万城目学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前作、八月の御所グラウンドと同じく京都を舞台とした歴史に触れたファンタジー。
【三月の局騒ぎ】
今は作家である主人公の、昔にょごだった頃に起こった作家を目指すきっかけが綴られる。
かなり昔から寮の一室に住んでいる不思議でちょっと近寄り難い「キヨ」と主人公が相部屋になってしまう。キヨに完全に無視を決め込まれるなか、ある日のこと。
キヨに『なんで、書くのやめたの』と唐突に質問される。小学生のときネットにあげた文章が中傷されてからぱったりと文章に触れていない主人公はその言葉に戸惑うが…。
にょごにはじまり、局やら壺やらキヨやら…、おそらくそのへん詳しければ序盤には察しがすぐつく人も多いのかも -
Posted by ブクログ
「あの子とQ」のスピンオフ的な作品。
タイトルが似ているので、まちがえてこちらから先に読み始めてしまった、、
Qを読んでからのほうが絶対おもしろいので、順番にご注意を。
Qで出てきた人物たちに、各話ごとにスポットが当たる。かなり個性のつよいキャラたちなので短編の話もおもしろい。
1作目はおもしろ全開、いつになっても親友ヨッちゃんはヨッちゃんで、天然ポジティブおもろい。
個人的には2作目がダークで悲しくて日本の怪談ものを読んでる感じが心震った。佐久の話が怖くてゾクっとくるけど続きが気になる!
3作目は双子のお話。可愛い二人に、新たな登場人物が出てきてこんな展開になるとは!?
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Posted by ブクログ
八月の御所グラウンドに続いて読んだ今作品。
またまた京都が舞台で楽しめましたが、六月のぶりぶりより三月の局騒ぎの方が響きました。
にょごと呼ばれる人たちとか、女子学生寮の雰囲気が良きでした。
坊ちゃんの小説に出てくるキヨさんから、キヨと名のつく人に悪い人はいないって思っちゃう感性とか偏愛ぶりにズキッてきてしまう。1000年経っても日本人に忘れられないフレーズを残すなんて、明治の文豪たちもまだまだ足元に及ばないし何故めいたところも良かったです。
20年前の出来事で娘が駅伝のアンカーって前作繋がりもあったりで・・
それにしても京都は歴史上の人もいまだに現世を彷徨っているようで魅力的な街でした。