持論も同様
とある作家さんによると、シリーズ二作目は一作目より売れないとのこと
なので、シリーズ化よりも新作を促される事も多いそうな
まぁ、もの凄く売れたらシリーズ化、ヒットしなければ新作で再挑戦という意味なのかも知れないけどね
メインテーマは、なぜ小説を書くのか、誰に向けて小説を書いているのか?
何故書くのか?というのは作家の業でしょ
どうしても書きたい、書かずにはいられないという人がさっかとしてやっていけるんでしょ
または、仕事と割り切って書ける人
私の場合は自分が小説を書かなくても世の中には素晴らしい作品が多数あるので、敢えて私が書かなくてもいいかなという程度
物語を摂取するのは貪欲ですけど、それを自分から外に出したいと思えるほどの熱い想いはない
小説を誰に向けて書くのか?という問い
作中では、自分の作品を待っている読者は何人か?と河埜さんに問う一也
これは考え方が違うかな
未だ存在しない潜在的な読者を含め、何人に届く作品を書くかという視点であるべきなのではなかろうか?
こんな人に読んで欲しいと思える物語の核があれば必然とそれは導き出されるはず
あまりにも売れないので、「売れる小説」という視点でしか考えられなくなっているからそんな発想になるのでしょうねぇ
確かに売れる小説の共通点はあるかもしれないけど、それと同じ共通点を持っていても売れる小説とは限らないという論理学の問題ですよ
そう言えば、作家の苦しみを描いたもので、さらにラノベだと「エロマンガ先生」になるなぁと思った
アニメしか見てないけど、売れる作家と自分の違いで苦悩するというのは売れない作家にとっては永遠のテーマなのでしょうかね? -
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ネタバレドハマリしている「霊媒探偵 城塚翡翠シリーズ」の著者、相沢沙呼さんの作品です。
帯にね、帯に書いてあるんですよ、
このミステリーがすごい!2020年版(宝島社)1位「medium」はこのシリーズから生まれた
って。
この帯を見ていなければおそらく手にすることのなかった本書......
翡翠ちゃんは出てきませんよ。
でも、2016年初版の本書を読めばわかるんです。
本書の3年後に相沢先生が翡翠ちゃんを生み出すのが。
あっ、翡翠ちゃん愛を語るところではありませんね^^;
コホン(´ρ`*)
えーっと、本書はシスコンの冴えない高校1年生柴山祐希が主人公の青春ミステリー。
クラスメイトと話をする訳でも、部活にうちこむ訳でもなく、学校に行っても1人ボッチで過ごしていた祐希ですが、学校近くの廃墟に住む謎の女子高生マツリカ様と出会いで退屈だった日常が一変します。
本作は4作からなる連作短編。
いやいや、このマツリカ様の美人で頭脳明晰&スーパーツンデレ感は反則でしょー。
そりゃ、「柴犬」(マツリカが柴山に名付けた呼び名)も惚れちゃうよ~
いや、柴山(柴犬はマツリカ様だけの呼び名)だけじゃなくて、多くの男子はやられちゃいますよね^^;
初対面で「お前」よばわり、メールで無茶な要求、パシリに使われ、「お前つまらないね」だってさ。
それでもマツリカ様の魅力に取り憑かれていく祐希、ピュアだね~
正直、翡翠ちゃんの影を追い求めて読み始めた為、途中までの評価は☆3つ。
それがですね、最終話で☆4つに昇格した訳で、でも、その理由は内緒にしとこうかな( ・…・)クチチャック
☆5つに出来ないのは、やはり翡翠ちゃんとの比較ですが、個人的には満足( ¯﹀¯ )
そして、マツリカ様がいたから翡翠ちゃんが生まれたのはよく理解出来ました(*^^*)v
最後の終わり方も気になったけど、マツリカ様の続編ってあるのかなぁ...気になります。
あっ、もちろん翡翠ちゃんの続編も楽しみに待ってますよ~♪
高校1年の柴山祐希は、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで生活が一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いながらも、学園の謎を解明することに。男子高生の心情を描きだす、学園ミステリ。
内容(「BOOK」データベースより)
柴山祐希、高校1年。クラスに居場所を見付けられず、冴えない学校生活を送っていた。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされつつも、学校の謎を解明するため、他人と関わることになる祐希。逃げないでいるのは難しいが、本当は逃げる必要なんてないのかもしれない…何かが変わり始めたとき、新たな事件が起こり!?やみつき必至の青春ミステリ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
相沢/沙呼
1983年、埼玉県生まれ。2009年、『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) -
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中学3年間は、私にとっても人生で1番、いい思い出のほぼない期間。
「だって、わたしたちは、たまたま同じ年に、たまたま近くで生まれただけに過ぎない。たったそれだけの理由で一緒くたにされて、教室という狭い空間に閉じ込められてしまう。自分に嘘をついてまで、そんな繋がりを大事にする必要なんて、ほんとうは、どこにでもないんだ。」
表題作の『雨の降る日は学校に行かない』が、読んでいて一番きつかったです。
クラスメイトだけでなく、担任の先生の言葉も。
「(親に)聞かれたら、答えなきゃならない」と思う気持ちも。
最初の話につながっているとわかってホッとしたけど、現実には解決につながらないケースの方が多いんだろうなあ。
この本に出てくる「飯島さん」のような立場の子にこそ読んでほしいと思います。
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「わかりみが深い」「つらみが深すぎる」
本作『教室に並んだ背表紙』は青山美智子さんの『お探し物は図書室まで』の優しさと、武田綾乃さんの『その日、朱音は空を飛んだ』の辛さを併せ持ったような、中学生の女の子達の自分と他人の距離感に悩む姿が6編入った連作短編集でした。
著者が『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』の相沢沙呼さんなのでミステリ作品かと思ったのですが、スクールカーストに悩まされながら生きる青春を描いた作品でした。
本作では学校図書室の司書として「しおり先生」が中学生の女の子達の支えになる存在として描かれていますが、最後の短編にして表題の『教室に並んだ背表紙』で、しおり先生が「しおり」先生である由来を知った時、あそこが伏線だったのねと少しだけミステリっぽい気持ちに浸れました。
作中で印象的だった言葉に、
「助けてって声をあげることを怖がらないようにした。そうしたら、変わり始めたの」p298
とあり、ちょっぴりウルッときました。
私にも『あの時』は沢山ありました。声をあげることは容易ではなく、不安に打ち勝つ勇気を充電するのに多くの時間が掛かりました。『あの時』の自分は救えなかったけれど、これから同じ想いをした子に巡り会った時は、「助けて」の声に応えてあげられる大人でありたいです。