相沢沙呼のレビュー一覧

  • マツリカ・マジョルカ

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    ネタバレ

    短編集的な装い。
    主人公は根暗で人見知り(クラスの女子の名前を覚えてないレベル)の男子高校生。
    ヒロインは学校近くの廃ビルを住処として、学校を望遠鏡で覗いているツンデレ女王様気質の女子高生。

    女子高生が男子校生を使い、安楽椅子探偵的に事件を解決(?)する。

    ・走る原始人の謎では、そういう噂から数年前にイジメで全裸にされて走った少年を揶揄する噂話で、当時学生だった実習生の思いなど。
    ・文化祭では、アリスの衣装が無くなったと思ったら実はアリス役がイヤイヤやらされて逃げ出したなど
    ・最後のオチはシスコンの主人公の姉は実は死んでて、女子高生と男子校生の距離が近くなるなど

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    2021年07月23日
  • 卯月の雪のレター・レター

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    傷つきやすかったり、不安定だったり。
    そんな少女や女性たちの心理を、叙情豊かに淡く静かに描きつつ、作中の温かい視点にほっと安心できる短編集だったと思います。一人静かに勉強していたら、そっと後ろからホットミルクを差し出されるような、そんな感覚。

    相沢沙呼さんといえば、青春小説+ヘタレ・陰キャ男子の印象が強かったけど、この短編集だとその年代よりちょっと年上の女性が主人公の話が好きだった。

    両親が他界し社会人の姉と、高校生の妹の二人で暮らす姉妹。ある日から妹が、姉に冷たくあたるようになったわけを描く「小生意気リゲット」

    姉の妹に対するもどかしさ。それは苛立ちでもあり、そして自分がちゃんと妹の面

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    2021年06月15日
  • マツリカ・マハリタ

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    シリーズ二作目なのですが、主人公の柴山君の奥手すぎるところがしつこさを感じたりして、ちょっと飽きてくるところがありました。

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    2021年06月14日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    ネタバレ

    書き手の気持ち、読み手の気持ち。

    <以下本文より>
    自分の将来のことはまるで想像できない。けれど、今よりも本を読む時間はきっと減ってしまうのだろう。頭の中で情景を組み立てて、語感の良い描写を口中で繰り返しながら、じっくりとページを捲り、好きなシーンを何度も読み返す。そんな向き合い方は、大人になったら、もうできなくなってしまうのかもしれない。

    どうして仕事を断ったかって?
    そんなの、だって、言えるわけないじゃないか。
    君が好きだから。
    君と一緒にいたいから。
    君の力になりたいから。
    だから、君との仕事を選んだなんて。

    「好きっていう気持ちには、いろいろなかたちがあるもの。ひとりひとり読書の

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    2021年06月05日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    「凄い・・・。物語って、読むだけじゃなくて、書くものでもあるんだ・・・」

    「物語が与える影響なんて、そもそも微々たるものなのかもしれない。けれど、中にはその優れた感性で、かけがえのないものを掴み取る読み手もいる。それは物語の力というより、作家から読み手に委ねられた力なのかもしれない」
    「物語じゃなくて・・・、読み手の力、ですか・・・」

    「なんか小説って、兼業?売れない芸人みたいに、普段は本職の仕事をしてて、空いた時間で小説を書いてる人が多いんだってさ。それで、よくよく考えてみると、芸能人とかが小説を書いて、それがすごい話題作になっちゃってるとかよく聞くでしょう。要するに、みんな片手間にやっ

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    2021年06月04日
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー

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    【収録作品】「イカロス」 降田天/「掌のいとしい他人たち」 櫻いいよ/「モモちゃん」 芹沢政信/「神様への扉」 手名町紗帆/「僕と“文学少女”な訪問者と三つの伏線」 野村美月/「神の両目は地べたで溶けてる」 斜線堂有紀/「神様の探索」 相沢沙呼/「『小説の神様』の作り方-あるいは、小説家Aと小説家Bについて」 紅玉いづき

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    2021年05月29日
  • 小説の神様

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    う~ん、これは少し、構成で損しているのではないかと思いました。

    青春ものということもあるかもしれないが、文体が時折、軽い感じになるのが気になる上に、とにかく負のオーラを纏った主人公に感情移入出来ない。
    と思ったら、急にヒロインと意気投合みたいな感じで、第三話を読み終えた時点で、読むの止めようかなと本気で思いました。

    しかし、第四話に入ってからの急展開で、雰囲気がガラリと変わり、軽い文体もほぼ無くなり、物語の世界に一気に入り込めました。

    ちなみに、私は「小余綾詩凪」が「千谷一也」に文庫本を叩き込むシーンにグッときたのですが、この時点では、まだ小余綾の真相を知らなかったので、それも含めれば、

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    2021年02月22日
  • ココロ・ファインダ

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    小さな謎解きが面白くて、さらっと読めた。
    高校生の友達関係、親との関係って、真っ只中にいると苦しい。何十年前のことだけど、思い出すとかなり苦しいから。
    わたし自身、カオリみたいな時もあったし、シズみたいだった。
    ただ、全然乗り越えずに進んでしまったなー。

    きっと、それがあっての今なんだけどね。
    でも、もう少し、楽しい高校生活、過ごしたかった。

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    2021年02月10日
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー

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    「小説の神様」シリーズの作品は1作品のみで、他の7作品はシリーズをネタにした(?)アンソロジー。どの作品も元のシリーズ同様にネガティブベースの話が多く、好きじゃない。と云いながら読み終えたわ。シリーズの続編としては帆舞こま誕生秘話(?)が明かされて、それは良かった

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    2021年01月16日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(下)

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    最後まで読んで、全体としては作者の云いたいことは分からないことはないんだけど、最後のまとめに入るまで、ネガティブ、ネガティブがいっぱいで、かなり鬱陶しい。まあ、だったら読まなきゃいいじゃないかと云われるだろうが、登場人物たちの作品作りが読みたいんだよなあ。と云うことで最後に満足かな

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    2020年12月13日
  • 小説の神様 あなたを読む物語(上)

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    シリーズ2作目で、後輩の秋乃の話が多い。1作目と共通しているのはネガティブな考え方。いい加減鬱陶しくなってきた。私にとっては読書は娯楽で、読んでる時に、そして読み終わった時に楽しければそれでいいのだが、この作品は後半は読まない方がいいのかしらとも思ってしまうわ・・・ でも、読むだろうなあ~

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    2020年11月15日
  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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    偶然のように出会った楓とねむりは、お互いに必要な存在となっていく。でも、ひよりには絶対に言えない秘密があった。一方、二人が通う高校の周りで、不可思議な死が連続していた。
    ホラーで、官能的で、猟奇的。でも、自分の内面を見つめる自省的な面もあって、単なるホラーでもない。

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    2020年10月15日
  • 午前零時のサンドリヨン

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    マジックが上手いが自分に自信がない酉乃。そんな彼女に近づきたい須川。その二人が日常の謎を解いていく。
    悩んでる人の悩みに気づく。助けてあげたいけど、距離の取り方を悩む。その気持ちがすごく伝わってくる話だった。

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    2020年09月20日
  • マツリカ・マハリタ

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    前作同様,いくつかの事件に柴犬こと柴山が巻き込まれて,マツリカさんが安楽椅子探偵をして謎解きをする.今回は「一年生のりかこさん」が共通の謎になっていて,最終話で謎解きされる.

    「落英インフェリア」消えてしまった写真部に見学に来た一年生の話.,
    「心霊ディテクティブ」 小西さんが写した写真のフィルムがすべて感光してしまっていた事件.
    「墜落インビジブル」 教室に入ってきた二人の女子生徒の一人がいつの間にかいなくなってしまった話.
    「おわかれソリチュード」 一年生のりかこさんの元話となった墜落死した松本梨香子さんが,はたしてマツリカさんなのか?という話.

    やっぱり,柴犬が好きになれない.小西さ

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    2020年08月31日
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー

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    小説や映画は他の人の感想がどうあれ、自分が面白かったらそれで良い。面白く思えない本があるのは当たり前。と、読み手は気楽に言えますが…。

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    2020年08月25日
  • 小説の神様

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    「小説を書くこと」と
    「小説を読むこと」は違う

    「小説を読むのが好きな人」なら
    楽しめる内容だと思う。

    どの作者も最初は、初めから万人のために書くわけではなく、誰かのために書き始めるのだろう。
    情熱の火で暗闇を照らして、
    自分を信じて前に進むしかない。
    どこかに、誰か伝わる人がいると
    信じてひたすら進むしかない。

    情熱の火が消えたら
    暗闇の先も見えず、何もできない。

    好きなモノを「嫌い」にしないと
    やりようがない気持ちってのが
    痛い程わかる…
    自信がなくなり、成功している方法に飛びつく、自分を見失う。
    小説家としてデビューしたものの
    ネット上のレビューで酷評
    売上部数も伸び悩む状態

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    2023年09月03日
  • マツリカ・マハリタ

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    シリーズ2冊目。
    孤独な柴山のまわりの話せる人が増えてきたが、まだ完全に心を開ききれない。前作より読みやすく面白かった。マツリカさんの謎も少しわかってきた。

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    2020年08月10日
  • マツリカ・マトリョシカ

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    かなりてこずった。過去と現在の2つのタイプの異なる密室を提示している点は面白いけど、密室は強固にしすぎてはいけないいい例じゃないかなぁ。
    密室が強固なわりに、探偵役であるマツリカがほぼ登場しない。強固な密室について素人探偵があーだこーだやってるシーンがかなり長いので、正直飽きる。あと主人公の性格とうだうだ感がどうにも受け付けなかった。

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    2020年07月16日
  • マツリカ・マハリタ

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     シリーズ第2弾。前作同様に連作短編集。最終話でいろいろ展開があるのも同様。柴山君は話のできる友人たち(?)もできたようだし、煩悩も健在(?)だ。ここんところの作者の執拗ともいえる描写も筆が冴えてます。今作では、マツリカさんの秘密も少しだけ明らかに。おおよその年齢も。3作目はシリーズ初の長編とのこと。

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    2020年06月25日
  • スキュラ&カリュブディス―死の口吻―(新潮文庫nex)

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    面白かったです。
    ダークな世界に美しい人々…人外の。
    人外だから美しく生まれつくのか…?
    でもそれを受け入れて楽しむ人と、悩み続ける人と。
    ちょっと、どころじゃなく百合なのもいいです。
    あなたがいるから生きていく、って強い想いです。素敵でした。

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    2020年05月06日