万城目学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★それがこのバベルの源だった(p.322)
【感想】SFでもなくファンタジーとも言えず、不条理系というほどでもない奇妙な小説。でもけっこう読みやすくはありました。主人公がもう少しお気楽な性格でもよかったかなあとは思いました。
【内容】
・祖父の建てたバベル九朔というカラス群がる雑居ビルの管理人をしつつ小説家を目指す青年はある日黒衣の女に追われもうひとつのバベルに迷い込んでしまった。
【一行目】「qua」/「quaa」/「quaaa」/バベルの朝はカラスが連れてくる。
▼簡単なメモ
【飲食二年】昔は「飲食十年」と言われ飲食店の寿命はだいたい十年くらいが標準だったがそれが五年になり、今は -
Posted by ブクログ
”時間“をテーマにした4人の作家たちの競演
辻村深月「タイムカプセルの八年」
不器用な父親と息子の物語、ジワリと涙腺がやられるやつです。
万城目学「トシ&シュン」
この人の感性は本当に面白い。
“時間”をテーマにしたとき、よくこの発想へたどりつくなと、感心してしまう。
米澤穂信「下津山縁起」
今度の時間は気の遠くなるほどの長さ。
“時間”という概念について少し前いろいろ本が出ていたけど、”知性“という概念と合わせて編年体にして描く、お上手です。
湊かなえ「長井優介へ」
“イヤミスの女王“と言われた作者らしい短篇。でも最後に少し光が見え読後感がいい。
辻村深月と湊かなえが少しかぶり気味 -
ネタバレ
気合の入った力作ながら…。
2022年5月読了。
「鴨川ホルモー」で心を奪われて以来、ずっとずっと大好きだったのですが、「偉大なる…」で心底ガッカリしてしまい、万城目先生の著作からは一歩引いておりました。
ある日、「久々の大作!」と書店で見かけて購入したものの、長らく積ん読しておりましたが、縁有って今回読破いたしました。
「本当は熱い歴史小説が書きたいんだけど、時代的にありきたりに思われたら嫌だから、作者独特のとてもヒン曲がった角度から歴史を描く」と云う稀有な作家さんだとズ~ッと思ってきたのですが、
やっぱり此処(大坂の陣の時の京大坂!!!)の部分だけは、同時代の視点で描かなくてはいけないと、思い入れ -
購入済み
京都に浸りたい人は是非
京都に馴染みのある身としてはとても親近感を持って読むことができた。設定も作り込みも面白い。ただ、同じ京都を舞台とする作家の森見登美彦氏の文章と比べると、やや華やかさに欠ける感はあった。
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Posted by ブクログ
再読。
というよりも、湊かなえさんワールドに浸かりたくて
湊さんの話だけ読もうと思って手に取ったら
他のも結局読み返してしまった!
アンソロジーなので、一つ一つのお話は短くて
でもしっかりと世界観を魅せてくれる安心の4名……
湊かなえさんの「長井優介へ」がすごくすき。
15年は長すぎるけど、またこれからの15年は
長井にとって明るい15年であってほしいなと思いました!
そして辻村さんの「タイムカプセルの八年」は
胸が熱くなった。
親父たちがすごい!かっこいい!
小学校卒業から成人までの八年と、
成人からの八年は本当に全く違うだろな。
他二編はファンタジー?要素もあり
不思議な感覚で面白いです