万城目学のレビュー一覧
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京都大学に入学した安倍は、祇園祭のアルバイト帰りに「京大青龍会」のサークルコンパのチラシをもらう。
コンパで出会った美しい鼻の早良京子に一目惚れして、なんとなく気の合う高村と一緒にサークルに参加することに。
それは、オニを使って戦いをする「ホルモー」の始まりだった。
万城目学さんのデビュー作。
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万城目さんらしい、楽しく清々しい青春物語。
ニヤニヤしながら楽しく読んだ。
同時に自分の大学時代を思い出して、なんだか甘酸っぱいような気持ちにもなった。
万城目さん作品の登場人物たちは本当にイキイキしている。
そして、現実には起こることがないだろう…というより私が見ることのない景色が、字を追うごとに -
Posted by ブクログ
『十二月の都大路上下ル』と『八月の御所グラウンド』の中編2作が収録されている。
直木賞ということで、まさに「大衆文学」だった。
読みやすさと温かい雰囲気、ファンタジー。
嫌な人が出てこないのも、いいポイント。
冬の京都と夏の京都。
よく聞く京都の「寒さ」と「暑さ」が小説の中でも表現されていた。私は、快適な気候の土地に住んでるから、「ここに住んでてよかったなー」なんて思いながら読んだ。それでも、最近はだんだん寒くなってきてツライ。
シャオさんみたいに、誘われたら野球やっちゃう女性に憧れる。憧れだけで、私は絶対に早朝野球はしないけど。
次、京都に行く時は「御所グラウンド」に行ってみよう。不 -
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ネタバレホルモーとは?という疑問がずっと続く物語。
説明はあるが、大学生の物語と共にだんだんと明らかになってくる。
半分まで読んでも、まだ謎が多いホルモー。
ホルモーは大学のサークルで繰り広げられる、小さなオニ(式神?)を戦わせる競技。
オニは儀式を通して見えるようになる。オニ語を使い、複数のオニをあらゆる戦略で倒していく。
オニが全滅するか、代表者が降参したら敗者の1人は「ホルモーーーォォォ!!」と大絶叫することになる。本人の意思では止められない。
すごい競技を考えたなと笑。最後の大絶叫が恥ずかしいから必死に戦うのもあるが、実は奥が深いホルモー。やはり神々の遊びに人間が付き合っているのか?
残り -
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Posted by ブクログ
ネタバレ都大路を走る全国女子高校駅伝中に新鮮組が亡霊として走ったり、京都の御所グラウンドでの草野球に沢村栄治が参加する奇妙な青春物語。
万城目学氏の本はいくつか読んで、物語のスケールの大きさに感動したけれど、今回の本は短編2作ということもありそういうものではなかった。
内容で気になったのが、
「十二月の都大路上下ル」で新鮮組の亡霊が出てくるが、何故ここに新選組が出てくるのかが分からない。例えば、駅伝当日が池田屋事件があった日だとか。。
「八月の御所グラウンド」で沢村栄治が出てくるが、何故ここに沢村栄治が出てくるのか、沢村栄治でなければならないのか。。
等々、直木賞受賞作ということで楽しみしていたが -
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万城目節炸裂、書きたいことをつらつら描いたエッセイ13章、面白い話とそうでないのと…
一章目の京都ナインはちょっと読むのやめようかな、と思うほど。なんせ野球も歴史にも興味ないとただ字面を追っているだけ、面白いが幅を持たせられない… とりあえず読み進めると「飾りのない歌」をCHAGEに歌詞提供したのは知らなかったー 一ファンとしての万城目氏の一挙手一投足がかわいい。
「早生まれの甘え」との言葉をもらったところから真意は忘却、わからずしまい…ただ小説家にとって何よりも必要な要素である観察者としての能力を、早生まれであるがゆえに会得した…と勝手な観察論、これぞ万城目学 笑
もっともらしいところが