万城目学のレビュー一覧
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前作『鴨川ホルモー』の世界観や人物を別の角度から追う短編集で、あの個性的な競技の裏側やその後を覗き見るようなワクワク感に終始引き込まれた。
モテなど二の次、我が道をいく京都産業大学玄武組のカッコいい女子二人組が対峙するシーンは、真剣なんだけど何ともシュールで笑わずには読めない。
そして何よりワクワクさせられたのは、芦屋の元カノが登場するエピソード。
ホルモーを全く知らない彼女が、無自覚ながらもある大学の競技への復活のために動いていく展開には、もどかしさと大きな高揚感が同居していて、「本当に復活したらどんなストーリーになるのか」という期待を抱かずにはいられない。
「クソっぷり」全開の芦屋の姿や、京都だけにとどまらない全国への可能性を感じさせるOBたちのエピソードまで、この短編集のおかげで『鴨川ホルモー』の世界がさらに立体的に広がったように感じる。
近代文学への愛が感じられたもっちゃんのエピソードや、時代を超えた文通のしんみりとした情緒も含め、この競技に関わる人たちの群像劇として非常に充実した一冊だった。 -
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ネタバレ中盤までのワクワク感は本当にすごく、どんどん読み進めた。
会計検査院の調査官を主人公に据えるという発想に舌を巻いたし、
現代日本の裏に「大阪国」が存在するという設定も面白いと思った。特に大坂国の人々が立ち上がり、松平と対峙する場面は、この先一体どうなるんだろうと熱くなった。
一方で、明かされる「守ってきたもの」については、少し受け止め方に悩んだ。
大阪国の人たちの熱い想いに乗り切れない自分がいた。
読んでいる最中はなぜ大輔の設定をこうしたのかと思っていたが、
大阪国の「わかってもらえなくても貫く意思」と重ねたい意図があったのかなと思った。 -
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ネタバレ「八月の御所グラウンド」よりこちらのほうが好きかな。前作を読んで、歴史と京都の話だという心構えがあり、なおかつ清少納言と信長という分かりやすい題材なのも大きいだろうけど。
「三月の局騒ぎ」は、壺の例で藤壺などが出ていたから源氏物語?と思ったが、清少納言だった。ほんとにこんな女子寮があったら楽しそう。
表題作は、まずぶりぶりぎっちょうって何?というところから興味を惹かれる。言葉の響きが我が子たちにウケていた。実際はミステリのような任侠もののような、オカルト?はたまた旅行記?いろいろ入り混じっていて、世界観に入り込むまでに時間がかかるが、このまま進むのか、と見当がつくと読み進めるのが愉快になった。確かに、信長自身なぜ討たれるのかわからないままだったかもしれないと思うと切ないし、後世の私たちがミステリーにするせいで成仏できていたかったら申し訳ないな…。
密室を破ったワープ?はよくわかんなかった。本能寺と同じ…的なことがあった気がするけど、本能寺の構造とかだろうか? -
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『まあ、いい先生だったんだろうけど。』比留間先生の真実。親父会のその後。
タイムカプセルの八年 辻村深月
『縁結び一本、ざっと千年のお勤めを果たしてきたところであります』
トシ&シュン 万城目学
『意識らしきものはあった。だがそれは知性ではなかった』
下津山縁起 米澤穂信
『研究室からパクってきた』『優介の好きなように使えばいい。』
長井優介へ 湊かなえ
最初の比留間先生の衝撃が凄くて(親父会にすくわれましたが、さすが辻村深月さん)、その後の万城目学さんの語り口の神様にほっとしました。
山との通信の不思議(米澤穂信さんの)におっと思い、最後もタイムカプセルで、湊かなえさん独特の途中の不穏な経過にどきどきしましたが結末に安堵しました
時をテーマに、四つの上質な短編に浸れました
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オーディブルにて視聴。
ひょんなことから奈良の女学校への一時赴任が決まった物理教師が、鹿・鼠・狐にまつわる歴史の運命の輪に巻き込まれていくというお話。
第2章くらいまではかなり冗長に感じて、残り何分か、どこまでこの調子が続くのか何度も時間を確認してしまうくらいだったが、中盤から展開が大いに盛り上がり、楽しみながら聞き進められた。
各キャラがしっかり描かれていて、ドラマ化しているということもあり人物像が想像しやすくて聴いていて楽しかった。読後感も爽やかで、心にモヤモヤが残らない感じ。
ダークで後味悪いストーリーが個人的に好みなのでこの評価になるけれど、ドラマも見てみたいと思った作品。